J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
昭和初期、「北海の虎」の異名をもった豪快な馬喰の半生を描く人間ドラマ。自身の父をモデルに執筆した中山正男の同名作を三船敏郎主演で映画化。京マチ子が彼に想いを寄せる酌婦に扮する。北海道北見高原。馬の売買、斡旋を生業とする米太郎(三船)は、馬喰の腕もさることながら乱暴者で知られていた。恋女房はるの(市川)を亡くした米太郎は、息子のために賭博と喧嘩を止める。そんな米太郎をゆき(京)はいつも見守っていた。
1936年(昭和11年)2月26日 2・26事件
直木賞を受賞した立野信之のベストセラーを映画化。昭和史に多大な影響を与えた二・二六事件の全貌を、ドキュメンタリータッチで描く。昭和11年2月26日、「昭和維新」を叫んで武装した陸軍の青年将校たちは、岡田首相らを暗殺したのち、警視庁、陸軍省などを4日間占拠、日本帝国の中枢を完全に麻痺させる。佐分利信監督は撮影中に倒れ、残り3分の1ほどを阿部豊が監督を引き受け完成させた。鶴田浩二、細川俊夫らオールスターを起用したキャスティングも話題になった。
アメリカ占領下にあった昭和24年。国鉄労働者の大量解雇を前にして国鉄総裁の轢死体が発見されるという事件が起こる。自殺説、他殺説が飛び交う中で、一人の新聞記者が新聞社やGHQの圧力にも屈することなく真実を求めていく姿を描いた名作社会派ドラマ。昭和24年7月の国鉄総裁・下山定則の実際に起こった怪死事件をモデルにした井上靖の小説を、先頃亡くなった名優・山村總が監督・主演を兼ねて映画化。
高校生・竜哉は、ナンパした娘と肉体関係を結んだ後、鬱陶しくなって、兄に売り飛ばしてしまう。“太陽族”という流行語まで生んだ実兄・石原慎太郎の芥川賞受賞作(弟・裕次郎をモデルに書いたといわれている)の映画化。高校時代、ボクシング部に在籍していた経歴をかわれた裕次郎が拳闘部員役でスクリーン・デビュー。出番はわずかながらも主役を食うほどの存在感があり、スターとしての天性の資質を感じさせている。石原慎太郎もサッカー選手役で出演。
宮澤賢治の原作(青空文庫図書カード)を二度目の映画化した東映教育映画部製作の児童映画で、学校や公民館などで上映され続けている名作。又三郎に扮しているのは、子役時代の山内賢。
農村で婦人学級が作られる過程をドキュメンタリー監督・羽田澄子が追う。『痴呆性老人の世界』『狂言』など数々の傑作ドキュメンタリー映画を製作してきた羽田監督の第1作目であり、約半世紀前の農村の姿が瑞々しく活写される。1957年、滋賀県甲賀郡甲西町では婦人学級を作ろうという動きが起こっていた。しかし電化製品などは一切なく家事は女性がするのが当たり前であった時代、農村特有の因習や家父長制の色濃い地域であることも手伝い、運動は波乱含みだった。
東京・国立を舞台に、時枝俊江監督が市民による政治参加を取材した作品。岩波映画で幼児教育映画のジャンルを開拓した時枝監督の代表作で、同社のベストセラーの1本にもなった。1957年、立川基地を目当てとした連れ込み旅館の進出を防ぎ治安を守るために「文教地区」を制定した国立の市民。町の政治に市民が直接参加し、勉強し、自分たちの力で市政を変えていく様子をカメラは収め、臨場感ある町議会の模様などが撮影される。
観測隊が南極へ向けて観測船“宗谷”で東京港を出港(昭和31年11月)する姿から、昭和基地を開設し、再び“宗谷”で日本へ向けて基地を離岸(昭和32年2月)する姿までを描いたドキュメンタリー映画。
南極地域観測のため、開設後の昭和基地に残った第一次越冬隊が、昭和33年2月に樺太犬15頭を残して基地を離れるまでの1年間に及ぶ生活を追ったドキュメンタリー映画。
一筋の愛に生きぬく、美しくも悲しい大江賢次原作の感動のラブロマンスを、小林旭と浅丘ルリ子が熱演。大地主の息子・順吉は、実業家の娘との結婚を強いられる。しかし、順吉は可憐な山番の娘・小雪を愛していた。
1946年(昭和21年)5月3日 東京裁判開廷
『重臣と青年将校 陸海軍流血史』に続く新東宝の戦争もの第4作。監督は『薔薇と女拳銃王』の小森白。1941年12月7日、日本は真珠湾に奇襲攻撃をし、緒戦を勝利したが、ミッドウェー、ガダルカナルの敗戦を境に、日本は敗北の一途をたどる。太平洋戦争突入から敗戦、占領軍による責任糾弾を目的にした東京裁判までを描く。嵐寛寿郎が東条英機を演じている。
最新鋭の設備を備えた巨大製鉄所での製鉄課程を収めたドキュメンタリー。瀧のように流れ落ちる銑鉄や、煮えたぎる1600度の鋼の様子が圧巻。キネマ旬報短編映画第1位。1950年代、東京湾に面して建造された広大な製鉄所。数百メートルに及ぶベルトコンベアー、オートメーションによる一貫生産など、高度経済成長の需要に応えた最新技術を特集。冷蔵庫、テレビ、洗濯機など当時最新の家電商品や特急「こだま」も登場する。