J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
『あこがれ』(1966年)や『伊豆の踊り子』(1967年)などのヒロイン役で当時人気絶頂だったアイドルスター、内藤洋子を主演の青春映画。三人姉妹の末っ子に育った高校生の陽子(内藤)は、二人の姉や、初めての失恋などを通して少しずつ大人の世界にふれていく。躍動感あふれる17歳の陽子役を内藤洋子が茶目っ気たっぷりに演じ、さらに姉役をつとめる村松英子と十朱幸代らの女優陣が彼女の魅力を一層盛り上げている。
ある男が警察で死亡し、脳溢血と診断された。しかし、不満の遺族は弁護士・正木(小林)に調査を依頼。彼も死因を拷問死と思うが、死体は既に埋葬されていた。正木は警察の圧力にも屈せず、死体を捜索。それを掘り起こし・・・。弁護士・正木ひろしの原作「弁護士」をもとに、森谷司郎が弁護士の執念を描いた作品。正木扮する小林桂樹の熱演に注目!
恋人のように兄(加山)の世話をしたがる妹(内藤)。妹のせいで何度か令嬢との縁談を壊された兄は、ついに求婚する相手を見つける。それは、ある複雑な家庭を持つ元同僚の女性(酒井)だった。その時妹は。最愛の兄貴の恋と結婚をめぐって悩む妹と恋人のひたむきな愛を描く青春ドラマ。当時青春映画の二大スターだった酒井和歌子と内藤洋子の豪華競演が見もの。
庄司薫の芥川賞受賞作品で、発表当時、若者を中心にベストセラーとなった同名の青春小説を映画化。東大入試が中止になった1969年を舞台に卒業を控えた高校三年生・薫(岡田)の一日を通して、受験、恋愛、セックス、学生問題など揺れ動く青春を描いた意欲作。隠し撮りや手持ちカメラでとらえたヌーヴェルバーグ風のみずみずしい作風が話題となった。一般公募から選ばれた主演の岡田裕介は現在、東映株式会社の社長である。
曽野綾子原作のベストセラーを映画化。貧しい家庭に育ち、すさんだ生活を過ごす勝(高橋)と、裕福な家庭に育ちつつもやるせない毎日を過ごす純一(岡田)。そんな2人が偶然出会い一目で意気投合、近くにあったスポーツカーを盗んで旅に出る…。「赤頭巾ちゃん気をつけて」に続いて森谷司郎監督が"新しいフィーリング"をキーワードに若者の青春を描くロード・ムービー。
芥川賞受賞作家・柴田翔のベストセラー「されどわれらが日々」の映画化。太平洋商事に勤める康子(小川)は、エリート官僚・山口(山口)との結婚を控え、平和な日々を過ごしていた。そんなある日、彼女の昔の恋人・安部(高橋)が自殺した事を知る。しかも、死に場所が、彼と康子が初めて愛し合った湖だった・・・。愛とは何かをテーマに、若者の苦悩を描いた名作。
『赤頭巾ちゃん気をつけて』の森谷司郎監督版による三島由紀夫原作「潮騒」3度目の映画化。新人の朝比奈逸人と小野里みどりを抜擢し、文明に毒されない純朴な男女の愛を原作のイメージを損なわずに描く。漁師と海女の島・歌島。家計を支える18歳の漁師・新治(朝比奈)は、島に戻ってきた少女・初江(小野里)に恋をする。しかし初江は、資産家・宮田家の跡取娘。島の有力者の息子・安夫(佐々木勝彦)が婿になるという噂を聞き、新治は心を悩ます。
曽野綾子の同名短篇の中の「身代わりの聖母」を映画化したファンタスティックな恋愛物語。恋人の由里江(浅丘)が修道院に入ってからというもの、大介(若林)は荒涼とした生活を送っていた。そんな折、大介は由里江にそっくりな女性ばかりと立て続けに出会い、それぞれに恋心を抱いていくが・・・。修道女から芸者まで、一人四役に扮した浅丘ルリ子の変貌が見もの。
一流クラブのママ・夏子(加賀)との恋愛に、居心地の良さを感じていた悠一(岡田)。しかし、彼とルームシェアしている徹(志垣)は、悠一に相応しい恋人を見つけてやりたいと思っていた。そんなある日、徹の働くホテルに光代(島田)がやってきて・・・。小椋桂と森谷司郎が、音楽と映像を融合させて描いた、ある若者のせつない愛の物語。
森谷司郎監督による東宝青春路線の一編。高校1年生の中西亜矢子(栗田)は、隣に住む北沢研二(地井)と夏子(宮本)夫婦に興味を持ちはじめる。ある土曜日の放課後、亜矢子は研二の浮気現場を目撃し。大人の世界を垣間見た少女の無垢ゆえの残酷さが、当時15才だった主演のアイドル・栗田ひろみと、“大人”たちを演じる地井や宮本たちの醸し出す雰囲気の差によってリアルに描き出されている。主題歌に井上陽水「夢の中へ」。
70年代はじめ日本中を震撼させた小松左京のベストセラー小説「日本沈没」を映画化したスペクタクル超大作。当時で5億円という破格の製作費も大きな話題となり、日本映画で初の配収20億円を突破する大ヒットを記録し、斜陽にあった東宝映画を救った映画でもある。小笠原諸島の小島が一夜にして海底に没し、調査に向かった深海潜水艇は、海底に異変が起きているのを発見する。そんな中、一人の学者が日本沈没説を主張、列島は次々と異変に襲われて。「ゴジラ」シリーズでおなじみの中野昭慶が特撮を担当。
日露戦争に備え、極寒の八甲田山で寒冷地戦訓練を行うことを決めた二つの部隊。少数編成で自然に逆らわない行軍を選んだ部隊に対し、凶暴な自然を征服しようとした大部隊は、目的地を見失い猛吹雪の中、遭難してしまう。撮影期間に2年もの月日を要した日本映画史に残る超大作を、劇場公開時にカットされたシーンを収録した完全版で放送。原作は新田次郎「八甲田山死の彷徨」。
大正2年、中央アルプスでの修学旅行で起こった遭難事件に基づいた新田次郎の小説を、『八甲田山』の森谷司郎監督が映画化。事件を通して、生きること、愛することを描いたヒューマンドラマ。鶴田浩二が生徒を守り殉職する校長を迫力で演じる。赤羽校長(鶴田)率いる中箕輪尋常高等小学校2年生は、駒ヶ岳を登山中に暴風雨に襲われ、山小屋に避難していた。しかし生徒の一人がこと切れると、小屋の中はパニックになる。これ以上の犠牲者を出さないため決死の下山を始めるが、寒さに耐えられない子供たちが次々と死に、校長は自分のシャツや肌着までも生徒に着せて凍死する。撮影は同じく『八甲田山』の木村大作。
天明5年の冬、室戸沖で土佐の船が嵐に遭遇、8日後、乗組員4人が水も草木も無い無人島に漂着した。4人のうち3人は次々と死んでいき、一人生き残った長平は孤独と絶望の中、日々を送る。そして9年後、島に新たな遭難者が漂着するが。『日本沈没』『八甲田山』の森谷司郎監督が、極限状態における人間の姿に鋭く追及した吉村昭の原作を映画化した問題作。
青函トンネル開通工事という巨大プロジェクトに関わった人々の生き様を描く岩川隆原作の群像巨編。青函トンネル作りに執念を燃やす国鉄の技術調査員・阿久津剛(高倉)、昭和29年青函連絡洞爺丸が台風のため遭難し母と死に別れた成瀬仙太(三浦)、そして、関門、深沢、倶利伽羅と日本中のトンネルを掘り続けて来た明治生まれの岸田源助(森繁)。世代の違う三人の男たちが、津軽から北海道へ、津軽海峡の底に“道”を築き出して行く。『日本沈没』『八甲田山』の森谷司郎監督が、日本の四季を織り交ぜて描いた壮大な人間ドラマ。
1952年(昭和27年)4月28日 吉田茂内閣 サンフランシスコ平和条約発効
アメリカ占領下の戦後日本の政界に生きた吉田茂と保守本流の実力群像を描いた、戸川猪佐武のベストセラー小説の映画版。昭和23年、焼土と化した日本で、GHQの統制下、吉田(森繁)内閣は対日講和条約成立のために精魂を尽くしていた。しかし、その契約には日本の再軍備という付帯条件があり、政敵の鳩山一郎(芦田)と背後の謀将・三木武夫(若山)の影もちらついていた。当時の政界に実在した主要人物が全て実名で登場する群像劇。主題歌は小椋佳作詞、堀内孝雄作曲・唄による「少年達よ」