J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
向田邦子の代表作として名高いシリーズ。性格の異なる四人姉妹とその両親の身内話で、人間の業を描き出した名作。トルコ軍楽の『ジュッディン・デデン(祖先も祖父も)』が効果的に使われています。森田芳光の映画版と比べてみるのも一考かと。人間、千手観音になれず、阿修羅にしかなれない事がよく判ります。
2005年に17回忌を迎えた現在もなおカリスマ的人気を保ち続ける俳優・松田優作が、1984年に江戸の浄瑠璃作家・近松門左衛門の代表作に挑んだ文芸時代劇。金と情欲に溺れ暴力で己の欲望を手に入れようとする非道な男・与兵衛を、松田優作がふてぶてしい顔つきや態度の中に「心の脆さ」や「狂気」を垣間見せる巧みな演技で、人間の"業"を感じさせる人物に作り上げた。また、俳優の表情を執拗なまでにアップで迫り人間の内面をあぶり出す、テレビドラマの第一人者・和田勉ならではのダイナミックな演出が本作においても堪能できる。
1984年10月に放送され、芸術祭大賞を受賞した傑作ドラマ。当時70歳の劇作家・秋元松代が10年ぶりにテレビドラマを執筆し、和田勉が演出した。養子である息子への愛に狂っていくおつや役の乙羽信子がすばらしい。
前年に放送された『心中宵庚申』と同じく、近松原作、秋元松代脚本、和田勉演出、太地喜和子と滝田栄共演によるスペシャルドラマ。秋元の脚色により、原作を大きく離れた内容となっており、ラストも変えられている。
近松の原作を秋元松代が脚色、和田勉が演出したスペシャルドラマに三度主演となった太地喜和子は、国指定重要文化財である御津町室津の賀茂神社で完全再現された250年前の遊女の踊りを完璧に舞うなどの熱演。