J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
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大河内伝次郎の武田信玄と市川猿之助の上杉謙信との史上名高い対決を中心に、小者に扮した長谷川一夫と旅の女・山田五十鈴の恋のエピソードも盛り込んだ豪華時代劇大作。
道路施設の利権をめぐる大騒動の中での人間模様をコメディタッチで描く。明治十九年、大阪商人・北原虎吉（志村喬）たちは、箱根の温泉旅館・山泉楼でたまたま出くわした江本逓信大臣（大河内）を相手に、鉄道敷設の利権で一儲けを企むが。『地獄門』でアカデミー賞をとった名匠・衣笠貞之助監督による戦後第1作目の作品で高らかに民主主義を描いている。
豊田四郎、成瀬巳喜男、山本嘉次郎、衣笠貞之助の4人の監督によるオムニバス作品。
第1話「初恋」。女学生(久我)と高校生(池部)の淡い恋心を描いた作品で、オルゴールが効果的に使われている。脚本は黒澤明。
第2話「別れも愉し」。ダンサーだった美津子（木暮）は、有田（沼崎）と同棲していたが、有田がほかの女と知り合ったことから、わざと愛想を尽かしたように見せかけ、自ら別れを切り出す。
第3話「恋はやさし」。三枚目役者(榎本)と踊り子(若山)の他愛ない恋。エノケンひきいる浅草オペレッタの貴重な映像を堪能出来る。
第4話「恋のサーカス」。空中ブランコ乗り(河野)の命がけの恋。感覚派の衣笠貞之助の作風が楽しめる。
甲賀屋敷に潜む謎を巡って繰って繰り広げられる痛快無双の娯楽時代劇。脚本＆監督を衣笠貞之助が手掛けている。また本作は長谷川一夫率いる新演技座プロと大映の提携第一回作品であり、長谷川一夫は以後、大映を足場として活躍、第二の黄金時代を迎える。また河野秋武、浦辺粂子、北林谷栄、黒川弥太郎、岡譲二、長谷川裕見子ら個性溢れるキャスティングにも注目。
長谷川一夫＆大河内伝次郎の二大スター共演による本格捕物時代劇。脚本＆監督をベテラン・衣笠貞之助が手掛け、撮影の杉山公平、音楽の清瀬保二など、一流のスタッフが集結、推理劇の面白さを盛り込みつつも、格調高い雰囲気を携えている。
原作はこれまでに幾度となく映画化されている長谷川伸の名作「鯉名の銀平」で、長谷川との名コンビで多数の傑作を生み出した衣笠貞之助がメガホンを取った。長谷川演じる銀平の颯爽とした魅力、そして相手役には時代劇初出演となる乙羽信子が起用され、二人が織り成す恋模様もまた心惹かれるものがある。
長谷川一夫率いる新演技座と大映の提携作品。脚本＆監督は、長谷川とのコンビも多い、名匠・衣笠貞之助が手がけ、タイトルにあるように、巳之吉の人生が走馬灯ごとく、鮮やかな映像で綴られている。
山手樹一郎の人気小説「桃太郎侍」の映画化。長屋暮らしの浪人・桃太郎は、実は丸亀十万石藩主若木讃岐守の実子で、若殿新之助の双子の弟だった。国もとで父・讃岐守が逆臣に幽閉され、江戸で兄が毒殺されかけるというお家騒動がぼっ発。兄の身代わりとなった桃太郎は、父を救うため江戸から四国へと旅立つ。桃太郎を狙う伊賀半九郎一党、踊りの師匠や男装の武家娘など、東海道を舞台に剣と恋が花開く。
山手樹一郎原作「桃太郎侍」を、長谷川一夫と大河内傳次郎の顔合わせで映画化した娯楽時代劇の後編。藩主である父を陰謀から救うため、双子の兄・新之助の身代わりとなって国もとへ向かった桃太郎。伊賀半九郎率いる浪人群の襲撃をかわし、行者の一行にまぎれて讃岐丸亀に潜入すると父子の対面を果たす。半九郎らに正体を見破られ窮地に陥りながらも、あとから駆けつけた新之助とともに逆臣との決戦に挑む。
当時の大映が芸術祭参加作品として総力を結集して製作した歴史超大作。トップスター長谷川一夫を主演に迎え、無声映画時代から長谷川一夫作品を撮り続けている巨匠・衣笠貞之助がメガフォンを取った。撮影の杉山公平、美術監督の伊藤熹朔、音楽の團伊玖磨ら、一流のスタッフが結集、豪華絢爛な歴史絵巻が繰り広げられるが、中でも撮影所のオープンセットに建てられた、実物大の大佛像は圧巻。
菊池寛の原作を戦前の前衛監督・衣笠貞之助が長谷川一夫、京マチ子らスターを配して映画化。平家が栄華を誇る時代、人妻に焦がれた男が悲劇を巻き起こす。平清盛への反乱が起こり、上皇とその妹を逃がすため身代わりとなった女・袈裟（京）。袈裟を牛車に乗せ護衛した盛遠（長谷川）は、彼女の美しさに心奪われる。反乱派は討伐され、褒美を与えられることになった盛遠は袈裟を望むが彼女には夫がいた。
島流しの兇状持ち・我孫子の長次（大河内伝次郎）は、意外な恩赦を受けて五年ぶりに戻ってくる。女房おちか（木暮実千代）がいる江戸へ急ぐ途中、下総の松戸でおゆきという重病の女の臨終を看取ることになる。そのおゆきとの約束で、幼い遺児・三吉を江戸にいる父親の許へ届けることになるが。
長谷川一夫主演による「花シリーズ」第四作。脚本＆監督をベテラン・衣笠貞之助が手がけ、颯爽と振るわれる剣、旅の叙情、絢爛な舞台、門次郎の痛快なタンカ、美しい人情など、時代劇の魅力がぎっしりと詰め込まれている。また長谷川がみせる劇中劇「弁天小僧」も見どころ。
山手樹一郎が毎日新聞夕刊に連載していた人気小説を原作に、衣笠貞之助が脚本＆監督を手がけた。衣笠は長谷川一夫とのコンビも多く、本作でもその魅力を存分に描いている。また香川京子、島崎雪子、大河内傳次郎、柳永二郎、坂東好太郎、市川小太夫といった個性溢れるキャストにも注目。
川端康成の名作を巨匠・衣笠貞之助が、山本富士子、有馬稲子らをキャストに映画化した文芸メロドラマ。下町の病院に勤めるインターンの義三は、同僚の民子や従妹の桃子に愛されているが、ある日川に落ちた少年を救ったのが縁で、その姉で薄倖の娘・ふさ子に惹かれていく…。
若い男女が幾度もすれちがい結ばれるまでを描く小山いと子原作のメロドラマ。若尾文子、長谷川一夫、市川雷蔵、船越英二など大映オールスターが総出演。真一郎（根上）は、芸大の音楽部を受験する妹・光子（南田）が知り合った弓子（若尾）に一目ぼれ。しかし弓子は不合格となり、互いに名前も住所も知らないまま縁が途切れる。弓子が忘れられない真一郎は新聞に広告を出すが、弓子がそれを知るのは遅すぎた。
泉鏡花の名作「婦系図」(青空文庫図書カード)を映画化、山本富士子の出世作となった。運命のいたずらに翻弄される男女の悲恋を映像美を尽くして綴り、湯島天神での別れは屈指の名場面。明治の末、独和辞典の編纂をする主税(ちから)（鶴田）は酒井教授（森）から我が子のように可愛がられていた。いずれは娘の婿にと考える教授だが、主税にはすでに妻同然のお蔦（山本）がいた。教授から手を切るよう言われた主税は、お蔦を湯島天神の境内に誘う。
長谷川一夫、京マチ子、山本富士子、高峰秀子、美男美女の4大スター共演の豪華歴史絵巻。原作は吉川英治で、衣笠貞之助が成澤昌茂、辻久一と共同で脚本を執筆し、メガフォンを取った。義仲を中心に、哀れにも美しい女3人の恋模様が描かれる。
サーカスを舞台に、ブランコ乗りと芸人の男が訳アリの美女を挟んで恋と友情に揺れる。シバタ・サーカスが撮影に全面的に協力し、特に空中ブランコ・シーンは見もの。サーカス団「金の馬」のブランコ乗り・譲二（鶴田）は、曲芸中にパートナーが空中から墜落して死に、打ちのめされる。自殺を図った女・伸子（山本）を助けた譲二は、「一度命を捨てた女なら」と彼女を新パートナーにと考える。だが伸子はギャングの愛人だった。
当時の大映の東西撮影所が有する25大スター総出演のカラー大作。主演の長谷川一夫、そして脚本＆監督の衣笠貞之助、撮影の杉山公平は、カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した『地獄門』のトリオ。さらに共同脚本を『座頭市物語』の犬塚稔が手がけている。なお、本作に出演の25大スターは、長谷川以下、山本富士子、市川雷蔵、京マチ子、菅原謙二、勝新太郎、川上康子、小野道子、三田登喜子、矢島ひろ子、林成年、木暮実千代、三益愛子、川口浩、中村玉緒、夏目俊二、八潮悠子、高松英郎、黒川弥太郎、大河内伝次郎、千田是也、山形勲、石黒達也、田崎潤、山村聡の各氏。単なる顔見せ出演に終わらず、それぞれ必然性のある役として物語に落としこまれているのもポイント。
「源氏物語」のうち後編にあたる「宇治十帖」に登場する浮舟をヒロインにした北条秀司の同名戯曲を衣笠貞之助が映画化、57年4月に公開された大作。51年に公開され大ヒットした『源氏物語』で光源氏を演じた長谷川一夫が、その息子である薫の君を演じている。同時に浮舟（山本富士子）を愛した理想主義者の薫の君（長谷川一夫）と快楽主義者の匂宮（市川雷蔵）の対比や平安の都を再現する豪華な衣裳や美術セットが見もの。
当時の大映が年に1作製作していた〈大映カラー総天然色〉による吉川英治原作の時代劇大作。キャストは長谷川一夫、市川雷蔵、山本富士子、淡島千景の4大スター、監督は『地獄門』でカンヌ映画祭グランプリを受賞した衣笠貞之助、脚本は衣笠と犬塚稔が共同であたり、撮影は戦前から活躍する名カメラマン・杉山公平と、まさに大作に相応しい豪華な布陣。中でも大スター・長谷川と当時の若手スター・雷蔵との息をもつかせぬ剣戟は見逃せない。
大阪天王寺界隈の焼け跡に、上方落語や漫才師たちの住む“芸人長屋”があった。そこで暮らすお千は、踏まれても裏切られても底抜けに明るく生きていくのだった。連続TVドラマを巨匠・衣笠貞之助が、京マチ子、中村鴈治郎ら名優を配して映画化。
明治末期、料亭のひとり娘がたどる悲劇的な運命を主演・山本富士子で描く泉鏡花原作の悲恋ドラマ。美貌ゆえに不幸に見舞われるヒロインを山本富士子がしとやかに演じる。明治末の浜町河岸、料亭“辰巳屋”のひとり娘・お篠（山本）は、家の借金のため芸者となる。若き日本画家・順一（川崎）と出会い急速に惹かれ合うが、お篠に執心する成金・五坂（佐野）が身請けをしようとする。お篠は必死に抵抗するが。
川口松太郎原作の「明治一代女」を、『白鷺』の相良準と衣笠貞之助が共同で脚色。愛し合いながらも引き離される役者と芸者の恋人同士を、勝新太郎と山本富士子が演じる。若手役者・仙枝（勝）は酔った芸者・秀吉に絡まれ、恋人の芸者・小梅（山本）の家に逃げ込む。そこへ秀吉が乱入し、仙枝と小梅の仲がスキャンダルとして報道される。仙枝は師匠から破門され旅に出る。許されて東京に戻った仙枝は襲名披露をすることになるが。
松本清張の同名小説を名匠・衣笠貞之助が映画化したミステリー時代劇。徳川十三代将軍の跡目相続をめぐり、大奥と幕府内部が繰り広げる派閥抗争を描く。主演は市川雷蔵。徳川家斎が大御所として君臨する天保11年。家斎以上に権力を握るのが、家斎の愛妾・お美代の方（小暮実千代）の養父・中野石翁（滝沢）だった。女中の登美（山本）はお美代の方の腹心だが、実は幕政の改革を目指す島田又左衛門（黒川弥太郎）の命で大奥に潜入していた。
成瀬巳喜男も映画化をしている泉鏡花の名作(図書カード-青空文庫)。能の家元の跡継ぎと盲目の謡曲師の娘が幾多の困難の末に結ばれる純愛映画。明治三十年代の伊勢。観世流家元の嫡子・喜多八（市川）は、謡曲指南・宗山（荒木忍）を侮辱して自殺に追いやる。宗山の娘・お袖（山本）に一目惚れする喜多八だが、破門され諸国を門付することに。一方お袖は芸妓に身を落とす。
泉鏡花の『三枚続』を、衣笠貞之助が山本富士子、勝新太郎を主演に迎えて映画化した悲恋物語。材木問屋の娘・夏子は、板前・愛吉の喧嘩の巻き添えで怪我をし、病院に担ぎ込まれる。夏子は、担当した若い医師・光起と恋に落ちるが、光起は華族の娘と結婚してしまう。
谷崎潤一郎の代表作「春琴抄」の三度目の映画化で、衣笠映画常連の山本富士子が気性の激しい春琴を毅然と演じる。春琴に盲目的に仕える佐助に扮するのは、本郷功次郎。大阪の薬問屋に生まれた春琴（山本）は九歳で失明し、琴三絃の道に励んで十五歳にして名人になる。春琴が唯一心を許すのは、十三歳の頃から奉公している四つ年上の使用人・佐助（本郷）だった。やがて春琴は独立するが、ある日何者かに顔に熱湯をかけられる。
“女性はなぜ嘘を付くのか”をテーマに、増村保造、吉村公三郎、衣笠貞之助が綴ったオムニバス映画。
男を手玉にとってきた女性が、別の女に本命の男を取られそうになる第1話「プレイガール」
パトロンとの縁切りを目論む社長が、ひと芝居打つ第2話「社用2号」
ある男性の殺人事件を巡って3人の女性の証言が裁判で食い違う第3話「3女体」の全3話。
奈良時代に実在した道鏡と孝謙天皇の悲恋伝説を脚色した異色の伝奇時代劇。市川雷蔵演じる道鏡はぼろ布とひげに包まれた修行僧として登場するが、宮廷へ招かれた後は剃髪した美僧となるなど、雷蔵の魅力を趣向を凝らして上手く引き出している。生き物を白骨に変え、竜巻を起こすなどの法力は特撮を駆使して描かれているが、今日の視点で見てもクオリティが高い映像となっており、必見。昭和38年度芸術祭参加作品。
日本映画史上初のソ連との合作映画で、監督は日本側が衣笠貞之助、ソ連側がエドワールド・ボチャロフ。東京、箱根、シベリア、モスクワを舞台に、父を捜して大陸を旅する日本の少年と、彼を助けるソヴィエトの人々との国境を越えた友情を描く。叔父に育てられ両親の顔を知らない少年・健（稲吉）は、父親がモスクワにいると知ってソ連に行こうとボリショイ・サーカスの一団に紛れ込むが。
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