J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
川端康成の原作を清水宏監督が独特な演出力で映画化。“有りがたうさん”と呼ばれ愛されるバス運転手と乗客たちとの触れ合いと、その道中で繰り広げられる人間模様を、伊豆の自然美を背景に描く。当時の日本映画界では画期的であった全編ロケーションでの撮影を敢行、日本の原風景をそのままに映し出した。名優・上原謙(加山雄三の父)の主演デビュー作。
石井克人監督の『山のあなた 徳市の恋』のオリジナル作品。美しい山の温泉場を訪れた徳市と福市の名物按摩コンビ。そこで徳市が出会ったいわくあり気な美女との触れ合い、人々の交流をユーモアたっぷりに描いた、清水宏監督自らのシナリオによるコメディドラマ。
夏の温泉場に東京からやって来たひとりの女。彼女が風呂場に落とした簪(かんざし)をきっかけに巻き起こる、滞在客の人間模様を綴った珠玉の一篇。情緒を醸し出す魅惑の女に田中絹代、青年帰還兵に笠智衆、日本を代表する名優が共演している。
戦後の四国を舞台に、身寄りのない男と子供たちが一緒に旅をしながら成長していく姿を描いた人間ドラマ。修作（岩波）は復員したものの、帰る家もなければ家族もいない。下関駅構内にたたずんでいた彼は、同じような境遇の子供たちと心が通い合い、一緒に旅を始め。全員素人のキャストで、山陽道でオールロケを行った異色作。
村一番の地主の小原庄助さんは、強盗にまで酒をすすめるほど無類のお人好し。そんな頼まれればイヤとは言えない性格が災いして、先祖伝来の財産を全て無くしてしまう。「朝寝朝酒朝湯が大好き」と民謡に歌われた主人公の生き方をユーモアたっぷりに描いた清水宏監督作品。剣戟スター、大河内伝次郎の泰然自若ぶりもなんともおかしい。
それぞれ父親の違う三人の子供を女手ひとつで育ててきたとし子は、酒場を始めるにあたり子供たちを親類縁者に預けようと旅に出るが。大映で三益愛子の母ものがヒットしていた時期に作られた作品。当時、主に喜劇で活躍していた清川虹子が母性愛に目覚める母を演じている。
監督・清水宏が戦災孤児と生活を共にし、その子たちを主人公にした『蜂の巣の子供たち』の続篇。子供たちがさまざまな屈折を抱えながらたくましく生きる姿が描かれる。伊豆半島の山中で自給自足の生活を営む蜂の巣の子供たち。そこを訪れた婦人雑誌の記者は彼らを記事にして、世間の大反響を呼ぶ。蜂の巣を頼る浮浪児や子供たちを世話したいという大人がやって来て、静かな生活を送っていた子供たちは戸惑うが。
子供映画の名手、清水宏監督がブギの女王・笠置シヅ子をヒロインに迎えて撮った母もの映画。訳あって手放した息子を想う紙芝居屋の母の心情をしっとりと描く。笠置の歌と踊りも随所に見られる。子供に大人気の紙芝居屋の阿彌子（笠置）は、別れた恋人・謙作（北沢彪）に引き取られた我が子の明（内田禧弘）をいつも思い出す。明が入院していると知った阿彌子は病院の近くで紙芝居をして明を喜ばせる。そして謙作の計らいで明の湯治への付き添いとなる。
下村湖人の同名小説の2度目の映画化。村の旧家に生まれた次郎は母親の体が弱かったため田舎に預けられて育ち、6歳になった時に本家へ戻る。しかし、本家では躾が厳しく、母と子の間の溝は深まる一方だった。家族の絆を主題にした感動ドラマ。
非行少女たちの更生施設“少女の家”を舞台に、少女たちと先生の愛情のつながりを描き、更生したとしても家族の無理解、周囲の偏見、日本社会の貧しさから夜の世界に身売りさせられる子らを映し出す。監督は近年再評価著しい清水宏。同監督作『しいのみ学園』に引き続いて香川京子が先生役を演じた。また池内淳子や三ツ矢歌子ら、当時の新東宝若手女優が非行少女を演じている。助監督は石井輝男。
当時、朝日新聞で展開していた“親探し運動”を題材に母を求める子供たちの世界を情愛豊かに描く社会派ドラマ。監督は『しいのみ学園』の清水宏。7年前に行方不明になった息子を捜すあき（三益）は、新聞の“親探し運動”の記事を頼りに長野県の養育院を訪ねる。だがそこにいた子は息子ではなくあきは落胆するが、養育院の子供たちに情が移り、保母として働くことに。そして様々な出来事を経験する。
植物学者の一彦は、研究のために訪れた信州の山小屋で、つる子という女と恋に落ちる。だが、つる子は一彦の家庭が崩壊することを恐れて身を引くことを決意、3年目ごとの中秋の名月に山小屋での再会を約束するが。
浅草六区で楽士として働く山野と踊り子の妻・花枝。ある日、花枝を頼って金沢から妹の千代美が上京してきた。千代美は奔放な娘で、義兄をはじめ様々な男遍歴を重ねてしまう。永井荷風の名作小説を、京マチ子、淡島千景の競演で映画化。
母シリーズ最終作。サーカスの花形だったお京（三益）は、夫・晋吾（佐野）の出世を期に家庭に入る。しかし、育ちの違いから失敗を繰り返し、娘の泰子（仁木）にも不幸を招かせてしまう。悩んだお京は娘と夫のためを想い、サーカス団へ一人舞いもどるが。母性愛を描くヒューマンドラマ。原作は三益愛子の夫であり直木賞作家の川口松太郎。
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