J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
虫プロダクション第1回製作作品。街角の壁のポスターが音楽を奏でている。ある日突然戦争が起き、バイオリニストの青年のポスターとピアニストの少女のポスターが戦火に包まれ。平和への願いを込めた手塚アニメの記念すべき第1作品。
手塚治虫が個人資産を投入して設立したアニメーション・スタジオ「虫プロ」。その第1回作品発表会に「鉄腕アトム」の第1話とともに上映された作品。発表会の日取りに合わせて急遽制作されたこの短編は、手塚治虫の「吾輩は猫である」といった趣。手塚治虫は製作として参加。
写真を合成し、デフォルメを強調した絵を使って、思い出の不確かさを表現したアニメーション。最後には戦争に対する批評も含まれている。
空想を禁じられている架空の国。ひとりの少年の助けた魚が美しい人魚に変身してしまい、これはよからぬ空想の産物だとして少年は逮捕され、強制的に空想する力を奪い取られてゆく。管理社会の怖さと、そこからの脱出を描く物語。
初期ギャグアニメの傑作。漂流中の男がいかだのマストに三滴のしずくを発見、何としてもこのしずくで喉の渇きを潤そうと頑張るのだが、しずくは中々男の口の中へは落ちなくて。わずか1週間で手塚治虫自らが背景画まで描き上げた作品。
手塚治虫がムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」から受けた印象をもとに、ディズニーの『ファンタジア』を目標に、10のエピソードのアニメーションにまとめた作品。大貫信夫/三輪孝輝/松尾信吾/杉山卓/伴俊作 演出。
ジョン・ヒューストン監督によるハリウッド大作『天地創造』を、まったく動かない紙芝居風の絵でパロディ化した短編。「鉄腕アトム」のくずフィルムを使用したという噂も。手塚治虫は製作として参加。
昭和29年「漫画少年」に連載開始以来、マンガ界の古典、金字塔と称される手塚治虫の壮大な叙事詩「火の鳥」。そのテーマをもとに、手塚自身がオリジナルストーリーで作り上げた劇場アニメ版。未来の管理化された地球連邦を舞台に、試験管ベビーと不死の宇宙鳥の戦いを描く。
ライオンブックスシリーズ第1作。悪の魅力を飼い主の耳にささやく、緑の猫グリーン(野沢)にあやつられる旧友の息子サンゴ・ユノー(塩沢)を救うため、ヒゲオヤジこと私立探偵伴俊作(富田)は緑の猫の正体を追及するが。
ライオンブックスシリーズ第2作。 奥沢村の分校に通う小学生モウ太(間嶋)と、愛らしいカサの妖怪雨ふり小僧(堀)の出会いを描く日本情緒あふれるファンタジーアニメ。
手塚治虫の後期実験アニメーションの代表作。主人公がスキップするうちに弾みがつき、遥か太平洋の彼方、戦争の真っ只中で最終兵器が炸裂する炎の中へとジャンプする。全編ワンカット、動画枚数4000枚に及ぶ驚異のアニメーション。
ライオンブックスシリーズ第3作。学校生活になじめずに悩む高校生アキラ(井上)は、壁に貼ってあったポスターの女の子(島津)に「るん」と名づけ、心を通い合わせるようになる。
昔々の西部の物語。悪漢相手に危機一髪の美女を救う勇敢なカウボーイの大活躍。作品の古さを強調するためにフィルムにキズやゴミをオプチカル処理で合成し、わざと汚した、全編ギャグに溢れたノスタルジックなサイレント漫画映画へのオマージュ。
ライオンブックスシリーズ第4作。両親を失い人間に拾われた熊の山太郎(山田)は蒸気機関車の「しい六」(高木)と仲良くなる。鎖でつながれていた山太郎は、しい六に自由への道をふみだすように言われるが。
英雄のヤマトタケルの神話をもとにした古代時代が舞台の「火の鳥・ヤマト編」のオリジナル・ビデオ・アニメ。ヤマトの国の王子・オグナはクマソー族を治める川上タケルを討てとの命を受け、タケルのもとへ赴く。しかタケルの妹・カジカと恋に落ちてしまい、タケルを殺すことが出来ずにいる。そんなオグナの前に火の鳥が現れ。
「火の鳥・宇宙編」のオリジナル・ビデオ・アニメ。惑星ザルツから地球に向けて飛び立った宇宙船ZFX-302は、宇宙塵の衝突により航行不能に陥った。パイロットの牧村が死に、城之内隊長は隊員に牧村死ぬ前に残したメッセージを伝える。‘ボクハコロサレル’。牧村は果たして誰に殺されたのか。
広島国際アニメーション・フェスティバルに出品されるはずだった『森の伝説』の完成が遅れ、フェスティバルに間に合わせるために急遽2週間で製作された。何でも自動販売機で買える便利な世界。そこを旅する主人公は地球を買おうとするが。
『プッシュ』とともに同じく広島国際アニメーション・フェスティバルで公開された。わら人形に刺さっていた妖剣、村正を手にした武士は、人形を見かけると試し切りをするようになる。しかし切られると同時にわら人形は人間の姿に変わり。
手塚治虫が生涯愛していたアニメの巨人ウォルト・ディズニーへ捧げたオマージュ的作品。チャイコフスキー作曲「交響曲第4番」にのせて自然破壊を繰り返す人間に対して森に住む動物や妖精たちが、生命の尊さを説き警鐘を鳴らす。
手塚治虫の自画像と、どこかで見かけたような有名人やおなじみのモンスターなど13人の意外な人物の肖像が、瞬間にスロットマシーン的展開をする。手塚治虫が製作した最後の実験アニメ。
ライオンブックスシリーズ第5作。日本古来の伝統芸、能の「黒塚」をモチーフに、老女(京田)と宇宙パイロット(辻谷)との出会いを通して、生命の華やかさや神秘を追求したファンタジー。
ライオンブックスシリーズ第6作。愛を知らない悪右衛門(伊武)と、同胞たちが殺されて行く悲しみに身をよじりながらも悪右衛門に真実の愛を見いだし始める雌狐(吉田)との物語。手塚治虫の長男で、ヴィジュアリストの手塚眞が初めてアニメ化に挑戦した作品。