J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
仏像に興味を惹かれる正夫は姉と関係を持ち、弟子入りした仏師の妻とも関係を持つ。「好きな事をしないからこの世はややこしくなる」そううそぶく「快楽主義者」正夫と「一見禁欲主義者」幼なじみの僧侶の禅問答。
「地獄絵は種々多彩であるのに、極楽絵には迫力がない。快楽は地獄に潜む欲を満たす瞬間のエクスタシーであって極楽には事後の“無”しかない」
「その“無”とは“涅槃”という時間も空間も無い停止した絶対の快楽だ!」
「意識も無いのに快楽か?」
常なる“無”に“秩序”は必要なのか。実相寺昭雄、長編劇映画第一作であり、石堂淑朗脚本での「観念三部作」の第一作。『ウルトラQ』のエロス版といったところ。
海岸沿いのモーテルで互いに相手を交換して、それぞれの部屋で絡み合う4人の男女が単純再生産を基本としたユートピアを築こうとするモーテル支配人の思惑にはまり。連帯や共同体が崩壊した事によって起こる、戦後社会に於ける強烈なアノミーを仮想し、「唯物主義者」と「観念論者」のアジ論争が繰り広げられる。
「愛」ではなく、「仁」。
日本の原風景を追い求める石堂淑朗脚本での「観念三部作」の第二作。当時の状況が判らないとわかりにくいかも。
ある旧家で下男として仕える淳は旧家を守るべく働き続けるが、旧家の息子たちは乱れた人間関係の末、「家」を壊していく。墓碑銘に「永遠の絶対性」を見出そうとする淳は壊れゆく「家」を必死に守り抜くが。
「『形』が残れば、『魂』は蘇る。」
「『魂』なぞ死滅したのさ。」
「それではなぜ死なない」
石堂淑朗脚本での「観念三部作」の第三作。
時は十三世紀後半。法皇の子・後深草天皇(花ノ本)の愛人となり、寵愛される女・四条(ジャネット)。しかし、四条は様々な男たちから求愛され、その愛を受け入れる。それぞれの子供を生むが、全て奪い去られてしまった四条は出家し、自由を求め旅に出る。詩人の大岡信の脚本を、情念の作家・実相寺昭雄がエロチシズムにあふれた映像で描き出す。
TVシリーズ全39話のうち、実相寺昭雄が監督した第15、22、23、34、35話を再編集して作られた劇場映画。個性的な演出で定評のある実相寺昭雄の世界を存分に楽しむことができる。小学生のムシバは自分で考えた怪獣ガヴァドンの落書きを書いたところ、なんとそれが実体化し、巨大なガヴァドンが出現してしまう。
日本SF大賞に輝いた、荒俣宏の超ベストセラー小説を、『ウルトラマン』シリーズを手掛けた実相寺昭雄監督で映画化。勝新太郎、原田美枝子、桂三枝、坂東玉三郎らと俳優陣はまさに豪華絢爛!最新特撮技術と相成って、目を見張る映像が繰り広げられる。実業家・渋沢栄一は、帝都・東京を軍事的にだけでなく霊的にも守護しようとする、東京改造計画を進めるが、謎の魔人・加藤が立ちふさがる。
江戸川乱歩生誕100周年記念作品。夜となく昼となく天井裏を散歩し、他人の生活をのぞき、ついには殺人まで犯す男の話。江戸川乱歩原作明智小五郎もの。
江戸川乱歩の2つの短編「D坂の殺人事件」と「心理試験」の映画化。昭和二年、古本屋の女将が殺されるという事件が起きた。第一発見者が逮捕されるが、やがて他の者にも嫌疑がかかる。明智小五郎もの。
昭和27年夏、東京。古本屋の主人にして神社の神主である京極堂は、友人の小説家からある相談を受ける。雑司ケ谷の産婦人科医の娘が妊娠20ケ月を過ぎても一向に出産する気配がなく、さらにその夫が1年半前から行方不明だというのだ。憑物落としで謎を解決する唯一無二の人物・京極堂とその仲間たちが、大病院を経営する名家をめぐる奇々怪々な事件に挑む。映像化不可能と言われた京極夏彦の衝撃のデビュー作を、昨年惜しくも逝去された『帝都物語』の実相寺昭雄監督が完全映画化した怪奇ミステリー。
夏目漱石の幻想的な短編小説集『夢十夜』を、市川崑らベテランから松尾スズキら気鋭の若手まで10人の監督と、豪華キャストにより映画化したオムニバス作品。松山ケンイチは第十夜に出演している。町一番の色男・庄太郎は目の覚めるような美女に誘われて絶品の豚丼を食べに行くが、その作り方は世にもおぞましいものだった。
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