J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
川口志保子の原作を神山征二郎が監督。特攻隊基地のある村を舞台に、少年たちと特攻隊の兵士がハーモニカを通して交流し、戦争に引き裂かれるまでを描く叙情あふれる反戦映画。終戦間近の田舎町、都会から疎開してきた少年(南波)は村のガキ大将と友達になる。飛行場のそばでハーモニカを吹いていると若い特攻隊員・大原(福田勝洋)がコツを教えてくれ、3人で合奏をするように。やがて出陣が近づき、大原は妹への手紙を少年たちに託す。
ハンデを背負いながらも世界的な細菌学者として大成した野口英世と、彼を支え続けた母の愛を感動的に描いた渡辺淳一の同名小説の映画化。脚本を日本映画界の重鎮・新藤兼人が執筆。貧しい農家に生まれた英世はある日、母の不注意で左手に大火傷を負ってしまう。そのせいで英世は学校でいじめられるが、母が必死に働く姿を見て勉学に励むようになる。
出撃前の最後の思い出にピアノを弾いたという、ある特攻隊員の実話を毛利恒之が書き記した原作の映画化したヒューマンドラマ。昭和20年初夏、佐賀県の鳥栖小学校のピアノ係をしていた吉岡公子(渡辺美佐子)のところに二人の特攻隊員(田中、永野典勝)が訪れる。彼らは、出撃前にピアノを弾きたいと言い、一人はベートーヴェンの「月光」を、もう一人は「海ゆかば」を弾いて去っていった。戦争時の抑圧された青春像を描く。朗読CDもある。
国鉄バスの車掌・佐藤は、樹齢400年の桜の古木を見て、その素晴らしい生命力に感動した。それがきっかけで、彼は太平洋と日本海を桜でつなぐことを目標に、植樹を始める。「人の喜ぶことをしたい」と我が身を顧ず無償の行為を貫き、47年の短い生涯を桜の植樹に捧げた実在の人物、故・佐藤良二氏の姿を、『ハチ公物語』の神山征二郎監督が映画化した感動作。原作は中村儀朋。
1945年(昭和20年)4月1日 沖縄戦開始
今井正監督の名作『ひめゆりの塔』を、『月光の夏』『遠き落日』の神山征二郎監督が再映画化。太平洋戦争末期、国内で唯一の戦場となった沖縄を舞台に、「ひめゆり部隊」と呼ばれ、最前線の陸軍病院へ駆り出された女学生たちの悲劇をオールスターキャストで描いた感動大作。従軍前の少女たちの日常や半ば強制的に従軍させられていく過程を描き、“なぜ彼女たちが戦場へ向かったのか”を克明に記す。戦後50年記念作品。原作は仲宗根政善。
日本に強制連行された韓国人男性の数奇な運命を描いた帚木蓬生の同名小説を、『ひめゆりの塔』の神山征二郎監督が映画化。日本がアジア各国にもたらした戦争の悲劇を庶民の視点から見つめる。太平洋戦争末期、日本軍の強制連行で辛酸を舐めた河時根(三國)は、戦争未亡人の千鶴(南野)と愛し合い韓国へ戻る。しかし日本人への差別に耐えかねた千鶴は子供を連れて故郷へ戻り、年老いた河は50年ぶりに日本を訪ねる決心をする。
美濃郡上藩で実際に起こった一揆を、『ふるさと』で知られる神山征二郎監督が史実にもとづいて映画化。郡上の藩主は浪費を重ね、財政が悪化の一途をたどっていた。その財政を立て直すために、より厳しい重税策が農民たちを圧迫する。過酷な年貢米の取立てに我慢できなくなった農民たちが、ついに大規模な一揆を起こす。岐阜県民の「力と心をあつめて」つくり上げた映画のドキュメント本も刊行されている。
五木寛之のロングセラー・エッセイを著者自らが原案を書き、脚本を新藤兼人、『郡上一揆』『草の乱』の神山征二郎が監督したヒューマン・ドラマ。ロシアへ観光に訪れた雪子(安田)はガイドのニコライ(セルゲイ)と知り合い、帰国後、彼がトランペットのオーディションを受けるために来日することを知る。ニコライに特別な感情を抱きながら彼を応援する雪子のもとに、郷里の金沢から父親(三國)が倒れたとの知らせが届く。結婚・出産した主演・安田成美のスクリーン・カムバック作。ロシアロケには、黒澤明監督『デルス・ウザーラ』(1975年作品)の製作で知られる、ロシア最大の映画スタジオ・モスフィルムが協力した。