J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
生き別れた双子姉妹の再会を描いた川端康成の同名作を市川崑監督が映画化。三浦友和との結婚・引退宣言をした山口百恵の最後の主演作で、令嬢と村娘の二役に挑戦している。京都の呉服問屋の一人娘として何不自由なく育てられた千重子(山口)。しかし中学生の時に両親から実の子ではないと告げられる。幼なじみの真一にだけそれを打ち明ける千重子。北山杉の村へ出かけた千重子は、自分と瓜二つの苗子(山口/二役)を見かける。
銃乱射事件を追う2人の刑事の姿を通して現代社会の幸福を問う人間ドラマ。エド・マクベインの87分署シリーズの1作『クレアが死んでいる』を、日本に置き換えて市川崑監督が映画化。書店で3人の死者を出す射殺事件が発生。村上刑事(水谷)と相棒の北(永島)は現場へ向かうが、犠牲者の1人は北の恋人だった。復讐に燃える北は執念の捜査を開始し、一方、妻に逃げられ2人の子を抱える村上は捜査の過程で自分の人生を顧みる。
戦前の大阪を舞台にした谷崎潤一郎の代表作を、市川崑監督が映画化した一大絵巻。4姉妹それぞれの1年間の物語を、四季折々の風物を織り交ぜて描く。昭和13年の春、長女・鶴子(岸)と次女・幸子(佐久間)はいまだ未婚の三女・雪子(吉永)と末娘・妙子(古手川)の結婚を気にかける毎日。おとなしい雪子は親類の勧めで次々と見合いをするが、本人の気は一向に進まず。4姉妹の着物をはじめ、絢爛豪華な日本美も必見。
女流作家・宇野千代の代表作を市川崑監督、吉永小百合主演で映像化。別れた妻と芸者の間で揺れ動く甲斐性なしの中年男の姿を親子の情愛を絡めて描く、大人の愛の物語。大正時代の関西の田舎町。しがない古物店を営む幸吉(石坂)は、馴染みの芸者・おかよ(大原)の家に身を寄せている。ある日、おかよと懇意になったため、家を去った妻のおはん(吉永)と再会。息子がいると聞かされた幸吉は、家族三人でやり直そうとするが。
1945年(昭和20年)8月 日本軍ビルマ戦線撤退
1956年に市川崑監督で映画化された作品を、市川監督自身がリメイクして大ヒットを記録した作品。傑作の誉れ高い前作であったが、市川監督にとっては「悔いの残る作品」で、より完璧な作品に仕上げたいとの思いから再度製作されたという。1945年夏。太平洋戦争末期のビルマからタイへ逃れようとする井上小隊長(石坂)率いる部隊は、国境近くで終戦を知り、隊員はみな武器を捨てて投降するが、水島上等兵(中井)だけが隊を離れ消息を絶つ。ある日、隊員はオウムを肩にのせた水島そっくりのビルマ僧とすれちがう。原作は竹山道雄。
日本を代表する大女優・田中絹代の映画デビューの頃から41歳までの半生を描いた新藤兼人の「小説田中絹代」を市川崑監督が映画化。吉永小百合が田中絹代に扮する。大正14年。新人監督・清光宏(渡辺徹[清水宏])の強い推薦で、少女・絹代は蒲田撮影所の大部屋女優として採用される。絹代の素質を見抜いた五生平之助監督(中井貴一[五所平之助])は、自作の主役に絹代を抜擢。ライバルに絹代を奪われた清光は絹代に強引に迫り、やがて二人は同棲生活を始める。
「かぐや姫」の物語をもとに、かぐや姫の誕生から月の世界へ戻っていくまでをロマンスと特撮をたっぷり織り交ぜて描く。市川崑監督の一大ファンタジー巨編。スピルバーグ映画ばりの壮麗な宇宙船のSFXが話題となった。貧しい竹取の老夫婦(三船・若尾)の近所に謎の物体が墜落した。二人はそこで謎の石の中に入っていた赤ん坊を拾う。二人の子として育てられた娘は評判となり、彼女に求婚をする公達が3人現れる。彼女は3人それぞれに古から伝わる幻の秘宝を持ってくるよう条件をつけるが。
鶴の化身が自分を救った男の嫁となり、自分の羽で布を織るという民話「鶴の恩返し」を名匠・市川崑演出で描いた美しくも哀しい愛のドラマ。実写として初の映画化で、吉永小百合の映画出演100本目の記念作であり、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞作品である。舞台で活躍する野田秀樹が映画初出演にして吉永の相手役に抜擢された。ある雪の夜、貧しい百姓・大寿(野田)の家につる(吉永)という名の美しい女が訪ねて来た。大寿の嫁になるのだという。つるはある日、由良が使っていた機織り道具を見つけて機を織ってみたいと言うが。