J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
フランソワ・トリュフォー監督の初期の短編映画。映画批評家出身の新人監督として大いに注目されていた彼が、自分の幼年時代の思い出をベースに描いた青春ドラマである。南フランスの田舎町。五人のいたずらっ子たちが年上の美しい娘にあこがれを抱いている。彼女の姿を見かけては後を追いかけ、ちょっかいを出す少年たち。反抗的で純粋な彼らの生き生きとした姿がつづられている。
自伝的要素の強いアントワーヌ・ドワネル五部作の第一作にして、監督長編デビュー作。
無理解で子供を大人の価値観にはめたがる大人達を少年非行していく少年の目からとらえた傑作。
パリの下町のカフェでピアノを弾くシャルリは悲しい過去を背負っていた。ウエイトレスのレナは彼に思いを寄せ、シャルリは再び生きる気力を取り戻そうとする。しかし、彼の兄弟たちがギャングとの間で起こした事件に、2人は巻き込まれることに・・・。デビッド・グーディスの小説をトリュフォー監督の巧みな演出で映画化した傑作サスペンス。主演はフランスを代表するシャンソン歌手、シャルル・アズナブール。敬愛するジャン・ルノワール作品に影響受けたトリュフォーのコミカル・サスペンス。
ビリー・ワイルダーの師匠でもあるエルトン・ルビッチ監督の得意とする三角関係のシュティエーションを持ち込み、自由奔放なジャンヌ・モロー演じるヒロインを描いた作品。
『大人は判ってくれない』の主人公アントワーヌ・ドワネル少年の苦い初恋を描いた青春映画で、5か国合作のオムニバス映画『二十歳の恋』の中の一編として製作された。反抗的だった少年アントワーヌも、いまや音楽好きの青年に成長。ある夜出かけたコンサートで美しい少女コレットと仲よくなった彼は、人を恋する喜びに目覚める。コレットの家の向かいに引越し、彼女の両親とも親しくなったアントワーヌだが。
レイ・ブラッドベリのSF小説を映画化。物質文明が極度に発達した近未来を、フランソワ・トリュフォー監督ならではの独特な視点によって描いた異色作である。未来のとある国では読書が禁止され、あらゆる情報がテレビを通じて伝達されていた。そして、消防士の仕事は昔のように火を消すことではなく、隠された本を見つけ出して焼き捨てることへと変ぼうした・・・。タイトルの”華氏451”は紙が自然発火する温度。
アメリカの人気作家ウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウールリッチ)の同名小説を映画化したサスペンス・ミステリー。ヌーベルバーグの巨匠フランソワ・トリュフォーが監督し、名女優ジャンヌ・モローが連続殺人犯にふんして凄みのある演技を見せる。次々に起こる殺人事件。殺されてゆく5人の男たちのもとには、必ず謎の女性が訪れていた。そして被害者5人の意外な関連が明らかになる。
『大人は判ってくれない』、『アントワーヌとコレット(二十歳の恋)』に続くアントワーヌ・ドワネル少年を主人公にしたシリーズ第3作。軍を除隊となったアントワーヌは、ホテルの仕事を始めるがすぐにクビになり、今度は探偵事務所で働くことに。潜入捜査で靴屋の店員になるが、そこの夫人に恋してしまうありさま。様々な人たちと出会いながら、アントワーヌが大人の恋を学び成長していく過程を、トリュフォー監督があたたかい目で見つめた佳作。アントワーヌが自分の生き方を決める作品らしく、シリーズ中、もっともかわいいお話。
ロケ撮影中心、同時録音、即興演出を特徴とするフランス“ヌーヴェル・ヴァーグ”の旗手トリュフォー脚本・監督作。出演は『シェルブールの雨傘』のカトリーヌ・ドヌーヴ、『勝手にしやがれ』のジャン=ポール・ベルモンド
アントワーヌ・ドワネルを主人公にしたフランソワ・トリュフォー監督の自伝的シリーズ第4作。滑稽な日本人女性の描写をトリュフォー自身も認めているが、それを補って余りある、ほのぼのとしたユーモア、奇妙なアパートの住人たちの描写などの魅力が詰まっている。
ヌーベルバーグ派の監督フランソワ・トリュフォーが青春時代のはかない恋を描いた恋愛ドラマ。二人の女性の間でかっとうする男性心理がきめ細かく表現されている。とあるフランス青年が美しいイギリス人の姉妹と出会う。姉は芸術家肌で穏やかな女性、そして妹は勝気な女性。対照的な二人の姉妹はそれぞれに魅力的で、青年は心惑わせる。やがて妹から愛されていることに気づいた彼は、彼女との結婚を決意するが。
『大人は判ってくれない』『突然炎のごとく』などで知られるフランソワ・トリュフォー監督が、恋愛に取りつかれた男の悲哀をコミカルに描いた恋愛ドラマ。きまじめな社会学者の男が、女性の犯罪心理について論文を書くために女囚刑務所を訪れる。一人の女囚へのインタビューを続けるうちにすっかり彼女のとりこになってしまった彼は、やがて自分の人生を踏み外してゆく。
映画の製作現場におけるさまざまな人々の人間模様を描いたトリュフォー監督の意欲作。一本の映画の撮影開始から完成までを映画の中で映し出すという異色な演出が用いられ、トリュフォー自身も監督役として出演。舞台はフランスのニース。とあるスタジオで映画の撮影が最高潮を迎えていた。しかし、女優の妊娠、スタッフの駆け落ちとトラブルは限りなく、撮影はなかなか進まない。アカデミー外国語映画賞受賞。
『レ・ミゼラブル』等で知られるフランスの文豪ユゴーの次女アデル。激しい愛に生きた彼女の半生を名匠トリュフォーが描いた秀作。全米映画批評家協会賞主演女優賞、ニューヨーク映画批評家協会賞主演女優賞・脚本賞を受賞。
フランソワ・トリフォー監督の自伝的映画『大人は判ってくれない』の中で描かれた主人公アントワーヌ・ドワネルのその後を描いた一作。この“アントワーヌ・ドワネル”シリーズは主人公アントワーヌを演じたジャン・ピエール・レオの成長にあわせて散発的に製作されてきたが、今回はその完結編となる。三十歳を過ぎたアントワーヌは働きながら小説を書いている。そんなある日、彼は偶然初恋の人コレットと再会し。
ナチス占領下のパリを舞台に、劇場を守る女優とふたりの男をめぐる愛の葛藤(かっとう)を描いた傑作メロドラマ。ユダヤ人であるため地下に隠れ住む演出家の夫を持つマリオンは、看板女優として新作の稽古に取り組んでいた。相手役の新人男優に次第に心奪われるマリオンに気づいた夫は、男優に妻の気持ちを伝えるが・・・。ヌーベルバーグの巨匠、フランソワ・トリュフォー監督作で、アカデミー外国語映画賞にノミネートされた。
かつての恋人が隣の住人に。再び起こる狂おしい愛と憎しみ。トリュフォーの恋愛観も読みとれそうだけど、僕はこの手は苦手。
1984年10月21日、52歳で逝去したフランソワ・トリュフォー監督の遺作。南フランスの小さな町を舞台に、殺人事件に巻き込まれた社長を救うべく、ファニー・アルダンふんする女秘書が名探偵なみの活躍をみせる。チャールズ・ウィリアムズの原作「土曜を逃げろ」をもとにトリュフォー監督がヒッチコック・タッチで映画化した軽快なロマンチック・サスペンス。