J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
是枝裕和が演出を担当したフジテレビ系列の長寿ドキュメンタリー番組「NONFIX」の1本。優れた番組に贈られるATP(全日本テレビ番組製作者連盟)賞受賞。教科書を使わない総合学習に取り組んでいる長野県伊那小学校の3年春組の子供たちと、仔牛のローラの3年間の成長記録を綴る。ほぼ全編にわたって監督自身が撮影したホームビデオの映像で構成されている。
フジテレビ系列の長寿ドキュメンタリー番組「NONFIX」の1本。ギャラクシー賞優秀作品賞受賞。水俣病和解訴訟の国側の責任者だった環境庁のエリート官僚が自殺した。山内豊徳53歳。長年にわたり福祉行政に取り組んできた彼が、なぜ自ら死を選んだのか?現実社会に押し流されていく時代の中で、もがき苦しんだ一人の官僚の生と死の軌跡を辿る。
フジテレビ系列の長寿ドキュメンタリー番組「NONFIX」の1本。ギャクラクシー奨励賞受賞。妻子にまで本当の国籍を明かさず、外国人登録法違反容疑などで逮捕され保釈後に失踪したある韓国系日本人の半生を辿りながら、いわゆる“在日”差別への疑問を提起する。ナレーターは森本レオ。自分が朝鮮人であることを隠し続け、パスポートを偽造し逮捕された男の人生をに迫った作品。そのある在日朝鮮人の足跡を追う中で、日本人にも朝鮮人にもなれなかった複雑な心の揺れが浮き彫りにされる。ギャラクシー奨励賞受賞。
テレビ東京「ドキュメンタリー人間劇場」の1本。山の樹の種を植えて、苗木を育てる人。星の話をこども達に聞かせてまわる人。人の顔で型を取って粘土のおめんを作る男の子。宮澤賢治のように、自然との交感の中で生活を送る市井の人々の暮らしを追った詩的ドキュメンタリー。
ベネチア映画祭金のオゼッラ賞受賞など国内外で高い評価をうけた是枝裕和監督の映画デビュー作。ゆみ子(江角)は夫・郁夫(浅野)と子供と平和な日々を送っていたが、ある日突然夫が列車に飛び込んで自殺。5年後、ゆみ子は奥能登の小さな村に住む民男(内藤)と再婚して再び平穏が戻ってくるが、前夫・郁夫への思いにとりつかれる。大事な人を失い自責の念にかられながら生きる女性が心の呪縛から解放されていくまでを描く。原作 宮本輝(新潮文庫)。
是枝裕和監督の第2作目。人が死んでから天国に行くまでの7日間を描いたユニークなドラマ。モデルのARATAの俳優デビュー作。22人の男女が、霧に包まれた古い建物にたどり着いた。彼らは面接室に案内され、職員から「あなたは昨日、お亡くなりになりました。ここにいる間に大切な思い出をひとつ選んでください」と告げられる。職員の望月(ARATA)、川嶋(寺島)、杉江(内藤剛志)、しおり(小田)たちは、死者から思い出を聞き出し、撮影の準備を進めていく。そんな中、望月が担当する死者のひとり・渡辺(内藤武敏)は、「自分が生きた証がわかるような出来事を選びたい」と、思い出を選べずにいた。
第54回カンヌ映画祭コンペティション部門正式出品。パリで公開後、順次ヨーロッパで公開された。夏の日に山あいの小さな湖に向かう4人の男女(ARATA、伊勢谷、寺島、夏川結衣)。彼らは3年前に世間を騒がせたカルト教団による殺人事件の[加害者遺族]たちだった。年に一度だけ集まり、遺灰が瞑るその湖に手を合わせるのだが、その年、あるアクシデントから元信者だったという男(浅野)とともに、かつて実行犯たちが最後の時を過ごした山荘で一夜を過ごすことになる。彼ら5人は今まで目を背けてきた[記憶]と、そして自分自身と向き合うことになる。オウム真理教事件を連想させる大惨事を背景に、宗教をめぐり“ある一線を越えてしまった”者と、“こちら側”にとどまった者との埋めがたい心の距離を、殺人事件の加害者家族を中心に描く。
シリーズ第2弾。
1988年に東京で起きた子ども置き去り事件をモチーフに、是枝監督がドキュメンタリー風に描いたドラマ。主演の柳楽優弥が2004年度カンヌ国際映画祭において史上最年少で主演男優賞を獲得し大きな話題となった。母・けい子(YOU)と都内のアパートで暮らす4人の兄妹たち。彼らの父親はみな別々で、学校にも通ったことがなく、長男・明(柳楽)以外の3人の姉弟の存在は大家にも知らされていなかった。ある日、母親はわずかな現金と短いメモを残し、明に姉弟の世話託して家を出る。この日から、誰にも知られることのない4人の子供たちだけの“漂流生活”が始まる。
ドキュメンタリータッチの作風で知られる是枝裕和監督がカンヌで話題となった『誰も知らない』の次に監督した初の時代劇映画。貧乏長屋のセットは、まさに貧乏を感じさせる汚さで、長屋の住人の汚れた衣裳ともども実にリアル。浅野忠信、古田新太、香川照之、加瀬亮、寺島進、原田芳雄、國村隼、平泉成といった演技派ぞろいに、木村祐一、千原靖史、上島竜兵といったお笑い陣も登場するなど、バラエティ豊かなキャストになっている。
長男の命日に久々に集まったある家族の一日を、ゆったりとした視線で綴る。監督は「誰も知らない」の是枝裕和。ドラマ『結婚できない男』の阿部寛と夏川結衣が夫婦役で再共演。夏のある日、良多(阿部)は妻ゆかり(夏川)と息子を連れて実家を訪れる。その日は事故で亡くなった良多の兄の命日だった。姉のちなみ (YOU)一家も帰省して、家族みんなで食卓を囲む。しかし両親(原田芳雄・樹木希林)が未だ兄の死を引きずっていることに、良多は気づまりを感じてゆく。サンセバスチャン国際映画祭脚本協会賞受賞作。監督の是枝裕和はブルーリボン賞監督賞受賞、樹木希林はキネマ旬報助演女優賞ほか映画賞を多数受賞。