J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
母と子の情愛を描いたヒット作「母もの」シリーズの下敷きとなった作品。離ればなれになっていた母・アヤ子(三益)との再会に胸を躍らせる17歳の敏子(三條)。しかし帰ってきた母は、あまりにもいやしい品のない姿だった。格式の高い家庭へ憧れるが、母の情けに心を揺らす思春期の少女を三條美紀が演じる。
目明し金兵衛(柳家金語桜)は、いねむりから覚めた途端に犯人がわかることから、いねむりの金兵衛と呼ばれていた。また娘の光(花柳小菊)は「捕物小町」と呼ばれ、投げ縄の名手であった。さらに婿の文七(嵐寛寿郎)も捕物の腕は名人級という近頃売り出し中の目明しだ。役者の粂之条(市川男女之助)が出演する「たのしみ会」では、日々酒と男との乱行を続けていた料亭「鶴清」の内儀・おみね(沢村貞子)が、粂之条と「かさね」を踊ることになっていたが、そこで事件が起こる。金兵衛、文七の推理が光る!
脚本を『七人の侍』などで知られる小国英雄が手がけ、絶妙なやりとりで事件のからくりを暴いていくアラカンと柳家のコンビがいきいきと描かれている。また戦前戦後と活躍した日本を代表する作曲家の一人・大木正夫の数少ない映画音楽としても貴重な作品である。
火事が原因で起こった争いを人情味豊かに描く痛快時代劇。主演はチャンバラスター・市川右太衛門だが、当時チャンバラ映画は軍国主義だとしてGHQから禁じられており、チャンバラシーンがないという製作陣の苦労が偲ばれる一作。加賀百万石前田家の大名屋敷から出火した。火の手は江戸の町へも及ぶが、加賀藩お抱えの大名火消し・加賀鳶は、町火消しの手伝いを禁じられており、松五郎(市川)率いる八幡のわ組の努力も空しく、多くの家が燃えてしまった。加賀鳶の勘蔵(月形龍之介)は、被害者の身を案ずるが、これをきっかけに大名火消しと町火消しとの対立が深刻化していく。原作は民門敏雄。