入り口ともみひとみかがりしおりしのぶ作り方実習室リンク人形欲しい記帳所
ひかるみさきぷち少女のCGリンク 展示倉庫
はじめての人形の作り方
かがりちゃんは型枠を使った複製ですがここではそれ以前の元の人形の
作り方を簡単に紹介します。一般的なものですが特にかがりちゃんの原型なので
非常に大きな人形ということです。人形というよりも大き目の彫塑、彫刻作品の制作
と思ったほうがいいかもしれません。
フォームで人形の形をつくってそれに粘土をはりつけます
粘土の心材として普通はスチロールを使いますが、ある程度大きいも
のを作るには軟弱すぎるのでわたしは建材のフォームを使ってます。
価格はスチロールと同じです。スタイロフォームやミラフォームなど。
材料 スタイロフォーム 約1,200円(できるだけ厚みのあるもの)
粘土 プチフォルモ約20個ほど(とりあえず)
両面テープ 1つ
カッター 100円〜200円のものに替え刃10枚くらい
障子紙 安くて長い紙に側面図と正面図を描きます。
乾式サンドペーパー 100番(目の粗いもの)と320番(目の細かいもの)
ステップ1 障子紙に人形の正面図と側面図の等身大の絵を描く。
そのとうり同じ形には完成しないのであくまでも大きさと形の
イメージ程度と考えます。
ステップ2 正面図の厚みと同じになるまで側面図にあわせてスタイロフォー
ムを切り抜いていきます。無駄を少なくするために頭部と腕の部分
は後から付け足すことにします。そして切り抜いたものを両面テープ
で張り合わせます。
ステップ3 マーカーなどでスタイロフォームに正面図を投影したラインなどを描き
こんでからカッター削り出しながらで人形の形にしていきます。
後で粘土をかぶせることを考慮して少し細目に仕上がるようにします。
切りすぎたと思ったら削り出したスタイロフォームの破片などを両面
テープであてがってから何事もなかったようにカッターで削り直します。
一気に人形の形を作るので非常に時間と根気がいります。ある程度
形が見えてきたら目の粗いサンドペーパーでゴリゴリこすって
形を完成させます。同じ要領で作った頭部と腕をテープでくっつけて
納得のいくまで形を整えます。
ステップ4 スタイロフォーム原型に粘土をはりつけます。
はじめはとりあえずスタイロフォームがみえなくなるように薄くはりつけ
ます。乾燥後に最終的な形をイメージしてまた粘土をはりつけます。
この時は手足や頭部を別にして作業をやりやすくします。
注意 スタイロフォームは熱すると膨張します。粘土は乾燥すると収縮します。
したがって粘土が乾燥する時は何度もバキッと粘土が割れて亀裂が
生じますが、そのつどその部分をカッターで深く削り取って粘土を
盛り直します。最後にサンドペーパーで整えて粘土人形の形を完成さ
せます。これで人形あるいは彫塑の完成です。
完成した人形の関節部を球体関節にする
1 球体関節にするため関節部分をノコギリで切り離す。
2 心材のフォームをスプーンなどで取り出してから内側から粘土をはりつけて
乾燥させて各パーツを適当に補強しておく。
3 各関節に使用する適当な大きさの球体を作る。
4 球体をいれても全体のバランスが保てるように各パーツの長さと接合部の形を
整える。
5 球体にゴムを通す穴をあけて実際にごむを通して見てみる。
6 納得いけば球体をそれの属するパーツに接合させて完成。
2体目以降の人形の作り方
人形を最初から作りはじめてから完成させるには相当の時間と根気が必要です。
そこで人形が完成したら各パーツを石膏で型取りして複製できるようにしておけば
2体目からはパーツごとに形状や起伏をカッターや粘土やサンドペーパーで整える
だけの作業になります。全体の大きさをかえる必要がなければ革命的な時間短縮
です。各パーツの複製改良のなかで出来栄えの良いものはその都度石膏で型を
取っておけば人形の完成度も徐々にアップしていきます。かがりちゃんはそうして
出来上がったものです。そしてこれからも進化していきます。
かがりちゃん一人前の材料(複製)
本体
フォルモ500g×12(石塑粘土)
毛 糸 1玉
輪ゴム 8本入りで100円のもの一袋
ゴムを止める直径6mmの木の丸棒約60cm
ゴムを丸棒に引っかけるフックを作る直径2mm位の針金
目を作る白いビニールテープ
髪のはえぎわを固定するボンド(Gクリアー)
スタイロフォーム(首を支える)約10円分程度(約5×15×25mm)
塗装
水彩絵具 白99%
赤1%ほどかと思う(2度塗り分の量)
艶有り水性ニス
艶消水性ニス
艶消ラッカースプレー(頭部仕上げと全体の塗りむら対策用)
かがりちゃん一人前の材料費
約4800円〜5000円
かがりちゃんをつくるための道具
NTカッター(100円程度のもの、粘土の合わせ目を切り、埋めて均す)
まな板(粘土をのばす)
粘土のばし棒(直径40×300mm
の木の丸棒)
ニッパー(ペンチ)(針金を切って曲げる)
ハサミ(粘土の袋を開ける、毛糸をそろえる、テープを切るなど)
油性マーカー(目を描く)
乾式サンドペーパー(#120と#320 本体仕上げ)
フトン乾燥機(粘土を早く乾燥させる秘密兵器)
棒ヤスリ(関節の球体にゴムを通す穴をあける)
針金(ゴム通しに使う)
かがりちゃん制作上のポイント
特別な材料と道具は使わない
人形を作るからといって手芸店などにはいきません、材料も道具も
割高になってしまいます。
特に人形の目と髪の毛は非常に高価です。(簡単カツラの作り方)
目と髪は人形の命と考える人は出費も宿命です。
特に北海道の地方都市在住の私には手に入りにくいものは使わずに
済ませたいと思うのです。
あまり精巧に細工しない(できない!!)
かがりちゃんは作りやすい人形です。石膏の型枠から取り出して乾
燥した各パーツは頭部から手足まで同じ乾式サンドペーパーで仕上
ます。竹ベラはつかいません。また手足にもしっかり空洞がつまって
いるので乾燥時間も短くてすみます。リアルにするときはいったん形
を完成させた後で粘土を盛り付けたり削ったりします。
本体材料が一種類だけなので太く、細く、またサイズを変更すること
もノコギリなどを使ってやってしまいます。
ただし、私は小さいのと繊細な表現がドヘタなのです。
かがりちゃん作り初めて5日目に完成
石膏の型枠に指で押しつけるように粘土をはりつけます。
このとき、石膏と粘土の間に気泡が残らないように2〜3mm程度に
薄くのばした粘土を二重にはりつけます。はりつけ面の粘土の厚み
に最大の注意をはらいます。 粘土は乾燥すると収縮するので粘土
の厚みにムラがあると乾燥後モロに表面に出てしまうからです。
かがりちゃんは大きいので特にそれが顕著です。
それと必要以上に粘土を厚くしないことです。粘土が厚いほうが強度
が増すように思えますが実際には厚く作ると人形全体が重くなること
で何かに衝突したときのショックが増すことになります。
また、粘土の厚みが不均衡だとひび割れをおこす原因になります。
気泡と厚みに気をつけながら14個のパーツに粘土をしこみます。
こうやって最初の昼と夜が過ぎて第1日目が終わります。
型枠に収まった粘土は形がくずれないようにある程度乾燥させてか
ら取り出します。自然乾燥では型枠内の粘土はなかなか乾燥しませ
ん。そこで秘密兵器のフトン乾燥機の登場です。
大きなパーツは約1時間、小さいのは20〜30分でOK。
型枠から取り出したパーツは温風暖房機などでさらにしっかり乾燥
させます。
昼と夜が過ぎて第2日目がおわります。
乾燥した各パーツの形を整えます。 石膏の合わせ目ではみでた粘
土をカッターで切り取ります。ミゾになった部分は湿らせてやわらかく
させた粘土をしっかり埋め込みカッターの背でならします。
この作業は各パーツの表面と裏面の両方おこないます。
関節の半球体に丸棒をはめこみ粘土で合わせて球体にします。
すべてのパーツの形が完成してさらに乾燥させます。
昼と夜が過ぎて第3日が終わります。
棒ヤスリで関節の球体にゴムを通す穴を空ける。 球体をパーツに
粘土で接着する。 接着部が乾燥したあと#120サンドペーパーで
大きな凹凸をならす。#320でしあげる。
各パーツが一応完成するとその日の作業は切りあげて酒をのむ。
昼と夜が過ぎて第4日が終わります。
塗装します。特大の筆で水彩絵具を塗ります。乾燥したらもう一度
塗ります。 さらに乾燥してから水性ニスを原液でたっぷり塗ります。
乾燥後に今度はつや消しの水性ニスで再び塗ります。
筆によるぬりムラを防ぐため頭部だけはスプレーニスとさらにラッカー
で仕上げます。健康のために揮発性のものは使用をひかえましょう。
また、換気にも気をくばります。
乾燥後目を入れ髪をはりつけてかがりちゃん完成です。
数えて5つの昼と夜がありました。
あっ 、まだバラバラのままだった。