J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
都会のアパートで貧しくひとり暮らしをする35歳のマリア。階下に住む妻に先立たれた老人。しばらくマリアのアパートに滞在することになった母ローサの優しく静かな愛が、娘と孤独な老人の人生の傷を癒していく様を温かく描く。監督はこれが長編デビューとなるスペインの新鋭ベニト・サンブラノで、ベルリン映画祭で観客賞と国際批評家連盟賞を受賞したほか、1999年の東京国際映画祭で最優秀主演女優賞と男優賞をダブル受賞した。
マヌエル・リバスのスペイン国民文学賞受賞作の映画化で、スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞に計13部門ノミネートされた話題作。病弱で、ひとり遅れて小学1年生の仲間入りをしたモンチョ。何もかも初めてで不安だらけの彼に、グレゴリオ先生は自然のすばらしさを教え、先生の優しさに包まれてモンチョは成長していく。だが、スペイン内戦という歴史の波が二人を引き裂き。2500人の中から選ばれたモンチョ役の少年の演技が見事。
「ベルエポック」でアカデミー外国語映画賞を受賞したフェルナンド・トルエバによるラテン・ジャズ・シネマ。ラテン音楽界のトップに君臨し続けた故ティト・プエンテが出演した最後の映像作品で、数々の名ラテン・ジャズ・プレイヤーたちの珠玉の名演が存分に楽しめる。“CALLE(カジェ)”とはスペイン語で“STREET”を表し、“54”はニューヨーク・ラテンの聖地であるマンハッタン54丁目を指す。
スペイン内戦を背景として、現実逃避した少女が迷宮世界で3つの試練に挑む姿を描いた哀切かつ独創的なダーク・ファンタジー。監督はメキシコの鬼才ギレルモ・デル・トロ。『デビルズ・バックボーン』に続いて再びスペイン内戦を背景に選び、深いテーマ性と巧みな演出で人間の本質に鋭く迫った秀作。イマジネーション豊かなクリーチャーの造形も秀逸で、アカデミー賞撮影賞、美術賞、メイクアップ賞を受賞した。