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幻想

2001-05-24(木)

ハンセン氏病の患者さん達にやっと救いの途が開かれましたね。

障害を語る上で一番重要な事って、なんだろう。
そう考える時、健康な方が事故や病気、災害などで不自由になられるのが一番重要な事なんではないと思われます。

僕などは生まれつきの脳性麻痺後遺症ですから、ある程度、自分の身体を知っているし、一般に言われる出来ない事が出来る事が判らない、出来たからといって出来たのかどうかも判らない。(笑)

ちょうど育ち盛りの子供が「何々を出来るようになれ!」とプレッシャをかけられてるように。

けれども、中途障害の方はそのギャップにまず苦しむ。

これは僕のような先天性の障害(この言葉に語弊はあるけども)を持つ方も年を取るに従い、身体の機能が衰え、あるいは病気をし、他の障害を持つようになると苦しむ。

つまり、本人にもどうすればいいか判らない障害を周りがどうサポート出来るのかということになってしまうのです。その上で何が出来、何が出来ないかの判断を周りが必要となると思うのです。

これは高齢者の抱える問題にもなってくるのでしょうね。

そして、今、「IT革命」「IT講習」なるものが盛んに行われていく時、こんな事も考えてしまいます。

「補助機器があるから、人の手はいらない」だと間違った社会になると。

「人の手の及ばぬところを補助機器でまかなう」こうならなければならないのじゃないかな?と。

ただ、人間、ひとりになりたい時だってあるから、「人の手」の煩わしさもあると思いますが。(笑)

「住み良い」「暮らしやすい」社会とは、「便利さ」のみを追求する社会ではないのではないか。

「ディスカウント」で競争するビジネスと「顧客重視」のビジネス。そこら辺にも相通じる物があるようにも思えてきます。

そんなこんなを考えつつ、「パソコン」という補助機器の機能を十二分に使いつつ、「障害者達のワーク・グループ」の実現が出来ないか幻想を模索するこの頃です。

あなたは「常に健やかなる人々」なる幻想に惑わされていませんか?

徒然なるままに : 過去記事 2001-05-24 掲載 2003-05-15 更新
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