内部

  ルイ14世が宮廷を移したのは1682年、その際に貴族や役人から使用人まで多数の人々を居住させることにしたため拡張されました。宮殿はさらに後のルイ15世とマリー・アントワネットによって改築・改修がなされ、ナポレオン1世もまた修復を行い、離散した調度品や絵画を集めました。入り口を入るとまず豪華な装飾がなされた王の部屋(謁見室、寝室など)を見ながら奥に進みます。鏡の間を経て王女の間へと進みます。王女の寝室は質素なものですが、出産時は住民に公開されへその緒が付いたままの状態で男か女かを確認したそうです。王の子を産むというのは大変なことなのですね。

礼拝堂

王の寝室

部屋には必ず絵画



天井画から壁、そしてシャンデリアに至るまで細部にも気を配り、そして豪華な装飾がなされている



彫像が多く置かれている


調度品も多く置かれている


マリーアントワネット


 圧巻はなんと言っても「鏡の間」。建築家ル・ヴォー、室内装飾家ル・ブランという、当時として
は一流といわれる芸術家や技師らによって設計されたそうです。天井にはル・ブランの手によ
る、ルイ14世の栄光の生涯を古代風の世界で描いた大壁画があり、クリスタルのシャンデリ
ア、黄金の大燭台や花瓶など、調度品も当時の最高級品が置かれています。
 現在の姿はルイ15世時代のものを復元したそうですが、今でもフランス外交の公的な場とし
て使用されています。それだけにもっと広大な広間かと想像していたのですが、実際に立って
みると以外に狭く感じました。装飾物が多すぎるせいもあるのかもしれません。実は豪華に見
える秘密は578枚の鏡板がはめ込まれた17面の鏡に、庭園側の窓から差し込む光を反射さ
せているのだそうです。なかなかやりますねぇ。

鏡の間(回廊)

左側の壁は隠し鏡

彫刻も多く置かれている


  ヨーロッパのトイレ事情は、ベルサイユ宮殿でも例外ではありません。トイレの数も限られていますから、いつも長蛇の列となっているようです。入園料は払っていても、トイレは有料となっています(Fr2、ちゃんと領収書もくれますが必要な人はいるのかな?)。ボクが妻に連れられて行った時もやはり列をなしていました。並ぶ人の話を聞いてみると、英語と日本語を話す人が多いようです。超有名な観光地なのだから、しかも使用料をとるくらいなのだから、長蛇の列をみたらトイレの数くらい増やしたくなるはずなのに・・・と思うのは文化財の価値を知らぬボクくらいでしょうか。
 13年後に再訪したしたときには、なんと建物内部にトイレがつくられていました。しかも無料で、女性トイレも数が増えて列をなすこともなくなっていました。その分、お土産屋さんの売り上げが伸びた・・・かな?

2000年、女性用は常に行列ができている

数も増えて行列はなし


前へ     戻る