プロバンスで最も有名な観光地であるレ・ボー・ド・プロバンス。かつて”鷲の一族”と武勇を轟かせた傲慢な領主レ・ボー家が築いたこの町は奇岩の上に築かれた要塞都市でした。確かに周囲の山々も変わった岩肌を露出し、一部には洞穴のように見える場所もあります。度重なる反抗の末、15世紀にはルイ王朝により完璧に破壊され、今でも町の郊外に目を向けるとあちこちに破壊された城壁の跡が目に入ります。
「死の町」とか「廃墟の町」とか表現されていましたが、近年になっての復興作業で中世風の町並みが復活し、石造りの曲がりくねった坂道の町並みには、花々で美しく飾られた路地や洒落たカフェもあり、想像よりもずーと美しい街となっています。街の頂上付近にある廃城から眺め下ろすオリーブ畑も、プロバンスを代表する一つの風景です。('00.09)
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