北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2020年(令和2年) 6月19日付

道内透析19年度状況、実施270施設・ベッド1.5%増加

 道が2019年12月1日現在でまとめた透析医療の現況(回答施設の集計)によると、透析患者は前年同期比1.3%、202人増の1万6,062人。入院患者数は2,173人で、13.5%、65人増加した。入院患者比率は0.2ポイント増の13.5%だった。

 透析実施施設は4施設増の270施設、透析ベッド数は97床、1.5%増えて6,773床となった。道内の1床当たり患者数は2.37人で、0.01人減少。2次医療圏別では、南桧山3.13人(前年比0.43人減)、釧路2.85人(0.07人減)、根室2.79人(0.15人減)、上川北部2.75人(0.17人減)、留萌2.73人(同数)が多く、大部分の圏域で前年より減っている。


統合等で400床超える病院の地ケア病棟、調整会議合意なら設置可

 中医協総会が開かれ、地域包括ケア病棟を有する病院を含む複数の医療機関が再編・統合して許可病床数が400床以上となる場合、地域医療構想調整会議の合意等を要件に、新病院でも1病棟に限り同病棟の設置を認めることを了承した。

 2020年度診療報酬改定では、400床以上の病院が地ケア病棟を新設することができなくなる一方、3月末に有していた病棟は維持できるとされた。しかし、それぞれ400床未満の公立病院と民間病院を統合して400床以上の公立病院を開設し、民間病院が有する地ケア病棟を新病院でも維持する計画を進めている構想区域があることが判明した。


伊藤財団、下濱札医大教授に学術賞─神経内科の業績評価

 伊藤医薬学術交流財団(眞鍋雅昭理事長)は、第3回伊藤太郎学術賞(賞金100万円)に札医大神経内科学講座の下濱俊教授を決定した。贈呈式は10月2日、札幌市内で行われる。

 下濱教授は診療面においてアルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症など神経変性疾患のみならず、脳血管障害、免疫性神経疾患、脱髄性疾患、末梢神経障害、筋疾患、てんかんなど幅広い神経内科全般の卓越した経験を有し、研究面でもアルツハイマー病など神経変性疾患の病態解明と治療法開発に関する優れた国際的成果を上げ、285編の英文原著をはじめとする多くの論文発表などが高く評価された。


札幌美しが丘脳神経外科、7月1日オープン

 札幌市清田区で建設を進めている札幌美しが丘脳神経外科病院(高橋明理事長、米増保之院長・58床)が、7月1日オープンする。職種に関わらず、院内のどこにいてもタブレット型PCやiPhoneを用いて各種事務作業が可能なスマートホスピタルシステムを導入するとともに、連携病院との効率的な情報共有などを積極的に推進する。

 真栄4条5丁目の羊ヶ丘通沿いに建設が進む新病院は、RC造地下1階地上4階建て5,180平方メートル。病床は石狩管内当別町の堀江病院から移設、脳神経外科とリハビリテーション科を標榜し、常勤医3人体制で診療をスタートする。

 1階は外来、検査部門など。羊ヶ丘通沿いに面した待合スペースは開放感を持たせるため広いガラスエリアを整備。検査機器は、80列CT、3テスラMRI、血管造影装置、心エコーなど最新機種をそろえる。


         

札幌南一条、透析患者のPAD評価 スコア用い簡素化へ

 札幌市中央区の札幌南一条病院(西田憲策理事長、工藤靖夫院長・147床)は、維持血液透析患者の下肢の閉塞性末梢動脈疾患(PAD)の評価について、自覚症状に頼らないフットチェックのスコア化を検討。看護師による下肢動脈の触知所見とABIとの評価で一致率が高かったことから、実用化に取り組んでいる。

 透析患者のPAD合併率は、一般人の1〜3%に対して、10〜20%と高く、新規の四肢切断率と有病率は年々増加。2016年の診療報酬改定で、下肢動脈疾患指導管理加算が新設された。


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