北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2020年(令和2年) 6月5日付

道内初診時選定療養費、一般35病院で導入

 一般病床数200床以上の道内118病院のうち、初診時選定療養費を徴収しているのは53病院、大学病院と地域医療支援病院を除けば35病院であることが本紙の集計で分かった。徴収額の最高は5,500円、最低は440円で、1,000円〜3,000円未満の料金帯に集中している。

 53病院の内訳は、大学3、地域医療支援15、一般35。半数を超える65病院が徴収していなかった。


保団連調査、9割弱が「保険診療減少」

 保団連が実施した「新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関する緊急アンケート」(第1次集計速報)結果で、4月の保険診療、外来患者数が前年同月に比べて減った病院、診療所はともに9割近くに上った。衛生防護用品の不足は深刻で、損失への補償、人件費補助を要望する声が目立っており、「第2波・第3波に備え、医療機関の立て直しが必要」と訴えている。

 204病院、1,816診療所の回答を集計した。両者合わせて保険診療が「減った」は86.55%、「変化なし」は7.1%、「増えた」は1.6%。減収施設は病院81.9%、無床診87.1%、有症診86.4%となっている。

 減収割合は「3割以下」64.4%、「3割超〜5割以下」19.5%、「5割超〜7割以下」5.4%で、「7割以上」も1.2%みられた。


抗体検査 20分以内で─北大工学など小型装置開発

 北大総合化学院の西山慶音日本学術振興会特別研究員、同大工学研究院の渡慶次学教授、帯広畜大の小川晴子教授らは、東北大や民間企業と共同で、現場で簡単な操作により高精度のバイオ抗体検査を20分以内に完了する技術を開発したと発表した。持ち運び可能な小型装置で鳥インフルエンザウイルスの抗体が検出できることを実証し、新型コロナウイルスへの応用も可能という。

 ウイルス検査の主流のPCR法は、その場で測定できず手間と時間がかかり、現場での簡易診断に用いられるイムノクロマト法は正確さに欠け、定量的評価ができない課題がある。


新さっぽろ脳神経外科、22年7月に移転オープン

 札幌市厚別区の新さっぽろ脳神経外科病院(吉本尚理事長・135床)は、新さっぽろ駅大規模複合開発プロジェクトの新街区で移転新築工事を進めている。通院の利便性を高め、機能的な施設構造とするとともに、高度急性期機能を強化するなど、患者により安心感を与える病院を目指す。

 同プロジェクトにおける、新さっぽろ駅周辺地区G・I街区の総敷地面積は約5万5,700平方メートル。G街区には大学と専門学校、I街区には同病院のほか、記念塔病院(三井慎也理事長、渡二郎院長・170床)、新札幌整形外科病院(吉本尚理事長・88床)、メディカルモール、分譲マンションやホテル、商業施設が建設される。


         

石金病院、作業療法に調理活動導入

 札幌市北区の石金病院(石金朋人理事長・210床)は、作業療法の一環として調理活動を導入。メニューのリクエストや、多様な要望に応える内容変更等を通じて、患者の自発性や自主性を促し、治療やリハビリの意欲向上につなげている。

 開始のきっかけは、患者の「料理がしたい」という要望に応え、単発のプログラムを企画したこと。患者に参加を呼び掛けたところ、病棟全体の約3分の1に当たる18人が希望し、3グループに分かれて実施した。

 その後、患者から継続を求める声が多く、メニューのリクエストや調理活動への思いを手紙にしてスタッフに伝えるなど自発的な行動も見られたため、2015年から定期開催とした。


●診療報酬特例を継続 コロナに配慮─中医協総会

●全自病協調査 新型コロナ陽性受入9割が赤字 

●大学発ベンチャー19年度 ヘルスケア等が3割 

●ブラッシュアップセミナー開催 カレスサッポロクリニカルシミュレーションセンター

●柏葉脳神経外科 能動的音楽療法展開

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