北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成28年(2016年)10月21日付

道立病院新改革プラン、17年度「全適」移行へ方向性

 道立病院事業の改革に向けて新プランを検討する会議が札幌市で開かれ、プラン開始の2017年度から地方公営企業法の全部適用に移行するための経営形態見直しの方向性案が示された。人材確保策や収益確保策の充実強化、経営の自由度を高める経営改革を着実に行っていくことが必要とし、「全適」移行後は、効率的で効果的な組織運営、職員の勤務条件の改善、医療環境の変化に機動的、効率的に対応できる組織編成・人員配置などさまざまな取り組みを進めるとした。


辻氏 地域包括ケアで講演、実現へ在宅医療不可欠

 地域包括ケアシステム構築をテーマに、旭川市医師会医政講演会が開かれ、元厚生労働事務次官で東大高齢社会総合研究機構の辻哲夫特任教授が講演した。市内外の医療・介護・行政関係者ら約500人を前に、機構が千葉県柏市で取り組む「長寿社会のまちづくり」プロジェクトを紹介しながら、地域包括ケアシステム構築における医師会と行政の役割の重要性などを説いた。

 最初に旭川市における取り組みが報告され、医師会の橋本和季地域福祉部長は、在宅医療や認知症対応のネットワークづくりを目指し2010年に設立された「地域ケアネット旭川」の活動を紹介。


北大電研等グループ、インスリン分泌の阻害機序解明

 北大電子科学研究所の根本知己教授と大阪大・群馬大などの研究グループは、膵臓細胞膜に局在するタンパク質SNAP23がインスリン分泌を阻害していることが分かったと発表した。既存の糖尿病治療薬とは作用が異なる、SNAP23を標的とした新たな治療薬の開発が期待できるという。

 生体のライブイメージングを専門とする根本教授は、最先端のレーザー顕微鏡を使った高精度の計測による開口放出の観察を担当した。


さっぽろ香雪と平松記念、デイケア相互交流

 清田区・さっぽろ香雪病院(森一也理事長・450床)と、中央区・平松記念病院(町田荘一郎理事長、宗代次院長・228床)は、双方の精神科デイケアで施設間相互交流プログラムを導入。利用者からの反響を受けて、日常的に交流を促進し、プログラムのマンネリ化解消、利用者のコミュニケーション能力向上などにつなげている。

 両病院のデイケアは、利用者の高齢化や長期利用によるマンネリ化のほか、重度認知症デイケア、リワークデイケアなど各種デイケアの専門分化が進んだことによる利用減少が課題となっている。


滝川市立、院内認定看護師制度スタート

 今春から院内認定看護師制度を立ち上げた、滝川市立病院(堤明人院長・314床)は、第一弾として皮膚・排泄ケア分野(褥瘡)での養成に取り組んでいる。院内の認定看護師の会が中心となり、約1年間の研修を通して、褥瘡ケアに関する院内スペシャリストを育てていく。

 院内認定制度には、皮膚・排泄ケアに関心のある5年目以上の看護師のうち、褥瘡小委員会に所属するスタッフら10人が参加。6月の第1回研修を皮切りに、月1回ペースで2017年1月まで、計8回にわたり講義・実技研修を実施する。


●臨床研修修了者16年度採用数、2年連続250人突破

●日産婦医会16年調査、産科医師、一転減少に

●国立大病院15年度決算、設備投資費が減少

●桑園中央病院、HBOで下肢難治性潰瘍治療

●道看協、地域応援ナース事業拡大


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