北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

平成27年(2015年)7月10日付

道内13年度の医師適合率87.1%、伸び一服

 道は、575病院を対象に実施した2013年度立入検査の状況をまとめた。医師充足率「100%以上」は501施設で、適合率は前年度と同じ87.1%。近年の状況をみると、04年度60.8%、07年度70.0%、10年度81.7%と着実に伸びてきたが、ここにきて一服状態となった。
 全検査施設に対する医療従事者、管理、防火・防災体制、放射線管理など6区分・計3万8,527項目の適数は3万8,093項目で、適合率は98.8%だった。


日慢協施設利用調査、医療病床で喀痰吸引増加

 日慢協は医療施設・介護施設の利用者に関する横断調査の結果をまとめた。一般慢性期(13対1、15対1)や医療療養病床は、喀痰吸引や経鼻経管・胃ろうなどが増加傾向にあり、介護保険施設では医師の指示管理頻度が減少していることが分かった。会員の病院、老健、特養を対象に5月31日時点で調査、194施設の回答を集計した。
 病床種別で入院患者の病態をみると、意識障害は特殊疾患や障害者施設等、脱水は一般病床に多く、低栄養は病院、介護施設ともに高い割合だった。


難治がん対策を追究、札幌で16〜18日に臨床腫瘍学会

 「難治がんへの挑戦〜医学・医療・社会のコラボレーション」をテーマに、第13回日本臨床腫瘍学会学術集会(会長・秋田弘俊北大腫瘍内科学分野教授)が16日から3日間、札幌市中央区のロイトン札幌、ホテルさっぽろ芸文館、札幌市教育文化会館の3会場で開かれる。6,000人以上の参加を見込む大規模学会で、がん薬物療法専門医が1,000人を超えたことを受け、特別企画も行う。
 同学会は腫瘍内科学の確立を目指す研究会として1993年に発足。2002年には学会に改組、日本医学会へ加盟する会員数9,300人の公益社団法人に成長し、がん薬物療法専門医は1,060人(4月現在)となっている。


八雲総合、手製ポスターで糖尿病食事指導

 渡島管内八雲町の八雲総合病院(佐藤博院長・358床)は、糖尿病患者への食事指導の一環で、実際の食べ物を外来に並べて単位とカロリーを示すとともに、同様の内容を写真で紹介するポスターを作成。縮刷版も作って教材化を図り、繰り返し学習を促している。
 栄養管理室(佐藤奈緒美室長)の管理栄養士らが企画。2014年10月から毎週木曜日の糖尿病外来の際、外来前に長テーブルを置き、病院給食で用いる食材に1つずつ食品交換表の単位とカロリーを明記したところ、「実物の食材を見ると、実感がわく」と患者から前向きな意見が相次いだという。


医学生が総合診療実習、留萌市立 道内で初開催

 留萌市立病院(高橋文彦事業管理者職務代理・354床)で4日、道内で初めて、医学生向け実践型臨床実習「闘魂外来」が開かれた。札医大と旭医大の5、6年生計8人が参加、地域医療機能推進機構(JCHO)本部の徳田安春顧問らが指導医となり、休日救急外来患者らを診察して振り返り、総合診療を実地で学んだ。
 闘魂外来は、問診は初めてという医学生も多い中、患者の同意を得て、「問診→身体診察→鑑別診断→アセスメント→プラン→患者への説明」一連の流れを指導医の監督の下で実践。さらに「闘魂祭」と呼ばれるカンファレンスで、議論を闘わせ共有する。

topへ戻る
ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。