北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)12月19日付

医療を守る道民協議会、消費税問題抜本解決など要望

 道内の医療関係35団体で構成する日本の医療を守る道民協議会(会長・長瀬清道医会長)は、第12回総会を札幌市で開催した。国民医療推進協議会が先に決定した「国民医療を守るための国民運動」の全国展開を受けて、「国民に必要かつ十分な医療・介護を提供するための財源確保」と「医療にかかわる消費税問題の抜本的解決」を政府へ要望していくことを決議した。
 国民医療推進協議会は10月29日に総会を開き、▽都道府県協議会における地域集会の開催・決議採択▽決議を踏まえた地方議員・議会への働きかけ―などを柱に、27年1月下旬まで国民運動を展開することを決めている。


道総医協小委、地域連携パス運営 8医療機関増加

 道総医協地域保健専門委員会循環器疾患対策小委員会が開かれ、地域連携クリティカルパスの運営状況が報告された。パス参加は脳卒中が2医療機関増えて58医療機関(急性期29、回復期・かかりつけ医29)、急性心筋梗塞は6医療機関増の40医療機関(急性期19、かかりつけ医26、一部重複あり)になったほか、初めて両疾患合同の説明会を上川振興局管内で開催、全国初の合冊型あんしん連携ノート作成に着手するなど、普及が順調に進んでいる。


ぜんそく・CОPD、積極的に診断し吸入薬を

 札幌市内科医会研修会が12日、中央区の札医会館で開かれ、豊水総合メディカルクリニック呼吸器内科医長(牧田病院理事長)の牧田比呂仁氏が「ぜんそく、CОPDにおける吸入薬の使い方」と題し、講演を行った。牧田氏は「呼吸器以外の内科医も積極的にCОPDを見つけて、ぜひ吸入薬を試していただきたい」と呼びかけた。
 牧田氏は、ぜんそくについて「症状・発作は氷山の一角にすぎず、その下には大きな気道炎症がある。吸入薬を用いて症状への治療だけでなく、原因となる気道炎症を改善することが重要」と前置き。CОPDは、たばこによる肺気腫と末梢気道の狭窄で換気障害が起こるのが病態の本質と指摘し、「吸入薬を使って少しでも良くするのが治療の基本」と指摘した。


KKR斗南が新病院着工、消化器・がん柱の都市型病院に

 札幌市中央区のKKR札幌医療センター斗南病院(奥芝俊一病院長・243床)は、療養環境の改善、診療機能の充実を図るため、新病院の建設工事に着手した。道庁別館北側の中央区北4条西7丁目に移転。消化器疾患、がん治療を柱に、内視鏡治療を強化した新しい都市型病院を目指す。
 新病院はS造地下1階地上11階建て延べ約2万1,500平方メートル。病床数は現状を維持、診療科目は放射線治療科、循環器外科を新たに加えて27科にする予定。


時計台記念、上肢固定補助具を独自作成

 札幌市中央区・時計台記念病院(大城辰美理事長、本田耕一院長・250床)の手術室看護部は、眼科手術台用に患者の負担が少ない布製の上肢固定補助具を独自に開発し、ほとんどの眼科手術で使用している。市販品と皮膚障害リスクを比較したところ、布製の方が肩甲骨や腸骨稜部で接触圧が低く、患者の負担軽減につながっている。
 同病院では、従来、全身麻酔による眼科手術では一般的な眼科用手術台を用い、市販のL字型アームシールドで上肢を固定していた。

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