第18回 中標津公演プログラム北海道農民管弦楽団 第18回定期演奏会(中標津公演)
日時:2012年1月29日(日)午後1時開場 午後1時30分開演
会場:中標津町総合文化会館「しるべっと」大ホール
主催:北海道農民管弦楽団コンサート実行委員会(実行委員長 土井上輝夫)
共催:中標津町教育委員会
後援:中標津・道東あさひ・計根別・中春別・標津各農協、根室農業共済組合、
    北海道新聞中標津支局、釧路新聞、日本農業新聞北海道支所、月刊新根室、
    酪農学園大学、北の3大学地域拠点型エクステンションセンター
協力:中標津高校吹奏楽部、中標津高校合唱団、JA中標津、興農ファーム、山本牧場、三友牧場、山本商店

◆入場料 一般1000円 高校生以下500円
◆チケット取扱所 しるべっと、よしや楽器
◆問合せ先 しるべっと 0153-73-1131、土井上輝夫 0153-72-7872
◆指揮  牧野時夫(北海道農民管弦楽団代表)
◆演奏 管弦楽:北海道農民管弦楽団、合唱:中標津農民合唱団

■ごあいさつ

  

 中標津公演実行委員長 土井上 輝夫


 本日は、北海道農民管弦楽団中標津公演にご来場いただき、誠にありがとうございます。今回の演奏会は中標津をはじめ根室釧路管内の合唱愛好家や弦楽器、管楽器演奏家もメンバーとして参加し、オーケストラと合唱団合わせて総勢140名の大編成になりました。迫力ある演奏を最後まで楽しんで聞いて頂けたら幸いです。また演奏だけでなく農業の振興にも貢献できるように、地元の農家や農民管弦楽団メンバーの生産した農産物の販売や、JA中標津による牛乳の無料提供などを企画しました。農業へのご理解とご支援もあわせてお願いします。
 最後になりましたが、本日の演奏会の開催にあたり、惜しみないご協力をいただきました関係者のみなさまに、心より御礼申し上げます。

 北海道農民管弦楽団 代表 牧野 時夫


 本日は、北海道農民管弦楽団(通称:農民オケ)の演奏会にご来場いただき、誠にありがとうございます。このオーケストラは、全道各地の音楽を愛好する農家を中心に、農業試験場の研究員や、農協職員、農学関係の教職員や学生など、農業を支える多くのメンバーが集い、農閑期だけに活動するという、世界でおそらく最もユニークな本格的オーケストラです。創立以来18年間、道内各地で年1回の演奏会を開催してまいりました。道東での開催は、第8回(2002年)の幕別、第13回(2007年)の北見に次いで3回目となります。また、昨年2月には、念願の初海外公演をデンマークで開催し、現地のアマチュア・オケや農業者、農業学校の学生などとの交流も行い、非常に充実した年となりました。また、このデンマーク公演に際してはデンマークと縁の深い酪農学園に大変お世話になり、8月には酪農学園大学の愛校歌である「酪農讃歌」をオーケストラ伴奏に編曲して演奏させていただく機会も与えられました。今回中標津でも再び「酪農讃歌」を演奏させていただくことになり、酪農学園には練習会場の提供、ビデオ撮影など今演奏会におきましても引き続き様々な協力をいただいていますことに、心より感謝申し上げる次第です。今回は、そのようなご縁もあって、酪農の町である中標津での演奏会の企画が持ち上がり、デンマークで初めて試みた貸切バスでの演奏旅行を北海道でもやろうということになり、往復とも貸切夜行バス(2台)、現地では温泉旅館に宿泊するという大演奏旅行になりました。演奏会の準備は、中標津や別海在住のメンバー(酪農家や獣医師など)を主体に実行委員会を組み、地元の皆さんと共演をしたいということで、この演奏会のために合唱団を組織していただき、また地元中学1年生の土井上智彦君には、プロでも難易度の高いグリーグのピアノ協奏曲の独奏者として参加していただくことになりました。私事ですが、今回実行委員長をお引き受け下さり準備に奔走くださいました土井上輝夫氏(智彦君は二男)は、私と大学オーケストラ時代の同期生であり、今回のメイン・プログラムであるブラームスの交響曲第2番を、コンサートマスターとトロンボーンの首席奏者として30年前に共演した間柄です。しかし、この曲が今回のプログラムに選ばれたのは全く偶然であり、団員の希望が強かったということで選曲したものでありますが、不思議な縁を感じないわけにはいきません。
 また、今回の演奏会では、地元の農家や農協などの協力により、前日より地獄の2日間とも言われるハードな集中練習に臨むメンバーに、中標津や標津産のそば、牛肉、牛乳など農畜産物を使っての温かい食事も提供していただくということになり、団員一同心より地元の皆様の温かなもてなしに感謝申し上げる次第です。また、この機会に地元農産物のアピールなども、ロビーでの休憩時間などを通じて行うことになり、北海道より地域づくり総合交付金の助成をいただけることになりました。また、地元農家や企業などの皆様からも、我々の活動に深く理解をいただき今後の活動のために協賛をいただきました。その他、打楽器の手配やら、様々な形で各方面から多大なるご協力ご支援もいただいておりますことを、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
 本日は、フルオーケストラと混声合唱、ピアノという多彩で豪華な共演に、北国ならではのプログラムをご用意いたしました。北海道農民管弦楽団ならではの大地から生み出される響きを、どうぞごゆっくりお楽しみください。


■曲目解説

シベリウス(Jean Sibelius 1865-1957)作曲
交響詩「フィンランディア」Finlandia 1899 合唱付き(1941 コスケンニミエ作詞)

                           シベリウスの作品の中で最も有名な曲であり、北海道と同じ北方圏という親近感もあってか、農民オケでも過去に何度か取り上げたが、合唱との共演は初。当時のフィンランドは帝政ロシアの圧政に苦しめられており、各地で独立運動が起こっていた。当初は組曲の終曲として作曲され、タイトルは「スオミ(フィンランド)は目覚める」だった。帝政ロシア政府が、この曲を演奏禁止処分にしたのは有名な話。1941年、中間部の美しいメロディーに詩人のコスケンニエミによって歌詞がつけられ、「フィンランディア賛歌」としてシベリウス本人により無伴奏の合唱用にアレンジされた(ただし調性が異なる)。歌詞の内容は、当時ソビエト連邦の支配下にあったフィンランドの人々を奮い立たせるものであり、 現在も、フィンランドでは愛国歌として第2の国歌のようにして広く歌われている。また、この旋律に別の歌詞をつけ、キリスト教の賛美歌としても、歌われている。今回用いる日本語詞は、コスケンニエミ作詞の日本語訳ではなく、より日本人にもふさわしい平和的な内容の久野静夫氏の作詞によるもの。

賀川豊彦(かがわ とよひこ 1888〜1960)作詞
賀川純基 (かがわ すみもと 1922〜2004)作曲
牧野時夫(まきの ときお 1962〜)編曲
「酪農讃歌」(酪農学園大学愛校歌) 1952

  明治政府は、北海道に開拓使を設け、アイヌの大地であった蝦夷地に和人を移住させ、アメリカ式の農業と植民地政策をモデルに北海道開拓を試みた。しかし、その試みは必ずしも成功したとばかりは言えなかった。また、敗戦後にも政府による戦後開拓が行われたが、南米の移住政策同様に棄民政策とも言えるような一面があった。一方で、官主導の開拓とは異なり、デンマーク式の酪農と農民主体の自主独立精神を導入し、窮乏に打ちひしぐ当時の日本を復興させようとした民間独自の流れがあった。その中心人物の一人が黒澤酉蔵であり、農地を鉱毒と資本の手から守るために国会議員の身から一農民に転じて闘った田中正造に若くして弟子入りした後、酪農家となるべく北海道にわたり、大正時代には経済的な困難に直面していた酪農家を救うため、製酪農業協同組合(現在の雪印)を組織し、デンマーク式の酪農と民間教育を導入するために三愛主義(神と土と人を愛する)の理念に基づく北海道酪農義塾(現在の酪農学園)を創設した。田中正造と同様に、国会議員としても活躍した。
 作詞者の賀川豊彦も、大正〜昭和初期にかけてキリスト教社会運動家として、また小説家としても国会議員としても活躍した歴史的にも重要な人物である。彼は、現在の生活協同組合や農業協同組合の基礎を作り、また健康保険制度を作ることにも尽力した。また、立体農業というものを日本に紹介し、これは今で言う有機農業に近いものであるが、この普及にも努め、彼の弟子たちが全国にその拠点を作った。この賀川と黒澤の思想や運動には共通する点が多く、1952年に酪農学園を訪れた賀川豊彦氏に、当時の学長であった樋浦誠氏が懇願して校歌として作詞してもらい、彼の息子の賀川純基氏が作曲して誕生したのがこの酪農讃歌である。純基氏もすでに他界しているが、キリスト教音楽家として 賛美歌なども多数作曲している。
  私は昨年、デンマーク公演にご協力いただいた酪農学園から、短大創立60周年、大学創立50周年を迎えた記念事業として、オーケストラ編曲および収録会の音楽監督を依頼されて、2管編成のオーケストラのためにアレンジし、元々あった混声4部合唱譜も、これを機会に和声などを手直しして新しいものに作り直した。今回は、初の公開生演奏である。
  歌詞の中に「乳房持つ神」という聞きなれない表現が出てくるが、賀川豊彦の小説に「乳と蜜の流るる郷」という日本の農民運動のことを描いた作品がある。これは聖書の神がイスラエルの民衆に約束した、農業によって豊かな恵みを受けることのできる土地のことを意味する聖書の言葉であり、つまり「農業によって豊かな恵みをもたらしてくださる神」ということを表している。

大木 惇夫(おおき あつお 1895〜1977)作詞
佐藤 眞(さとう しん 1938〜)作曲
  混声合唱と管弦楽のためのカンタータ「土の歌」1962 より終曲 "大地讃頌"

    昨年3月11日の東日本大震災と、福島第一原発の事故は、多くの人々に余りにも大きな犠牲を強いたが、それまでの日本のあり方というものを、大きく問い直すことを我々に求める出来事でもあった。私も、北海道に唯一の泊原発から30km圏内に住む農業者として、この原発事故が他人事とは思われず、直ちに「泊原発を止める会」を友人らと立ち上げ、現在も全ての原発を廃止させるための運動を粘 り強く続けているところである。
 3.11の大災害を目の当たりにして私が真っ先に思い出したのが、3年前に農民オケで全曲を演奏した「土の歌」の歌詞であった。この「土の歌」の中で、最終曲(第7曲)の「大地讃頌」だけが中学校の卒業式等で盛んに歌われるようになり、現在でもこの曲だけ教科書にも載り有名であるが、この合唱とオーケストラによる組曲は、全曲で一つの物語のようになっていて、最後の曲を理解するためには、本当は最初から全部聴かなくてはならないのである。
 第1曲から6曲までは、それまで土の恵みで豊かに暮らしていた人間が、土に感謝することを忘れ、文明の不安と、科学の恥辱、人知の愚かさによって、生きとし生けるものを死に追いやり、世界を滅亡の不安に陥れる死の灰を生み出したことを、ヒロシマ、ナガサキの原爆により現出した死の世界から訴えている。また、大地を汚す人類の暴虐に対する天地の怒りが、地震や洪水の天変地異となって襲い掛かり、濁流が家をのみ人々が逃げ惑う様子も克明に描いている。これは、まだ原発が日本に建設され始める以前、チェルノブイリもフクシマの悲劇も経験する以前の歌詞であるが、まるで福島のことを予言していたかのようで、空恐ろしいものを感じずにはいられなかった。この「大地讃頌」の歌詞には、「酪農讃歌」と同様に、作詞者の信仰や強いメッセージがこめられているが、この曲の本当の意味を知るために、ぜひ何かの機会に「土の歌」全曲を通して聴いていただきたいものである。より一層この「大地讃頌」のすばらしさが理解していただけるだろうし、佐藤眞の作曲も、この詩の内容を本当にストレートに音楽的に表現していて、通して聴くと感動もまたより一層に大きいものがあると思う。

グリーグ(Edvard Hagerup Grieg 1843-1907)作曲
  ピアノ協奏曲 イ短調 作品16 1868

  フィンランドのシベリウスと並び北欧を代表する作曲家がノルウェーのグリーグである。彼の代表作にして、古今東西数あるピアノ協奏曲の中でも人気の高い名曲。25歳の時の出世作であり、唯一の完成をみた協奏曲。
第1楽章、ティンパニーのクレッシェンドで開始され登場する冒頭のピアノの流れ落ちるようなフレーズは、「悲劇」をイメージさせるBGMとしてテレビなどでもしばしば使われるが、これは険しいフィヨルドに注ぐ滝を表現しているとも言われている。第1主題は、オーボエで開始され、チェロが応答する。寒い外では足早に過ぎ、ぼそぼそとしゃべる北欧人の様なフレーズ。第2主題は、いかにもグリーグらしい穏やかで叙情的な旋律。
第2楽章、弱音器(ミュート)をつけた弦楽器から柔らかく充実した和音による旋律が奏でられ、ややしばらくしてピアノがこの旋律を発展させ、最後は消え入るように終わる。
第3楽章、前楽章よりアタッカ(切れ目なし)で開始され、独特なリズムが舞曲の様である。中間部ではフルートが叙情的に歌い上げる ピアニストであれば一度は弾きたい垂涎の的の名曲だが、プロでも決しておいそれと弾ける曲ではない。本日独奏する土井上智彦君は、共演が決まってから、本人が弾いてみたい曲ということで選び、楽譜をインターネットで入手して、春から独学で練習を重ねて来たのであるが、中学1年生でこの曲をオーケストラ伴奏で演奏するというのは、おそらく日本で最初のことであろう。農民オケの札幌での練習にも、中標津まで家族揃って何度も通い、完成度を少しずつ高めてきた。堂々とした弾きっぷりには、我々も大いに刺激を受けた。若き才能が、これから花咲くことを期待したい。
                           (以上の曲目解説:代表の牧野)

ブラームス(Johannes Brahms 1833-1897)作曲
交響曲第2番 ニ長調 作品73 1876

 部屋。ブラームスの交響曲第2番のレコードがかけられる。誰かが曲にあわせて口ずさむ。遠ざかり、また近づいてくる足音。ビール瓶の栓が抜かれ、グラスに注がれる。ちょっと待って‥‥すぐですから‥‥ほら!聞こえるでしょう?今のところ!ほら!すぐまた同じところが来ますよ。ほら!ここです。バスパートですよ。コントラバスの‥‥。
コントラバス弾きが、にやりとするところです。これは、「香水」で有名なドイツの作家、パトリック・ズュースキントが書いた処女作・モノドラマ「コントラバス」の冒頭の部分です。オーケストラの曲で、いわゆる"おいしい"部分を書くのがうまかった作曲家に本日演奏しますブラームスがいます。普段は縁の下の力持ちのバスパートに、メロディーを与えて開始され、このモチーフが全楽章を通じて用いられます。
 交響曲第1番は苦悩の末に誕生しました。20年もかかり完成したのが1877年5月、すでに不惑の40歳を過ぎていました。同じ年の12月には第2番の初演が行われています。何と対照的な、しかも異例の早さの作曲です。休暇を過ごしたペルチャッハという風光明媚な土地柄が曲の雰囲気にも影響を与えています。時々この曲をベートーヴェンになぞらえて「田園交響曲」と言われるのはその所以でしょう。私たちがブラームスのシンフォニーに取り組むのは、4年前(夕張公演)の第1番に続き2度目となります。
 第1楽章、前述の通りバスの音型(D-C♯-D)によるモチーフが展開していく。中間部、普段は自身より低いチェロを、ヴィオラが支え見事な旋律で哀愁を漂わせる。ブラームスの成せる業です。曲は一度盛り上がりをみせ、全体の響きの中から、ホルンの息の長いソロが腕の見せ所。ホルン奏者はよく天国に行けるという伝えがあります。それは何故か?!「どうか、音が外れませんように!」というように多くのオーケストラ団員、聴衆を神に祈らせたからだと。一種のアメリカンジョークですが、ギネスブックには「世界一難しい楽器」として木管楽器のオーボエと共に認定されています。ブラームスは、角笛を起源に持つホルンをこよなく愛しました。この曲の初演の約10年後には、マーラーの交響曲第1番「巨人」が誕生していますので、当時はやや古臭いと揶揄した聴衆も多かったようです。しかし、無弁ホルン(ナチュラルホルン)の滑らかさや響きを最大限に活かした作曲家であるのには間違いありません。コーダは落日の風景が似合い、静かに閉じる。
 第2楽章、調性が難しく、演奏も大変ですがロ長調の陰鬱な響きをチェロとファゴットを中心に曲は進行していく。
 第3楽章、オーボエの愛らしいメロディが印象的です。最終楽章に向けての間奏曲的な雰囲気とスケルツォが融合されている。
 第4楽章、ソナタ形式。動機が展開し、コーダは華々しい。トロンボーンの下降音型や力強い金管楽器が高揚し歓喜で曲が結ばれる。また、他の交響曲(第1、3、4番)では使用されていたコントラファゴットは使用されず、代わりにチューバが用いられる。「神」の楽器としてトロンボーンと共に祈りのコラールが随所に現れます。
              (この曲のみ解説:ホルン首席の助乗)

歌詞

「フィンランディア」 原詩/コスケンニエミ、日本語詩/久野静夫

  1.七つの海を越え響け はるかの国の人へ ふるさとの野に歌える 私の希望こそ
 世界の隅まで同じ 平和への歌声
2.青き空の色深く 木立も草も光る  わが祖国よ若者よ 他国の山もまた
 同じ光に映えるを 共に願い歌え

 平和への歌声 ああ ああ ああ

「酪農讃歌」作詞/賀川豊彦

  1.黒土よ 緑なす草 身につけて  地上を飾る日の本に 牛追う若人はぐくめよ
窮乏の底に沈める国興せ 乳房持つ神 我と共なり

2.はらからよ 手に手をとりて 村守り 弱きを助け 貧しきを いたわるために勇み立て
窮乏の底に沈める国興せ 乳房持つ神 我と共なり

3.み光に めぐみはつきず つまずく日 倒るる時も 見捨てずに 我をはげます神の愛
窮乏の底に沈める国興せ 乳房持つ神 我と共なり

カンタータ「土の歌」より"大地讃頌" 作詞/大木惇夫

母なる大地の懐に 我ら人の子の喜びはある 大地を愛せよ 大地に生きる
人の子ら 人の子その立つ土に感謝せよ
(人の子ら 人の子ら 土に 感謝せよ)

平和な大地を 静かな大地を 大地を誉めよ 頌(たた)えよ 土を
恩寵の豊かな 豊かな 大地 大地 大地
(我ら人の子の 我ら人の子の 大地を誉めよ)
頌えよ 頌えよ 土を
(誉めよ 頌えよ)

母なる大地を 母なる大地を 頌えよ 誉めよ 頌えよ 土を
母なる大地を ああ 頌えよ大地を ああ

■出演者プロフィール

指揮 : 牧野時夫      1962年大阪府生まれ、山梨県で少年時代を過ごす。4歳よりヴァイオリン、ピアノを習う。北海道大学農学部卒業、同大学院修士課程修了(果樹蔬菜園芸学)。北海道大学交響楽団、北海道交響楽団、山梨交響楽団でコンサートマスター、岡山交響楽団でアシスタント・コンサートマスターを務める。本州のワイン会社にてブドウの栽培・育種の研究後、1992年余市町に有機農園「えこふぁーむ」を開設し、ブドウを中心に数百種類の果樹・野菜を無農薬栽培。1994年日本有機農業研究会の仲間と共に、北海道農民管弦楽団を設立、同代表・指揮者、作・編曲も行う。余市室内楽協会代表・コンサートマスター、CFバロックアンサンブル・コンサートマスター。また小樽室内管弦楽団との共演、学校や施設でのコンサート等、道内各地で年間30回ほどの演奏活動を行っている。北海道有機農業研究会運営委員、しりべしなんでも百姓くらぶ会員、日本グルントヴィ協会会員、宮澤賢治学会会員。

ピアノ独奏 : 土井上智彦  中標津町立中標津中学校1年。ピアノを4才から始める。津田智佳子氏に師事。2006年ピティナ・ピアノコンペティション全国大会でA1級ベスト賞を受賞。ピティナ・ピアノコンペティション北日本道東地区本選C級、2009年奨励賞、2010年優秀賞。2004年から2010年までピティナ・ピアノコンペティション入賞者記念コンサート連続出演。

管弦楽:北海道農民管弦楽団  1994年8月余市で開催された日本農業研究会北海道グループ学習会において、オーケストラで演奏したくてうずうずしていた脱サラ百姓3名の酒席での話がとんとん拍子に進み、翌年1月の「田園交響曲」演奏会へと開花した。以降年々仲間を増やしながら、毎冬1回の道内各地での公演を続けている。農業が土を耕す行為であれば、音楽は心を耕す行為である。宮澤賢治が『農民芸術概論綱要』で述べた理想に基き、彼が果たしえなかった農民オーケストラを現代に蘇らせる試みでもあり、真の芸術とは何かを追求する志高い楽団である。
 昨年は初の海外演奏公演をデンマーク国内2ヶ所にて実施し、大成功を収める。平成12年度 第6回ホクレン夢大賞を農業応援部門で受賞、平成19年度 第15回北海道地域文化選奨特別賞を受賞。

中標津農民合唱団  今回の公演の為に特別編成された合唱団。夏からの練習成果もあり、素晴らしい歌声を披露している。メンバーの所属団体は、地元の合唱団NBSや中標津高等学校合唱部の他、楡の木コーラス、グリーンエコー、コール・リンデンバウム、釧路混声合唱団、釧路男声合唱団、根室混声合唱団クール・エコー、ホクレングリーンコールなど道内各地から参加。
指導にあたり、指揮を釧路商業高等学校教諭・高坂良修氏、伴奏を町内でピアノ教室主宰・島本真紀子氏にお願いした。

■出演者&スタッフ

管弦楽 指揮者:牧 野 時 夫(余市)
Vn.1:?野 村 聡(千歳)、?小 林 佳 奈(札幌)、井 坂 有美子(札幌)磐 淵 真里子(札幌)
伊 藤 慎 介(別海)、片 岡 美 幸(中標津)、小 泉 雅 広(小樽)、後 明 里沙子(江別)
長 尾 公 彦(東京)、松 原 寿 晴(札幌)、水 谷 侑 子(小樽)、山 口 夏 樹(札幌)
Vn.2:?久保田 睦(札幌)、金 田 勇(札幌)、中 島 美 和(別海)、北 市 不二佳(小樽)
石 川 真 滋(池田)、高 橋 幸 治(当別)、舘 巖 晶 子(滝川)、中 岡 亮 子(余市)
廣 田 洋 子(小樽)、吉 田 麻 子(札幌)
Va. :?三 林 光(室蘭)、川 原 信 太(江別)、渡 邉 雅 美(江別)◇二 村 宣 行(東京)
清 水 三佐子(小樽)、土井上 加代子(中標津)佐藤 華奈子(札幌)、田 中 千 晶(札幌)
Vc. :?石 埜 正 穂(札幌)、岡 村 篤(札幌)、越 智 恵美子(札幌)村 上 朋 広(札幌)
小野寺 賢 介(美唄)、二 川 俊 哉(富良野)鈴 木 絵理奈(札幌)、山 口 恭 平(江別)
平 野 令 緒(札幌)、粕 谷 智 和(釧路)
Cb. :?茂 垣 匠(江別)、石 橋 明 浩(札幌)、堀 澤 真美子(札幌)板 原 可 苗(江別)
田 中 宏 治(釧路)
Fl. :?渡 辺 悦 子(小樽)、寺 島 隆 司(余市)、中 島 夕 里(札幌)、松田 有希子(千葉)
Cl. :?大久保 陽 子(札幌)、佐 藤 美 紀(札幌)、土井上 奈緒子(中標津)山 本 祐 一(標津)
Ob. :?根 本 千香子(岩見沢)、古 市 綾 子(岩見沢)
Fg. :?皆 木 友 和(北広島)、渡 邊 愛 梨(札幌)
Hr. :?♭助 乗 慎 一(旭川)、高 田 伸 子(北斗)、佐 藤 直 二(別海)笠 小 春(札幌)
中 村 亘(豊富)、正 源 雪(札幌)、佐 長 功(東京)
Tp. :?佐 藤 導 謙(下川)、池 谷 聡(訓子府)、川 合 拓 男(芽室)、林 和彦(中標津)
Tb. :?浅 田 真(音更)、土井上 輝 夫(中標津)、奈 良 正 浩(森)、森 田 重 樹(美深)
Tub. :?小 関 宏 樹(美幌)
Per. :?近 田 亜佐子(札幌)、溝 延 学(岩見沢)早 川 実 花(中標津)、鈴 木 留 奈(中標津)
?コンサートマスター・コンサートミストレス、?パートリーダー、◇ステージマネージャー、♭インスペクター

合唱 合唱指導:高 坂 良 修  合唱ピアニスト:島 本 真紀子

Sop:安 達 節 子、井 田 敬 子、伊 藤 志津子、木 村 教 子、高 田 道 子(釧路)
久 我 祥 子、後 藤 美和子、中 本 貞 子、坂 井 幸 子、中 村 久 子、沼 山 富 美
前 田 喜 代、小 屋 加 絵、近 藤 真 梨、島 本 彩 紀、須 藤 優 羽
大 坂 ののか、三 川 結 衣、加 瀬 有 花、佐々木 綾 子、村 山 真 由
臺 野 ことみ、森 郁 恵、田 辺 江 美(別海)、森 田 イク子
佐 野 茂 子、高 橋 順 子、林 光 代、伊 藤 直 子、鈴 木 圭 恵

Alt:伊 藤 聖 華(別海)、高 木 満理奈、川 野 沙 記、松 崎 茜、矢 内 千 晶
臼 井 真 衣、北 村 優 奈、赤 木 愛里珠、村 山 真 由、釣 部 絵 美(別海)
大 竹 由美子、永 井 協 子、佐 藤 登喜子、 安 田 志津子(別海)、
平 井 康 子、松 田 ひとみ、松 原 尚 子(羅臼)

Ten:大 西 孝、串 山 明 朗、日 野 光、高 坂 良 修(釧路)、吉光寺 勝 己(釧路)
高 田 正 夫(釧路)、岡 村 雄 一(札幌)藤 井 辰 美(札幌)勝 田 賢 司(北広島)

Bass:高 山 義 則、天 谷 洋 祐、清 水 藤 夫、一 森 和 幸(釧路)、
鈴 木 一 彦(根室)、高 橋 佳 伸(根室)、高 橋 宏(羅臼)、大 友 敏 春(羅臼)
石 田 憲 一(釧路)、藤 原 優(釧路)、熊 野 雅 規(札幌)、久保田 晋(岩見沢)前 田 肇

*特に市町村名の記載のない方は、中標津町からの参加です

中標津公演実行委員会 実行委員長:土井上輝夫
副委員長:牧野時夫
実行委員:浅田 真、伊藤慎介、片岡美幸、佐藤登喜子、佐藤直二、
     助乗慎一、中島美和、林 和彦、本田廣一、清水多恵、
     山本優文、山本照二、和田康弘

一緒に農民オケを応援しませんか?〜賛助会員・協賛会員のお誘い

北海道農民管弦楽団(通称:農民オケ)の活動は、その趣旨に賛同いただいた方々のご支援で成り立っていますが、道内各地に散らばる団員が集まり活動するにあたっては経済的な負担も小さくありません。例えばバイオリンを担当する十勝地方在住の畑作農家の団員は札幌での練習に毎週雪道を7時間ドライブして通っています。このような活動はすべて団員の自助努力で続けているのが現状です。2012年はいろいろな意味でパラダイム転換を図らなければならない節目の年であると思われます。農民オケは、日本あるいはアジアの食糧生産拠点としての北海道の農業振興の一端を担うという意気込みで、農村文化の担い手の交流や都市生活者に農村および農業への理解を深めてもらう一助としての活動を推進しようと考えており、そのための経済的な援助が必要になってきています。このような趣旨をご理解戴き後援会にご参加いただきたいと存じます。
北海道農民管弦楽団後援会 会長 麻田 信二
(学校法人・酪農学園理事長、元道農政部長、元副知事)

北海道農民管弦楽団後援会入会申込について
  後援会会員は以下の2種類です
■賛助会員:年間会費1口以上を納入する個人
■協賛会員:年間会費5口以上を納入する団体・個人(公演パンフレット等にお名前を記載します)
■会費は1口 2,000円です
振 込 先:郵便振替口座 記号02760-7 口座番号54301
加入者名:北海道農民管弦楽団後援会
☆郵便振替用紙に 会員の種別(賛助あるいは協賛)、氏名(団体名)、住所、申込口数をご記入いただいて 会費をお振り込みください。
■問い合わせ先 (後援会事務局)
北海道札幌市北区北16条西4丁目 1-17-402
金田 勇 (080-5170-4232)

>>>> 北海道農民管弦楽団トップページ