発情発見システム「牛歩」

最近、牛の繁殖成績が悪くなってきました。
畜産は要するに「産ませてなんぼ」みたいなものですからこれは一大事です。
なんとか改善しなければいけません。
そこで当牧場ではコムテックさんの発情発見システムの「牛歩」という物を導入しました。↓(販売はオリオンさんです)
これは「牛歩」のグラフ表示画面です。

41番という牛の歩数が4日の朝6時から急に増加しそれがお昼頃に終わっているのが判りますね!

1時間間隔で計っているので開始時間が正確に判るのがすぐれものですね。
このようにパソコンの画面に発情の牛を知らせてくれるのです。
牛は発情になるとうろうろ歩きまわったり、他の牛に乗ったり乗られたりするんです(スタンディングって呼び、たとえ♀だけでもね)♪
普通は農家の人がそう言った様子の変化を見ていて、発情がきていると判断して人工授精したり受精卵移植をしたりするタイミングを計るわけです。
でも、頭数が多くなってきたりする中には夜の間だけスタンディングを示したりする個体がいたりで見落としがあったり、スタンディングを発見した時間から発情の開始時間を推理して授精時間を決めるのが合わなかったりするんです。
発情の開始が上のようにはっきり判れば人工授精のタイミングもしっかり決められますので、当牧場のように自分の所で授精していればその時間に合わせることで授精回数も減らす事ができそうです。
ムダ撃ちが減るってことだね(^0^)

さて、たくさんの牛を1頭ずつ見るだけでも大変だとお考えですか?
大丈夫!ちゃんと怪しい牛だけお知らせ表示でピックアップしてくれるんですよ。
上のグラフの赤い線がその牛の平均歩数です。
それより、あらかじめいくら増加したら知らせるか設定しておくのです。
あとはグラフを見て判断するだけ簡単です。
ちょっと見づらいですが、こんなタバコの箱を少し大きくしたような万歩計をマジックテープで取り付けています。
(当牧場ではホルスタインの場合は後ろ足に、和牛には前足に着けています。)

授精が終わって無事、妊娠鑑定でプラス(つまり妊娠)となれば、はずして次の牛に着けるわけです。

ここで蓄積した歩数を無線で送信するので少しくらい離れていてもほぼリアルタイムに計測できるのです。
送受信のため特別な所に集める必要もありません。
便利ですね。

うんと距離がある場合は電話回線を使用するそうですが、当牧場ではこの機能は使っていません。
その他、当牧場では牛群の管理に独自開発したソフトを使っています。↓
しかしながら、便利なソフトも巷に出てきていますので、今後はそちらに移行させるかも知れません。
なかなかのソフトですが、だんだんデータが増えてきて、過去の病歴データなどあつかいづらいものもでてきました。

乳検データとの連携も遅れをとっていますね。
こうなって来ますとやはり専門家だのみの時期ですかねェ??