やまたまおもちゃ箱

 
040■恋しちゃいました
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「ねぇ、加護はもうすぐ誕生日じゃない?プレゼントは何がほしいの?」
・・・
「加護はぁ〜、幻のブルトン岩が欲しいですぅ〜」
「ブルトン岩ぁ?加護は変わってるねぇ・・・」
・・・
「おいブータン、聞いたか?あこがれの加護ちゃんが欲しがってるもの!
ブルトン岩をプレゼントすればポイントかなりアップするぞ!」
「ブルトン岩かぁ・・・ようし、加護ちゃんのためにぜったいに見つけ出すぞ!」
・・・
「ブルトン岩ブルトン岩・・・ん?この足はなんだ?!」
・・・
「やぁブタくん、何を探してるのかな?」
「ブタくんじゃなくってブータン!あのねぇ、ブルトン岩を探してるんだ。どこかで見なかった?」
「うーん、ちょっと見たことないなぁ。おじさんも一度は見てみたいんだけどなぁ」
「そうかぁ・・・それじゃ、僕はまた探しにいくよ」
「気をつけてな」
「ブルトン岩・・・そんな岩を狙っていたヤツがいたような・・・」
・・・
「ブルトン岩ブルトン岩・・・あっ!あれはもしかして!!」
「まちがいない!ブルトン岩だ!!やったーっ!!」
・・・
「おんやぁ?あの岩・・・」
・・
「ちょっと、そこの少年」
「な、なに?」
「それ、幻のブルトン岩でしょ?わたくしも探してるところだったんですよ
ぜひとも譲ってもらえないかしら?」
「いやだいっ!先に見つけた僕のものだいっ!」
「・・・んのクソブタ!!」
「ぶひぃぃぃっ!!」
「オラ!コレ以上痛い目にあいたくなければ素直によこせ!」
「い・・いやだ・・・絶対に・・・加護ちゃんに・・・」
「往生際の悪いブタだな!これでとどめだ!」
「それ以上はよせ!」
「お・・・お前は・・・」
「せがた三四郎?」
「まったく最近の若いやつは・・・いくぞ!ライダー・変身!!
「ああっ、そのポーズ!」
「仮面ライダー1号!というコトは本郷猛!」
「んもう、先に言ってくれなきゃダメですよ〜。
同じバッタ人間の先輩じゃないですかぁ。
ね、マフラーもおんなじでしょ?ね?ね?ね?
だから、さっきの見ないフリしてくれますよね??」
「んなこたーない!ライダァァァァキィィィィィック!!
「あーれー!やっぱりダメなのねー!」
「ブータン!大丈夫か!?」
「う・・・うーん・・・さっきのおじさん・・・なの?ブル・・トン・・岩は・・・?」
「安心しなさい、ブルトン岩は無事だよ」
「あはは・・・よかった・・・ぶひぃ・・・」
「よくがんばったな、ブータン」
・・・
そして・・・
「加護ちゃん、これ・・・お誕生日のプレゼント」
「あーっ!ブルトン岩やーん!本当にもらってええの?めっちゃうれしいぃ!」
「よ、喜んでもらえるとこっちもうれしいよ」
「ねぇ、ブータン!今度、いっしょに映画見にいかない?」
「え、あぁ、うん!!やったーーーっ!!!!」
***
よかったね、ブータン!
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***
***
【おまけ】
「私語はやめろって言ってんだろ!」「キャーーーーッ!!」
「か、加護ちゃんって、過激な映画好きなんだね・・・」
「うん!めっちゃドキドキするやん!」
「で、でも、心臓に悪いなぁ・・・ぶひぃ」
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