旧湧別町まちづくり基本条例

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この条例は、合併前の湧別町に於いて検討され、そして制定されたものです。 

歴史を鑑みて、先人の足跡を引き継ぎ、恵まれた自然環境と1次産業に裏付けされた町を後世にたくすため、必要不可欠であるまちの「ルール(規範・規律)」を定めることによって

町民の権利・町民の果たさなければならない責務・町民の自立を中心に「条文」「解説」を掲載致します。

この条文は、全国で策定され、また策定を検討している、津津浦々の市町村とはほとんど変わった字句や文面などはありません。

この条文に行き着くための土台である、委員各位の議論や発言は

○検討委員会での主な意見等・・・は割愛しています。 委員の思惑や発言は、現時点でのまちの現状を呈しており

発展的・閉鎖的・無気力・無自覚なものも推察されますので、割愛しております。

どのまちの条例においても、まちにはまちの事情があり現状があるものです。

神学論的な条例づくりは行っておりませんし、まずはその部分を進行役の自分として徹底的に排除して出来たものだと思います。

前 文   風が吹いた 風をしのいだ 
   今日も また 風が吹いている
 この風の中で わたしたちは 
   郷土(さと) をつくらなければならない
 自らの手で 足で 
   その道標(みち) を ここに定める

  
わたしたちのまちは 雄大なオホーツク海と豊かなサロマ湖、そして大地に恵みを
  もたらす湧別川に支えられ、自然と共に生きる今日(こんにち) の暮らしが築かれて
 きました。
  それを可能にした先人の不屈のチャレンジ精神、未来を信じて結集した
 英知が、「湧別町」の礎(いしずえ) です。
  今わたしたちは、先人たちの思いを引き継ぎ、「うるおいのあるやすら
 ぎの町」 を次の世代に残していく責任があります。
  そのためには、わたしたち町民一人ひとりが、まちの財産であり、まち
 づくりの主役であることを自覚することによって、行動に責任を持ち、お
 互いを尊重し支えあい、安心して暮らせるまちを築いていかなければなり
 ません。
  ここにわたしたちは、自らの手で自らのまちをつくるための基本的な制
 度と運営の原則、自らが果たすべき責任と役割を明らかにするため、「湧
 別町まちづくり基本条例」を制定します。

 
 【検討委員会での主な意見等】
○町の歴史は重要であって、その歴史のうえに今日の我々がある。
○町民に親しまれるように、難しい表現は避けるべき。
○表現を噛み砕きすぎると、条例前文の重みがなくなる。
○湧別町のイメージとして、オホーツク海、サロマ湖、のどかな大地を連想
 する。
○湧別町民は過去の歴史においてもチャレンジ精神が旺盛であった。
  私たちはその思いを受け継いでいる。
○前文には解説を付さなくても、理解出来る内容にしなくてはならない。

第1章
総 則    
(目 的)
第1条 この条例は、湧別町におけるまつづくりの基本理念として、町政の
 基本的な制度と運営の原則を定めるとともに、町民、町長、議員及び職員
 の役割や責務を明らかにすることにより、町民が主役となったまちづくり
 を目指すことを目的とします。 
【解 説】
○湧別町のまちづくりにおける基本理念として、情報の公開や共有、町民参
 加、行政運営に関する事項など、町政における必要な仕組み(ルール)づ
 くりを行い、更にはまちづくりの関係者である四者の役割、責務を明らかに  
 して、町民が主役のまちづくりを確立することを規定しています。
 
(用語の定義)
第2条 この条例で使われる用語の定義は、次のとおりです。
 (1)町民とは、湧別町内に住所を有する人をいいます。
 (2)町長等とは、町長及び執行機関をいいます。
 (3)町とは、町長及び議会で構成される地方公共団体をいいます。
  
【解 説】
○条例の異なる解釈を防ぐため、条文で多く使われる言葉の意味を規定してい
 ます。
○町民とは、地方自治法に規定されている内容と同じように、湧別町内に住民
 登録している人を意味します。
○執行機関とは、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員、固定資
 産評価審査委員会を意味します。
 
 (基本理念)
第3条 町民が主役となったまちづくりを実現するため、次の掲げる事項を
   基本理念として定めます。
 (1)情報の公開と共有
   町は、町民の知る権利を保障するとともに、町政に関する情報を積極
   的に提供し、また十分な説明責任を果たすことによって、町民参加を
   推進するための条件を整えます。
 (2)町民参加の推進
   町は、町民が積極的に町政に参加できる権利を保障するとともに、多
   様な機会を設け、町民参加を推進します。
 (3)行政の政策活動
   町長等は、行政の政策活動の制度の根幹となる総合計画、行政改革、
   行政評価及び財政運営等の質の向上を図るため、基本的な制度の確立
   及び運用の原則を明らかにします。
 (4)行政組織・運営
   町長等は、社会経済情勢の変化や町政の課題に対応するため、簡素で
   効率的な組織体制を編成するとともに、職員の政策能力を高めるよう
   勤めます。
 (5)議会
   議会は、常に町民の目線に立って、町政運営の監視、けん制機能を果
   たすとともに、情報の公開や町民参加を推進し、町政の重要な課題に
   ついての意思決定を行います。
 (6)連携・協力・交流
   町は、他の自治体、北海道、国及び様々な人たちとの連携、協力及び
   交流を通じて、町政の課題解決に取り組みます。
 (7)町民活動
   町民は、自らの意思で町民活動を継続して行うことができるよう町民
   活動団体を組織するとともに、町は、団体の活動や役割を尊重し、活
   動を支援します。
 2 町は、この条例に定める町政運営の制度全般を関連づけて活用し、よ
  り効果があがるよう勤めます。

【解 説】

○第1項では、7つの項目に分けて基本理念を定め、基本理念ごとの概略を規
 程しています。


























○第2項では、基本理念に制度や仕組みを規定するだけでなく、その制度や仕
 組みをできる限り関連づけて運用し、相乗効果をあげることを規定していま
 す。
 
(条例の位置づけ) 
第4条 この条例は、町の最高規範と位置付け、町民、町長、議員及び職員
   は、この条例を誠実に守ります。
 2 町は、基本理念に基づき、他の条例及び規則等を制定し、又は改廃す
   るときは、この条例との整合性を図ります。 
 【解 説】
○この条例は、まつづくりの基本的な考え方や仕組みを定めた、最高規範(ま
 ちの憲法)と位置付け、まちづくりの主体である町民、町長、議員及び職員
 が誠実に守ることを規定しています。
○この条例が町の最高規範であることから、その他の条例や規則などはこの条
 例との整合性を図ることを規定しています。
第2章
情報の公開と共有   
(町民の知る権利)
第5条 町民は、町政に関する情報を知る権利があります。
 2 町政に関する情報は、町民と町の共有財産です。
 3 町は、情報の公開に関して必要な制度を別に定めます。 
【解 説】
○町民が町の仕事に関する情報を知らなければ、まちづくりには参加できませ
 ん。そのため、町民は町の仕事に関する情報を知る権利があることを規定し
 ています。
○町の仕事に関する情報は、町民と町が共有すべきものであり、まちづくりに
 関わるすべての人たちの財産であることを規定しています。
○情報の公開に関して必要な事項は、湧別町情報公開条例に規定しています。
 
(町の説明責任)
第6条 町は、開かれた町政を推進するため、町政に関する情報を政策決定
   に至る過程において、分かりやすく説明するよう努めます。
 2 町は、政策決定に至る過程において、町民から説明を求められたとき
   は、誠実に対応します。
 3 町は、町民から寄せられた意見、要望及び苦情に対しては、迅速かつ
   誠実に対処します。 
【解 説】
○開かれた町政を進めるうえでは、政策や事業などを決定する前から、町民に
 対して分かりやすく説明することを規定しています。
○政策決定に至る過程において、町民から求められたときは、誠実に対応しま
 す。
○町民から寄せられた意見、要望などについては、迅速かつ誠実に対処するこ
 とを規定しています。
 
(個人情報の保護)
第7条  町は、情報の公開を積極的に行うなかにも、町民の権利や利益が侵
   害されることがないよう、個人情報を保護します。
 2 町は、個人情報の保護に関して必要な制度を別に定めます。 
【解 説】
○町が保有する情報には、特定の個人のプライバシーに関する情報が多くあり
 ます。このため、情報の公開を積極的に行い、情報を共有する中にあっても
 、個人情報を保護することを規定しています。
○個人情報の保護に関して必要な事項は、湧別町個人情報保護条例に規定して
 います。
 
第3章
町民参加の推進    
(町民参加の権利)
第8条 町民は、まちづくりの主役として、町政に参加する権利があります。
 2 町外に住所を有する人であっても、町内で働く人や活動する団体又は事
   務所を有する法人についても、町政に参加する権利があります。 
【解 説】
○町民がまちづくりの主役であり、全ての町民は主権者として町政に参加する
 権利があることを規定しています。
○町外に住んでいる人であっても、仕事のために本町に通勤している人や、町
 内の企業などの法人や各種団体の方々にも、まちづくりを行っていくうえで
 協力をしていただかなければなりません。このことから、町政に参加する権
 利を有していることを規定しています。
 
(町民参加の推進)
第9条 町長等は、次の事項を実施する場合は、町民参加を推進し意向を反映
   します。
  (1)総合計画及び部門別計画の策定及び見直しをする場合
  (2)町民に義務を課し、権利を制限する条例の制定、見直し及び廃止する
    場合
  (3)その他町民に大きな影響を及ぼす政策を決定する場合 
【解 説】
○町の仕事を実施する場合には、法律や政令などに定められているものや、災
 害などの緊急を要する場合を除き、町の仕事で町民生活に関わりの深いもの
 には町民参加を推進し意向を反映させることを規定しています。
○部門別計画とは、福祉、産業、教育などの特定の部門において策定される中
 長期的な改革をいいます。
○町民に義務を課し、権利を制限する条例とは、使用料や手数料の見直し、あ
 るいは公共施設の利用に関する条例をいいます。
○その他町民に大きな影響を及ぼす施策とは、市町村合併問題や学校の適正配
 置問題などの大きな問題をいいます。
 
(町民参加の方法)
第10条 町長等は、次ぎに定める方法を活用して、適切な時期に町民参加を
    推進します。
  (1)町の附属機関などの審議会等の設置及び開催
  (2)意見交換会及び懇談会の開催
  (3)パブリックコメント手続きの実施
  (4)ワークショップの開催
  (5)アンケート調査の実施
  (6)その他適切な方法
 2 町長等は、町民参加の方法に関して必要な事項を別に定めます。
 
【解 説】
○町民参加の方法について定めており、参加の方法によっては実施する時期が
 異なってくることから、適切な時期に実施することを規定しています。
○より効果的に町民参加を推進するため、複数の手法を用いることも考えなくて
 はなりませんが、併せて事務の効率化も考慮しなければなりません。
○ここで定めた町民参加の方法に関して必要な事項は、別に定めることを規定し
 ています。 
(町民投票)
第11条 町長は、町政の重要な事項について直接町民の意思を確認するた
    め、町民投票(以下「投票」といいます。)を実施することができます。
 2 町長は、投票の目的及び結果の取扱を事前に明らかにします。
 3 町長は、投票の実施に関して必要な事項を別に条例で定めます。 
【解 説】
○町長は、本町の将来を左右するような重要事項について、直接町民の意思を
 確認するため、町民投票が実施できることを規定しています。
○町民投票の結果は、町民の意思表示であるため、町長が町民投票を実施する
 場合、投票の目的や投票結果の取扱を事前に明らかにすることを規定していま
 す。
○町民投票は、事案に応じて対象などを判断しなくてはならないこと、実施の必
 要性を十分議論する必要があることから、必要に応じて町民投票条例を定める
 ことを規定しています。
 
第4章
行政の政策活動     
(総合計画)
第12条 町長等は、総合的かつ計画的な町政運営を行うため、町が目指す将
    来像を明らかにした基本構想とこれを実現するための基本計画により構
    成される総合計画を策定します。
 2 町長等は、総合計画を策定するため、町民参加による総合開発振興計画
   策定審議会(以下「審議会」といいます。)を設置し、必要に応じて総合計画
   の見直しを行います。
 3 町は、前項の審議会に関して必要な事項を別に定めます。
 4 総合計画は、町の施策を定める最上位の計画と位置付け、部門別計画を
   策定する場合は、総合計画との整合性を図ります。
 5 町長等が行う政策は、法令の規程によるものや緊急的な問題を除き、総
   合計画に基づいて実施します。 
【解 説】
○総合計画は、地方自治法の規程により議会の議決を経て 「基本構想」を定め
 ることとされています。 このことから、町は長期的な視野に立ち、総合的で改
 革的な町政運営を行うための計画を策定することを規定しています。
○総合計画は、町が目指す将来像、進むべき方向性を定め、町民と共有すべき
 計画であることから町民参加のもとに策定し、社会経済情勢の変化に柔軟に対
 応するためにも、必要に応じて計画の見直しを行うことを規定しています。
○総合開発振興計画策定審議会に関して必要な事項は、別に定めることを規定
 しています。
○総合計画は、町の最上位の計画であることから、福祉や教育、産業などの部門
 別の計画を策定する場合は、総合計画との整合性を図ることを規定しています。
○町の仕事を行うときは、法律などによって決まりがあるものや、災害などで緊急
 を要する場合を除いて総合計画に沿って仕事を行うことを規定しています。
 
(行政評価)
第13条 町長等は、町が行う仕事の目的及び成果等を点検するため、行政評
    価を実施します。
 2 町長等は、行政評価を実施するために町民参加による委員会等を設置し
   ます。
 3 町長等は、行政評価の点検結果を町民に公表するとともに、総合計画及
   び財政運営に反映させます。 
【解 説】
○町が行う仕事の目的の達成度や効果、成果を点検して、点検を踏まえて改善を
 行い、次のステップに反映させることは大切なことです。
○現在行っている行政評価は、行政内部における評価ですが、評価の過程にお
 いて、町民の視点によって評価を受けることも必要です。 このことから、委員会
 等を設置して町民の意見を反映させることを規定しています。
○行政評価を実施するだけでなく、その結果を公表するとともに、総合計画や財政
 運営と連動させて、より効率的、効果的な行政運営を行うことを規定しています。
 
(行政改革)
第14条 町長等は、社会経済情勢の変化に対応し、町の仕事を簡素で効率的
    に行うため、行政改革を推進します。
 2 町長等は、行政改革を推進するために町民参加による委員会を設置します。
 3 町長等は、行政改革の進行状況を町民に公表するとともに、行財政運営に
   反映させます。 
【解 説】
○行政改革は、単に費用を削減するだけでなく、行政を取り巻く社会情勢の変化に
 対応できるよう、行政改革を推進することを規定しています。
○現在、行政改革推進委員会を設置して、計画の策定や見直し、進行状況を点検
 していますが、これからも町民の意見を反映させて行政改革を進めることを規定し
 ています。
○行政改革を実施するだけでなく、その進行状況を公表するとともに、行財政運営
 に反映させることを規定しています。
 
(財政運営)
第15条 町長等は、健全な財政運営を行うため、最小の経費で最大の効果を
    生むように努めます。
 2 町長等は、中長期的な財政計画を作成するとともに、総合計画及び行政評
   価等を踏まえた予算を編成します。
 3 町長等は、毎年度の予算、決算及び財政の状況を明らかにするため、町
   民に分かりやすく公表します。
 4 町長等は、財政状況の公表に関して必要な事項を別に定めます。 
【解 説】
○まちづくりは財政の裏付けがあって、はじめて確固たるものになります。 このこ
 とから、最小の経費で最大の効果をあげ、健全な財政運営を行うことを規定して
 います。
○町の予算は単年度ごとに作成されますが、その場限りでなく中長期的な展望に
 立ち、計画的な財政運営を行うことを規定しています。 また、総合計画、行政評
 価及び行政改革と相互に連動した予算編成を行うことを規定しています。
○財政状況は、まちづくりにおいて大事なことです。 専門的な数値や用語が多く
 使われているため、町民に対して分かりやすく公表することを規定しています。
○財政状況の公表に関して必要な事項は、財政事情説明書の作成及び公表に
 関する条例に規定しています。
 
(行政手続)
第16条 町長等は、町民の権利利益を保護し公正な行政手法を行うため、行政
    手続に関して必要な事項を別に定めます。 
【解 説】
○町による不利益な処分や行政指導、又は町民からの届出にタイする町の対応
 について、その手続きに関するルールをあらかじめ明らかにすることは、行政運
 営の公正と透明性を確保するために必要です。
○行政手続に関して必要な事項は、湧別町行政手続条例に規定しています。 
第5章
行政組織・運営  
(組織体制)
第17条 町長等は、職員数の適正化計画に基づき、次の事項に留意して組織
    体制を編成します。
 (1)社会情勢などの変化に迅速に対応できること。
 (2)町民に分かりやすいこと。
 (3)簡素で効率的であること。
 2 町長等は、大きな政策課題などに対応するため、必要に応じて横断的な組
   織を設置します。
 
【解 説】
○少人数で効果的かつ効率的な行政運営を行うことを考慮して、町長等が組織
 体制を編成する場合に留意する原則を規定しています。
○組織体制の編成にあたっては、社会情勢の変化に柔軟かつ迅速に対応できる
 ものでなければならず、また簡素で効率的、そして町民にとって分かりやすい組
 織でなければなりません。
○大きな政策課題を検討するためには、いろいろな視点や考え方が必要です。 
 この場合、部や課単位の縦割りではなく、専門的な知識を有した方々や関係す
 る職員で構成する横断的なプロジェクトチームを設置して、大きな政策課題に対
 応することを規定しています。
 
(職員政策と法務体制)
第18条 町長等は、職員の政策形成能力を向上させるため、職員研修の充実
    を図ります。
 2 町長等は、地域の特性を生かした質の高い政策活動を行うため、法務に
   関する体制を充実し、必要な条例等の整備に努めます。 
【解 説】
○社会経済情勢の変化や地方分権の進展によって事務の専門性が高まるなど、
 質の高い政策能力が必要です。 職員は、地方自治法上、首長の補助機関と
 位置付けられていることから、町長等は、これらに対応するため職員研修を充実
 することを規定しています。
○まちづくりを行ううえで、本町に何が必要なのかを把握し、地域の特色を生かし
 た政策を展開することは重要です。 このことから、政策展開に必要な条例や規
 則、要綱の制定に取組、質の高い政策活動を行うことを規定しています。
 
第5章
議   会    
(議会の役割)
第19条 議会は、町民による直接選挙で選ばれた議員によって構成される議
    事機関として、町政の重要事項について意思決定を行います。 
 2 議会は、町政に町民の意見が反映され、公平かつ公正に町政運営が行わ
   れているかを監視し、けん制する機能を果たします。
【解 説】
○議会は、町の予算や決算、条例の規程・改廃など町政の重要事項を議決し、町
 政の意思を決定することを規定しています。
○町政に町民の意見が反映されているかどうかをチェックすることや、町政運営が
 公平・公正に行われているかどうかをチェックすることを規定しています。
(議会の責務)
第20条 議会は、町長等の町政運営がこの条例の目的や規程に適合している
    かを点検します。
 2 議会は、議会活動に関する情報を町民に分かりやすく説明します。 
【解説】 
○議会は、この条例がまちの最高規範であるため、町政政運営がこの条例の目
 的や規程に沿って行われているかどうかをチェックすることを規定しています。
○議会は、町民に対して議会の活動について説明責任を果たすことを規定してい
 ます。
(議会の情報公開と町民参加)
第21条 議会は、議会活動に関する情報を町民と共有するため、次の事項に
    留意し情報公開を推進します。
 (1)本会議及び委員会等の会議は、原則として公開します。
 (2)本会議及び委員会等の日程や内容は、事前に町民に対して周知するよう
    努めます。
 (3)本会議及び委員会等の審議経過や審議結果等を町民に分かりやすく公
    表するよう努めます。
 (4)議会は、町民が本会議及び委員会等を傍聴しやすい仕組みづくりを検討
    します。
 2 議会は、町民との意見交換等の機会を年1回以上設けるなど、町民参加の
   推進に努めます。 
【解 説】
○議会は、議会に関する情報を共有して、議会の情報公開を推進することを規定
 しています。
○本会議や委員会等は、原則として公開します。
○本会議のほか委員会等についても日程や内容を事前に周知することを規定して
  います。
○議会の情報公開については、議会広報やホームページなどを活用しながら、本
  会議や委員会の審議経過なども町民に分かりやすく公表することを規定してい
  ます。
○町民が議会でどのようなことが審議されているかを知ることで、議会への関心も
  高まります。 町民参加の観点からも、町民が議会の会議等を傍聴しやすいよ
  うな仕組みを検討することを規定しています。
○議会における審議経過や議会活動などについて、町民に対して説明責任を果
  たすため、町民の意見を聞く機会を設けるなど、町民参加の推進について規定
  しています。 
(議会の活動)
第22条 議会は、議員同士の自由な討議を基本として十分な議論のもと、町
    政の課題に対して最良の意思決定を行います。 
 2 議会は、町民の目線に立って本会議及び委員会等における論点を明確に
   します。
【解 説】
○議会は町政の意思決定機関であることから、議員同士で自由で十分な討議を
  行い、町政の課題に対して最良の意思決定を行うことを規定しています。
○町民の議会への関心を高め、参加意欲の高揚を促すことは、まちづくりに対し
  て関心が高まることとなります。 このことから、議会でどのようなことが論議さ
  れているかを明らかにすることを規定しています。 
第7章
連携・協力・交流   
(自治体間の連携と協力)
第23条 町は、他の自治体と連携、協力して、効率的な町政運営及び共通す
    る課題の解決に取り組みます。
 
【解 説】
○効率的な行政運営を行うことや本町だけでは解決できない課題に取り組むた
  め、他の自治体と連携、協力することを規定しています。 
(国及び北海道との連携と協力)
第24条 町は、国及び北海道と連携、協力して、行政課題に解決に取り組みま
    す。
 
【解 説】
○本町と国及び北海道は、対等な立場であることから、連携、協力のもと課題の
  解決にあたることを規定しています。 
(様々な人たちとの交流)
第25条 町民及び町は、様々な活動や交流を通じて、他の自治体や他の国々
    の人たちの知恵や意見をまちづくりに活かします。
 
【解 説】
○他の市町村や外国など、様々な人たちの知恵や意見を町政運営に活かすこと
  を規定しています。 
第8章
町民活動 
(町民活動)
第26条 町民は、自らの意思で町民活動を継続して行うことが出来るよう町民
    活動団体を組織することができます。 
 2 町は、町民活動団体の活動や役割を尊重するとともに、情報や学習機会
   等を提供し、活動を支援します。
【解 説】
○町民が助け合いながら、自ら行動することで、町の活力は高まります。 このこ
  とから、町民がそれぞれの立場で自由な意思のもと、継続して活発に活動する
  ための町民活動団体を組織できることを規定しています。
○町は、町民活動を行う団体の活動や役割を尊重して、その活動に必要な情報
  や学習機会等を提供して町民活動を支援することを規定しています。
 
第9章
役割と責務    
(町民の役割)
第27条 町民は、まちづくりの主役であることを自覚するとともに、お互いを尊重
    し助け合いながら、自分のできる範囲でまちづくりに参加するよう努めま
    す。
 2 町民は、地域社会の一員として、お互いに協力し合いながら、安心して暮
   らしやすい地域づくりに努めます。 
【解 説】
○町民は、まちづくりの主役です。 子供からお年寄りまで町民一人ひとりのおか
 れている立場が違うことから、自分の可能な範囲でまちづくりに参加することを
 規定しています。
○町民一人ひとりが地域社会の一員であることを自覚し、自らが住んでいる地域
 において、防犯や防災、福祉活動など、安心して暮らしやすい地域づくりに努める
 ことを規定しています。
 
(町長の責務)
第28条 町長は、町の代表者として、公正かつ誠実に町政を運営します。
 2 町長は、町民の信託に応えるとともに、長期的展望に立って町政を運営し
   ます。
 3 町長は、町民の意向を常に把握し、意向を尊重するよう努めます。
 4 町長は、町政の課題に的確に対応できる能力を持った職員を育成します。 
【解 説】
○町長は、町民の直接選挙で選ばれた町の代表者であることから、公正で誠実
 に町政運営を行うことを規定しています。
○町長は、町民の信託に応え、町の将来に過大な負担を残すことがないよう、長
 期的な展望に立った町政運営を行うことを規定しています。
○町長は、町民の意向を町政に反映させるため、常に意向を把握し、意向を尊重
 することを規定しています。 
○町長は、社会経済情勢や住民ニーズの変化など時代にあった政策展開を行う
 ため、町政の課題に的確に対応し、課題を解決する能力を持った職員を育成す
 ることを規定しています。
(議員の責務)
第29条 議員は、町民全体の代表者として、町民の意向を常に把握し、議会
    活動に反映します。
 2 議員は、公正かつ誠実に議会活動を行うため、自己研さんに努めます。 
【解 説】
○議員は、町民の直接選挙で選ばれた町民全体の代表者であることから、常に
 町民の意向を把握して、議会活動に反映することを規定しています。
○議員は、社会経済情勢の変化や町民の意向に的確に対応するためには、自ら
 の能力の向上が必要です。 このことから、議員が議会活動を行うために、自ら
 が研さんすることを規定しています。
 
(職員の責務)
第30条 職員は、町民全体の奉仕者として、常に町民の目線に立って仕事を
    行います。
 2 職員は、前例にとらわれることなく柔軟な発想のもと、仕事を行います。
 3 職員は、自らの能力を向上させるため、自己研さんに努めます。 
【解 説】
○職員は、町民全体の奉仕者であり、このことを自覚して、常に町民の目線に立
 って仕事に取り組むことを規定しています。
○職員は、様々な角度から物事を考え、前例にとらわれることなく、柔軟な発想の
 もとに仕事を行うことを規定しています。
○職員は、社会情勢の変化や町民の意向に的確に対応するためには、自らの能
 力の向上が必要です。 このことから、普段から自己研さんに取り組むことを規
 定しています。
 
第10章
推進機関の設置 
(まちづくり町民会議の設置)
第31条 町長は、この条例の点検評価に町民の意見を反映させるため、まちづ
    くり町民会議(以下「町民会議」といいます。)を設置します。
 2 町民会議は、次ぎに掲げる事項を調査審議します。
 (1)情報の公開及び共有に関する事項の点検評価に関すること。
 (2)町民参加の推進に関する事項の点検評価に関すること。
 (3)この条例の運用及び見直しに関すること。
 (4)この条例を広く町民に周知すること。
 (5)その他まちづくりへの提言に関すること。
 3 町長は、前項に定める事項のほか、町民会議に関して必要な事項を別に
   定めます。 
【解 説】
○この条例が適正に運用、実施されているかを確認することは重要であり、町長
 の自律や議会の監視のみならず、町民によって構成される「まちづくり町民会議」
 を設置することを規定しています。
○上記に定めるもののほか、会議の組織や運営に関して必要な事項は、別に定
 めることを規定しています。





 
第11章
条例の見直し等 
(見直しの継続)
第32条 町は、この条例が施行されてから4年を越えない期間ごとに条例の
    点検を行い、条例の見直しが必要な場合には、みんなで育てる条例で
    あることを認識し、町民参加のもとに見直しを行います。 
【解 説】
○社会情勢の変化や各種制度の見直しによって、条例に定める内容と実態が合
 わなくなる場合も予測されることから、町長や議員の任期に合わせて4年を超え
 ない期間ごとにおいて見直しすることを規定しています。
○見直しは行政だけで行うのではなく、みんなで育てる条例として町民会議で点
 検し、町民参加によって条例の見直しを行うことを規定しています。
 

検討委員会の構成
区   分    氏   名 
公募町民    ◎石垣 誠一 
町内団体代表      伊藤 浩 市
  上田 定 幸
  植田 喜代子
  大崎 一 文
  清水 弘 一  
  長屋 勝 雄
   槙  典 明 
有識者    ○石渡 輝 道
  小関 トシ子
  小関 みどり 
 庁内検討委員     絹張 洋 史
  田中 千嘉伸
  谷内 浩 子 
◎   委員長
○ 副委員長

2,検討委員会の検討経過

 日  程 日 時 ・ 場 所   検 討 事 項 備考 
第1回  H20・03・28(金)
  保健福祉センター 
検討委員会の設置について
正副委員長の互選について 
 
第2回 H20・04・10(木)
  畜産研修センター 
先進市町村の状況について
町民参加の種類と現状について
審議会等の状況について 
 
第3回  H20・04・24(木)
  保健福祉センター 
情報の共有について   
第4回  H20・05・08(木)
  畜産研修センター 
まちづくりの主体について
まちづくりの担い手について 
 
第5回  H20・06・05(木)
  湧別町役場 
まちづくりの基本原則について
 情報の公開と共有、町民参加の推進 
 
第6回  H20・06・19(木)
  湧別町役場 
まちづくりの基本原則について
 情報の公開と共有、町民参加の推進
 
第7回  H20・07・10(木)
  湧別町役場 
まちづくりの基本原則について
 町民参加の推進 
 
第8回  H20・07・31(木)
  畜産研修センター 
まつづくりの基本原則について
 行政の政策活動 
 
第9回  H20・08・21(木)
  湧別町役場 
まちづくりの基本原則について
 行政の政策活動、行政組織、運営
 
第10回  H20・09・25(木)
  湧別町役場 
先進地視察の取りまとめについて
まちづくりの基本原則について
 行政組織・運営、連携・交流 
 
第11回  H20・10・09(水)
  畜産研修センター 
まちづくりの基本原則について
 議会及び議員
 
第12回  H20・10・23(木)
  湧別町役場 
まちづくりの基本原則について
 議会及び議員、町民活動 
 
第13回  H20・10・30(木)
  湧別町役場 
それぞれの責務について
 町民、町長、議員、職員
 
第14回  H20・11・13(木)
  湧別町役場 
安全・安心なまちづくりについて
  まちづくり町民会議の設置について
条例の見直しについて 
 
第15回  H20・12・04(木)
  畜産研修センター 
安全・安心なまちづくりについて  
第16回  H20・12・18(木)
  湧別町役場 
安全・安心なまちづくりについて
条例前文の検討について 
 
第17回  H21・01・08(月)
  湧別町役場 
条例前文の検討について   
第18回  H21・01・19((水)
  湧別町役場 
条例前文の検討について   
第19回  H21・02・04(火)
  湧別町役場 
町民との懇談会について
条例の名称について  
 
第20回  H21・02・17(火)
  湧別町役場 
町民との懇談会について
議会議員との懇談会について 
 
第21回  H21・02・23(月)
  湧別町役場 
条例案の答申について   






























3,町民懇談会の開催

月   日 場   所  出 席 者  備考 
平成21年2月13日(金)
  午後7時00分から 
畜産研修センター
  第2研修室 
町 民  7名
委 員 10名 
 
平成21年2月14日(土)
  午後7時00分から 
文化センター
  中会議室 
町 民 21名
委 員  8名 
 

4,議会との懇談会

平成21年2月17日(火)   湧別町役場    議 員 10名

  午後1時30分から      3階大会議室  委 員 13名