ヘレス デ ラ フロンテーラ

ゴンザレス・ビアス社(Gonzalez Byass)


 ヘレス・デ・ラ・フロンテーラのボデガ(醸造所)の中で、現在一番有名なシェリー・メーカーがこのゴンザレス・ビアス社です。 当時23歳だったマヌエル・マリア・ゴンザレス・アンヘル氏が、シェリーの聞き酒の名手である叔父、ドン・ホセ・アンヘル・デ・ラ・ペニャ氏の助力のもと、自分のシェリーを造って輸出するためのボデガを購入したのが始まりだそうです。イギリスのワイン販売代理業者ロバート・ブレイク・ビアス氏を共同経営者に迎えてから事業は飛躍的に拡大し、社名も現在のゴンザレス・ビアスと改め現在に至っています。


ゴンザレス・ビアス社:内部


 ボデガ(醸造所)内部は係の女性が案内してくれます。各国の王室、チャーチル元英首相、日本の皇太子、F1レーサーのアイルトン・セナ氏、映画監督のスピルバーグ氏など、そうそうたる人物が訪れており、彼らがサインをした数々の記念樽が保存されています。


ゴンザレス・ビアス社:試飲



 ここの主商品「ティオ・ペペ」の由来は、マヌエル・マリア氏が叔父が興味を示しそうなシェリーの樽にあらかじめ「ティオ・ペペ(ホセ叔父ちゃん)のために」と記したといい、ゴンザレス社の従業員全員がこのドライシェリーを「ティオ・ペペ」と呼び、その厳選されたドライシェリーはそのまま「ティオ・ペペ」という銘柄で販売され、シェリーのトップブランドとなったそうです。
 そのシェリー酒の試飲ですが、大きな倉の中にテント張りの夜店会場のような場所が用意されていました。赤と青で彩られたかわいい椅子とテーブルが所狭しと並んでいます。おつまみとしてポテトチップスが配られた後に、2種類のシェリー酒が運ばれてきました。昼間の酒というだけでも酔いやすいのに、甘い香りのシェリー酒は酒飲みのボクにもかなりきつく、あまり飲めませんでした。(普段からシェリー酒をビールのように飲む人などいないだろうけど)。


ゴンザレス・ビアス社:土産屋


 試飲が終わり、トイレタイムが終わるとおみやげ屋さんに案内されます。お酒のみならずティオぺぺのグッズもおいてありますから、見学だけでも楽しめるかもしれません。


レストラン:El Coto


 シェリー酒の里ヘレス・デ・ラ・フロンテーラにあるレストラン。なぜかレストランの前には闘牛場があり、レストランそのものも闘牛関係の装飾だらけです。ここで出されたのは、豆、野菜、肉を煮込んだコシード料理。コシードはまずスープ(普通は麺が入るらしいが、ここでは米が入っていた)をいただき、次いでその中身である肉や野菜をいただきます。塩気のきいた味ですが、ダシがいまいちという感想。デザートのごく普通のアイスクリームがとてもおいしく感じられました。この食べ方で、素材が海のものになるとマルセーユのブイヤベースを思い浮かべます。ブイヤベースは日本でも有名ですが、コシードの知名度は低く(単にボクが知らなかっただけかもしれません)、一度食してみればその理由がわかるでしょう・・・?





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