ロンダ

アラメダ・タホ公園(Alameda del Tajo)


 ロンダの街の見学はまずここから始まります。ゲートのすぐ横にはこの地の英雄である、闘牛士ロメスの像がでんと構えています。緑が豊かな公園を進むと、向こうに明るく開けた展望台が見えてきます。それが「アラメダ展望台」です。高所恐怖症の人はややたよりない鉄の柵1つですから、身を乗り出してみるというわけにはいかないでしょうが、やや離れてみても眼下の原野がはるか遠くまで見渡すことができます。その景観をみていると、ロンダが天空にそびえるような高さにある街だと改めて実感することができます。ロンダ周辺には、旧石器時代のピレタ岩窟やガトー岩窟があり、これらの岩窟には牛や馬の壁画や彫刻が残っているそうです。太古の時代からこの土地には人々を誘う魅力があったのでしょうねぇ。


闘牛場


 ロンダの闘牛場は18世紀に建てられたスペインで一番古い 闘牛場だそうです。闘牛学校の創設者であり、闘牛士達の育ての 親であったペドロ・ロメスが、肩マントとムレータと呼ばれる赤い布を始めて闘牛に持ち込んだと言われています。さらに彼は生涯6000 頭以上もの牛を刺し止めたという有名な闘牛士でした。その伝説的闘牛士、ロメロの銅像が正面に建つ闘牛場は新市街でも目立つ存在ですが、現在は実際に闘牛場として使ってはいないとのこと。ほとんど観光施設となっていて、闘牛場の中に入って見学できるそうです。内部に闘牛博物館もあり、時間に余裕のある方はのぞいてみてはいかがでしょうか。


ヌエボ橋


 ロンダの街は町の中を通るタホ谷によって、旧市街と新市街に分けられます。谷は断崖絶壁で、深いところでは300mにも達するそうですが、この二つの街を繋いでいるのがヌエボ橋(新橋)、ローマ橋とアラブ橋の三つの橋です。この中で100メートルの高さをほこるヌエボ橋は観光の中心です。18世紀に元々かかっていた橋が下を流れるグアダラビン川の氾濫で破壊され、その後に建てられた新しい橋ということでヌエボと名付けられたそうです。
 橋から谷を見下ろすと、断崖絶壁の谷の途中にある小さなテラスにも家が建っています。そこに住む人の日常生活はどうしているのでしょうか? また家々が建つ岩肌は風雨に耐えた丸みを帯び、どっしりしているようにみえますが、はやりいつ崩れるのかと心配してしまいます。ヨーロッパは大雨や地震が少ないのでのんびりしていられるのでしょう。そうそう岸壁にはうちわサボテンが多かったのですが、ついている赤い実は食べられるのだそうです。どんな味でしょうねぇ。


新市街


 新市街は一部にビルも建ち並び近代的な風情の場所もありますが、これといって珍しいものはありません。この街をこよなく愛したのが文豪アーネスト・ヘミングウェイだそうで、街には彼の名前をとったヘミングウェイ通りもあるようです。


旧市街


 ヌエボ橋を渡ると、アンダルシアらしい白壁の家々、曲がりくねった狭い路地が続く旧市街(Ciudad)となります。小さな教会や、天井からハムだらけの店、壁一面に皿を並べたお土産屋など、みて歩くだけでも飽きない魅力ある街です。橋のたもとから新市街の方をみると丘のてっぺんに建つ大人気のパラドール全景が見えます。この景色を見てしまうと、高所恐怖症のボクにはあまり泊まりたいとは思えません・・・





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