エクサン プロバンス

ロトンドの噴水


 エクスとは「泉」の意味で古くローマ時代には温泉地としてその名を知られた場所だったそうです。今でも町中に沢山の噴水が水を湛えており、「プロヴァンスの水の都」と呼ばれています。その代表はド・ゴール将軍広場にあるロトンドの噴水で、きれいな花壇に囲まれた噴水は、近づいてみると見た目より大きく、四方に美しい水しぶきを上げています。もちろん広場周辺は市民の憩いの場、お土産屋さんからなにからお祭り広場の様相です。


ミラボー通り


 エクスは観光の中心地でホテルも多いのですが、レストランも市内に400軒近くもあるそうです。レストランの多くでは屋外の席は満席でも屋内はガラガラということがよくあります。しかも屋外の席でオーダーする方が値段が高いとのこと。高いお金を出してでもフランス人は日光が大好きだそうです。そういえば、パリではコートを着てでも店の外で食事をしたり、コーヒーを飲んだりする人が多いですよね。


セザンヌのアトリエ



 エクサン・プロバンスは印象派の巨匠で「近代絵画の父」と称される画家ポール・セザンヌが生れた町です。1902年に自ら設計したといわれるアトリエは町の郊外、石とコンクリートの壁に囲まれた藪の中にありました。人と車の行列がなければ通り過ぎてしまうような場所です。門から中に入ってアトリエまでの20m程の道ですがすでに観光客の行列です。アトリエは2階建てですが、入場料Fr25と比較的高価な割には小さい建物、いわば山の中の掘っ建て小屋という感じのものです。1906年にセザンヌがその生涯を閉じたときのままの状態で保存されているそうで(イーゼルや絵の具、静物画に使うさまざまな置物など)、静物画のリンゴなども絵のままの状態で展示されていました(植物は腐れるからたぶん作り物でしょうか?)。
 エックス郊外には、モティーフとして描かれたサント・ヴィクトワール山、ジャス・ド・ブファンの別荘などを今でも絵に描かれたそのままに見ることができました。そうそう、セザンヌのサント・ヴィクトワール山は色々な色で描かれていますが、実際は岩の成分のため白っぽい山でした。そのため太陽の位置や気候によって色々な色に見えるのでしょう。





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