1350年にアユタヤ王朝の都として築かれたアユタヤは、水運を利用し近隣だけでなく中国、ペルシャ、遠くヨーロッパとも交易を広め、最盛期には東南アジア最大の都市へと発展しました。アユタヤの王は上座仏教を信奉し、都に数多くの寺院や宮殿を建立しています。今日残っている遺跡のほとんどは、都ができてから150年たらずの短期間に建てられたものだそうです。35代にわたって続いたアユタヤ王朝も1767年ミャンマーの軍勢によって滅亡し、現在のアユタヤは、この侵攻により廃虚となった遺跡が残され当時の面影を伝えています。
ユネスコの世界遺跡にも指定され、田園が続くのどかな景色と庶民の素朴な暮らしもみられると思っていたのですが、意外にも近代的な街並みとなっていて、街のあちこちに遺跡が隠れるように点在しているという印象でした。なお、遺跡からの出土品はチャオ・サン・プラヤー国立博物館に展示されているそうです。 ('07.11)
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