北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2022年(令和4年)9月26日付

道内20年度訪問診療 月3万1200件に
  患者数は増加、算定医療機関は減少 地域間、施設間の格差拡大

 道総医協地域医療専門委員会在宅医療小委員会(委員長・藤原秀俊道医副会長)が開かれ、道は在宅医療の現状について報告した。2020年度の在宅患者訪問診療料は、全道、札幌市の上位医療機関の4分の1がレセプトの80%を算定、札幌市以外の地域は上位約3割が80%を算定しており、月100件未満の算定医療機関数が減少、月100件以上は増加する一方、13地域(2次医療圏と市町村の中間単位=道独自39地域)で前年度より減少。訪問診療の患者数が増加する一方で、少数の医療機関により道内の訪問診療が実施されている実態が浮き彫りになり、地域間、医療機関の差も大きいことが分かった。


WAM 地ケア2、入棟割合の影響大 リフィル処方15%が実施

 福祉医療機構(WAM)の「2022年度診療報酬改定等の影響に関するアンケート結果」(その2)によると、地域包括ケア病棟入院料(または入院医療管理料、以下同様)届け出病院において、22年4月の医業収益が前年同月比2%を超える減収となった施設が全体の約3分の1に達した。今次改定で経営に最も影響がある見直しは、入院料1の約2割が「在宅復帰率」と答え、入院料2の200床以上では「自宅等から入棟した患者割合」が過半数、200床未満は「自宅等からの緊急患者受け入れ数」の2割弱が最多だった。


道内3医育大で320人見込み 医学部23年度定員 全国立大で14人減

 文部科学省は、国立大の2023年度入学定員を取りまとめた。道内の医学部医学科は、北大が歯学部振替枠の再活用を見送り(道医対協の検討委で了承済み)7人減の105人、旭医大が増減なく105人。公立大である札医大は110人が維持される予定で、道内3医育大は計320人となる見込み。


共愛会病院 救急搬送帰宅後の電話訪問支援 セーフティーネットに

 函館市の共愛会病院(立石晋院長・378床)は、救急搬送後に帰宅した患者に、48時間以内の電話訪問による看護支援を実施。状態に合わせた診療案内や薬の説明などを行い、地域医療や福祉サービスにつなげるなど、セーフティーネットとしての役割を果たしている。


社会医療法人3件認可 貞仁会、道東勤医協、アンリー・デュナン会

 道は、社会医療法人の認定、法人合併をはじめ、医科診療所15件、歯科診療所12件の医療法人設立と解散23件などを認可した。

 社会医療法人は、厚別区で札幌ひばりが丘病院を運営する医療法人潤和会(●橋大賀理事長)=へき地医療〈派遣先〉すこやかクリニック新篠津(石狩管内新篠津村)、あつまクリニック(胆振管内厚真町)=で、これに伴い、社会医療法人貞仁会、新札幌ひばりが丘病院に法人名、病院名を変更した。

 また空知管内雨竜町で新雨竜第一病院を運営する医療法人アンリー・デュナン会(永倉隆太郎理事長)=へき地医療〈派遣先〉浦臼町立診療所(空知管内)=、釧路市で道東勤医協釧路協立病院を運営する医療法人道東勤労者医療協会(黒川聰則理事長)=救急医療=の3件が認定を受けた。

(●=高の旧字体)


●経過措置設けた施設基準 10月14日まで届け出

●ウィズコロナの新たな段階へ 全数届出の見直し26日から実施

●北大病院 無塩ロールパン開発 病院食で提供、販売も

●新さっぽろ脳神経外科 患者サポートセンター開設 支援機能集約し利便性向上

●宿日直許可 「業務の態様」が重要─全日病協支部研修会 実務まで詳しく解説

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