北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2022年(令和4年)1月14日付

道内研修医29人減の321人─20年度採用 臨床研修病院が8割超

 道のまとめによると、2021年度の道内研修医採用数(4月1日現在)は、04年度の新卒後医師臨床研修制度開始以来最多だった前年度から29人減の321人で、過去5番目の水準だった。20年度マッチングにおける内定者数からは1人減。臨床研修病院54施設(前年度52施設)の合計は、過去最多だった前年度から1人減(マッチ者数からは10人増)の262人、全採用者数に占める割合は6.9ポイント増の81.6%と過去最高。一方、3医育大は28人減(同11人減)の59人で過去最少となった。


「オンラインのみで診療完結」も明確化を 規制改革会議中間取りまとめ

 政府の規制改革推進会議は、重点4分野の中間取りまとめを行った。医療・介護・感染症対策分野では、オンライン診療・服薬指導の特例措置の恒久化や受診から薬剤の受療までの一連過程のオンライン完結化をはじめ、抗原定性検査キットのネット購入解禁やOTC化検討、働き方改革等へ在宅(薬剤師の自宅等)での服薬指導の早期実現、プログラム医療機器(SaMD)の承認審査の簡略化、治験や支払基金等における審査・支払業務の円滑化などを、新たな措置に盛り込んだ。


北大泌尿器科 安部准教授ら シミュレーショントレーニング 効果を世界初立証

 北大腎泌尿器外科学教室の安部崇重准教授と篠原信雄教授らは英国キングス・カレッジ・ロンドンなどとの国際共同研究で、外科手術のシミュレーショントレーニングを行った医師はオンザジョブトレーニングのみの医師と比べて、実際の手術のパフォーマンスが向上し、合併症の発生率も少ないことを証明した。手術シミュレーションの教育効果を国際多施設共同研究(無作為化比較試験)で検証し、臨床成績との相関を含めて高いエビデンスレベルで証明したのは世界初。他の術式の教育方法にも大きな影響を与えることが予想され、シミュレーショントレーニングのさらなる普及が期待される。


手術支援ロボット「センハンス」導入

 札医大病院(土橋和文院長・932床)は、国内5台目となる手術支援ロボット「センハンス・デジタルラパロスコピー・システム」を道内で初めて導入、2021年12月に1例目の手術を実施した。手術を担当した消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座の竹政伊知朗教授は、保険適用となる手術が多岐にわたるため、多くの患者に高度な医療を提供するとともに、ロボット医療を担う若手医師の育成につなげていきたい考えだ。


柏葉脳神経外科 クラスター下の看護記録業務 ICT活用で負担軽減

 豊平区の柏葉脳神経外科病院(寺坂俊介理事長・144床)は、新型コロナウイルス感染症のクラスター下でスマートフォンを用いた音声入力システムを応用。看護記録等にかかる業務の効率化で、残業時間の短縮や看護の質向上につながっている。


受療行動20年調査 満足度は外来65%・入院69%に

 厚生労働省がまとめた、2020年受療行動調査(概数)によると、病院を選んだ理由は「医師による紹介」が最も高く、外来38.7%、入院55.5%に上っており、「専門性が高い医療を提供している」「交通の便がよい」「家族・友人・知人からのすすめ」「医師や看護師が親切」「建物がきれい・設備が整っている」の順に高かった。


●「医療資源重点活用外来」基準 初診40%以上・再診25%以上

●小児・AYA世代のがん 5年生存率を初集計 大人より高い傾向に

●23年度臨床研修医募集定員 全国の上限1万1053人に

●帯広厚生 臨床検査の業務改善提案 3倍に増加、効果検証も実施

●札幌禎心会 口腔再建術患者の不安軽減へ 食事形態 生活様式 術前に変化説明

●21年7〜9月事故報告 本道は5施設19件─評価機構

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