北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

2021年(令和3年)12月17日付

第6波に備え、コロナ病床3.7万人分確保 本道ピーク時最大2028床

 厚生労働省は7日、新型コロナウイルスの第6波に備えて都道府県が策定した「保健・医療提供体制確保計画」を公表した。今夏の第5波のピーク時の3割(約1万人)増となる3万7千人分の入院受け入れ体制を確保する一方、医療逼迫時に医療人材を約6千人協力派遣することを初めて盛り込んだほか、保健所体制は平時の3倍に強化するとした。


診療側「事補加算増点を」 処遇改善は基本診療料で─中医協総会

 中医協総会が開かれ、2022年度診療報酬改定に向けた個別事項(その8)として「働き方改革推進(その2)」を議論。厚生労働省は、?医師事務作業補助体制加算?手術・処置等の時間外加算?周術期における薬学的管理業務?病棟薬剤業務実施加算?特定行為研修修了者の活用?看護師の処遇改善?看護補助者の活用?看護職員の夜間負担軽減?ICTを活用した医療従事者の負担軽減?地域医療体制確保加算─を論点に挙げた。


デルタ株の高病原性証明 東大主宰の多施設研究 北大が重要な貢献

 北大病原微生物学教室の福原崇介教授、同大腫瘍病理学教室の田中伸哉教授らは、東大医科学研究所の佐藤佳准教授が主宰する研究コンソーシアム(G2P─Japan)とともに、新型コロナウイルスの「デルタ株(B.1.617.2系統)」に特徴的なP681R変異がウイルスの病原性を増大させることを証明した。福原教授らが開発したウイルス人工合成技術を活用し、ハムスターを用いた感染実験では田中教授らが肺炎病理像の解析を担当しており、北大チームが研究の核となる重要な役割を果たした。論文は、英科学誌ネイチャー(オンライン版)に11月25日に掲載された。


北海道大野記念 分岐部脳動脈瘤に新デバイス パルスライダー導入

 西区の北海道大野記念病院(齋藤孝次理事長、入江伸介院長・276床)は、脳動脈瘤治療の新デバイスであるパルスライダーを導入。これまで難しかった、分岐部脳動脈瘤の治療の選択肢の一つとして活用していく。


20年度TKC一般病院経営 医業利益率1.0%に低下

 日医は、TKC医業経営指標に基づく2020年度経営動態分析の概要を公表した。一般病院の補助金を含まない医業利益率は前年度の2.5%から1.0%に大きく下落、補助金を含む経常利益率は3.3%から3.1%に下がった。診療所は補助金の有無によらず経常利益率が大幅に低下し、法人立無床診は小児科、耳鼻咽喉科が赤字。損益分岐点比率は、病院・診療所ともに「危険水域」の95%を超えた。


●22年度診療報酬改定へ 4つの基本方針を取りまとめ
●再検証対象医療機関の半数が方針決定 公立・公的175病院が合意済みに
●病院実習 対面が7割に 全国医学部 今春から回復─AJMC調査
●札幌厚生 がん遺伝子パネル検査開始 相談体制整備、連携促進へ
●抗菌薬・抗生物質等意識調査 正しい認識は4分の1以下

ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。