北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2020年(令和2年) 5月1日付

新型コロナ診療前検査、保険適用へ─中医協

 中医協総会がオンライン開催され、厚生労働省は新型コロナウイルス感染症に伴う医療保険制度の対応について、院内感染等を防ぐため手術等を行う前に医師が必要と判断すれば、同感染症の症状がなくてもPCR検査を保険適用で実施可能とする方針を示した。診療側・支払側双方から早期実施を求める要請が相次ぎ、同省は入院患者全員への一律実施は対象外としつつ、保険適用となる具体的ケースを整理して近く提示するとした。

 同感染症に対するPCR検査は3月から保険適用が開始されたが、対象は感染の疑いがある患者の診断や、同感染症治療で入院した患者の退院可否判断の場合のみ。しかし同感染症以外の治療目的で入院する患者の中に無症候感染者がいる場合があり、こうした患者は手術後の重症化の危険性が高いほか、医療従事者への感染リスクがあり、院内感染の急増が問題視されている。


18年度介護医療院調査、移行定着支援加算97%算定

 厚生労働省は、2018年度介護報酬改定の効果等を検証した「医療提供を目的とした介護保険施設におけるサービス提供実態等に関する調査研究事業」の概要を公表した。新設された介護医療院について、「移行定着支援加算」を97.2%が算定し、経営面に「良い影響があった」は半数近い48.6%、「悪い影響があった」は4.2%であった。

 介護医療院の開設主体は医療法人が87.5%、類型は介護療養病床(療養機能強化型)相当の?型が55.6%。病院併設が75.0%を占め、開設前の施設は、「介護療養型医療施設(病院)」「既存建物をそのまま活用」がともに6割前後だった。


坂泌尿器科、衛生改善へ蓄尿廃止

 札幌市北区の坂泌尿器科病院(坂丈敏理事長・40床)は、看護部が尿管結石や経尿道的手術後の排石、尿量、血尿等を確認するために行ってきた蓄尿を全面廃止した。衛生や安全性、プライバシーの確保、患者の負担軽減だけでなく、尿性状や排尿状態に関する意識の向上にもつながっている。

 これまで、蓄尿室に並べられた蓄尿袋に患者自身が採尿カップから尿を移して溜める方式を取ってきたが、同じカップを複数回使用し、移す際には飛沫が生じるなど、不衛生な部分があった。

 また、尿は24時間蓄尿したものを毎朝看護師が廃棄していたが、蓄尿袋と採尿カップの臭いが問題となっていただけでなく、看護師も飛沫を浴びる危険性があった。


さっぽろ脊椎外科クリニック、15日に移転新築オープン

 札幌市東区・さっぽろ脊椎外科クリニック(山田恵二郎理事長・19床)は、北区北13条西2丁目に移転新築し、15日にオープンする。手術室や個室の増設など、診療機能と患者アメニティの向上を図る。

 同クリニックは、全国でも珍しい、脊椎外科専門クリニックとして2015年12月にオープン。ビル診ながら入院機能や手術室を備え、MRIやCTなどの充実した検査機器もそろえて、側方進入腰椎椎体間固定術(XLIF)をはじめとした最新の低侵襲手術を実施している。

 開業以来、手術件数は右肩上がりで増加、19年度は450件近くとなったが、ビル診のためにさまざまな制約を受け、患者増への対応も必要となったため、移転新築を決めたという。


●新型コロナ対応医療機関 開設手続き簡略化─厚労省

●診療前PCR検査 公費か保険適用を 3医育大病院が共同声明

●五稜会 ナースステーションにアロマ

●登別市・三愛病院 精神障害者の地域生活移行を支援

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