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週刊:北海道医療新聞

2019年(令和元年) 10月25日付

19年度医師マッチング、本道17人増の351人

 医師臨床研修マッチング協議会が公表した2019年度マッチング結果によると、本道は参加54病院(前年度比1病院減)、募集定員462人(11人減)に対し、内定者数は17人増の351人となった。6年連続で300人を超え、03年度の制度開始以来最多だった15年度(353人)に迫る過去2番目の水準。臨床研修病院の内定者数が全体に占める割合は4.4ポイント上昇の71.5%と、初めて7割を上回った。

 都道府県別では、東京、神奈川、大阪、愛知、千葉、兵庫、福岡、埼玉に次ぐ9位で、順位に変動はなかった。定員充足率は76.0%へと5.4ポイント上昇したが、全国値(81.4%)を依然下回っている。


医法協経営セミナーで迫井氏、将来見通す改定強調

 医法協(加納繁照会長)の「全国医療法人経営セミナー」(実行委員長・星野豊医療法人社団豊生会理事長)が札幌市で開かれ、「次世代の医療と介護を考える─人生100年時代の戦略をデザインする」をテーマに議論した。講演した厚生労働省の迫井正深大臣官房審議官は、地域医療構想や将来人口推計等を踏まえ、2040年に向けて皆が一定方向に舵を取っていくことが重要と指摘。「激動の時代を生きていくために、将来見通しを明らかにする診療報酬改定が前提」とし、運営する立場に立ってリアリティな政策を考えていくと強調した。

 迫井氏は、急激な社会環境の変化に、最も厳しい第一段階を乗り切ることが肝心で、次の政策ターゲットは40年とし、「ケアニーズの変化は生活の視点、急速な技術革新と制度持続可能性の両立が求められている」と説明。


マッチング大学病院結果、旭医大が過去最多56人

 医師臨床研修マッチング協議会がまとめた2019年度マッチング結果によると、防衛医大と国際医療福祉大を除く全国80の大学病院(本院)別で、内定者数が最も多かったのは東京医科歯科大の110人、次いで東大が99人だった。定員充足率100%は10大学(前年度11大学)が達成した。

 本道では、旭医大が03年度の制度開始以来最多だった前年度を3人上回る56人で、全国11番目の水準だった。北大は26人(56位)、札医大が18人(64位)と、ともに制度開始以来最少となった。

 定員充足率は、旭医大が82.4%(前年度比8.8ポイント増)へと上昇。北大は68.4%(21.1ポイント減)、札医大35.3%(8.9ポイント減)。


千歳豊友会が増築、回復期リハ増床へ

 千歳市の千歳豊友会病院(千葉雄理事長・114床)は、増改築工事を進めている。市内の豊友会クリニックを移設統合し、回復期リハビリ病棟の増床、人工透析の新規開設など機能の集約・充実を図り、地域ニーズに対応していく。

 同病院は1974年に市内初の脳神経外科専門病院として開院して以来、脳動脈瘤、脳出血、脳腫瘍等の手術、脳梗塞の治療だけでなく、幅広い疾患に対応するため循環器内科の診療体制を整え、リハビリテーション機能の拡充とともに地域に根ざした医療サービスの提供に努めている。

 現在は、急性期一般37床、回復期リハビリ38床、療養40床の病床構成で、急性期から慢性期まで、一貫した治療を提供。中でも回復期リハビリは、ニーズが高まり、病床不足が続いている。


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