北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(令和元年) 9月27日付

本道医師マッチング中間公表、1位希望 過去最多329人

 医師臨床研修マッチング協議会は、2019年度マッチングの中間公表時点における希望順位表登録者数(1位希望参加者数)をまとめた。本道は、前年度の中間公表時に比べて3医育大病院計が19人減の61人、マッチングに参加した臨床研修病院51病院(前年度52病院)が47人増の268人、合計は28人増の329人となった。300人台は5年連続で、過去最多だった16年度の326人を上回った。

 病院別で1位希望者を確保できたのは、前年度より7病院多い47病院、うち定員を超えたのは3病院増えて11病院、超過分の合計は24人増の44人で、どの病院も定員の2倍以内。定員ちょうどは1病院増の7病院となっている。


在宅医療連合学会・地域フォーラム、10年後の課題議論

 「在宅医療!ゴチャまぜ!DO(どう)!だべ!サ!」をテーマに、日本在宅医療連合学会第1回地域フォーラムが札幌市で開かれた。シンポジウム「10年後の在宅医療を語る」では、島崎謙治政策研究大大学院教授、草場鉄周北海道家庭医療学センター理事長、小川善之道保健福祉部地域医療推進局地域医療課長、フリーアナウンサーの町亞聖氏が登壇し、幅広い角度から意見交換した。

 島崎氏は、人口の変化、出生数・死亡数の推移、医療や介護の労働力などの状況を説明。在宅医療の潜在需要は大きいものの、家族介護力の低下、訪問看護等を含む在宅医療資源の制約、バックアップ病院との連携不足など課題が山積しているとして、まちづくりまで視点に入れた創意工夫、多職種連携が必要と訴えた。


腫瘍循環器学発展へ協働、旭川で学術集会

 第2回日本腫瘍循環器学会学術集会「花開く、腫瘍循環器連携。」(会長=長谷部直幸旭医大循環・呼吸・神経病態内科学分野教授)が21、22の両日、旭川市で開かれ、がん患者における循環器合併症や抗がん剤等の心血管系副作用に対する最善の治療確立へ向けて、腫瘍・循環器の両領域の参加者が活発に情報共有や討論を行った。理事長講演では小室一成東大循環器内科学教授がレジストリ等の大規模研究推進を呼び掛けたほか、長谷部教授は会長講演で腫瘍循環器外来等での診療について「全身を診てこそ診療」と原点回帰を訴えた。

 小室理事長は「日本腫瘍循環器学会の活動?個から組織へ」と題して講演した。日本は、がんが死因トップの一方、高齢になるほど脳卒中を含む循環器病が増え、後期高齢者は循環器病の方が多いと指摘。


大谷地病院、認知症予防さらに充実─軽度者向けプログラム開始

 札幌市厚別区の大谷地病院(田尾大樹理事長・315床)は、デイケアに「軽度認知機能障害回復プログラムなつめ」を導入した。認知症予防専門士と管理栄養士が連携し、半年かけて患者に認知症予防につながる生活習慣を身に着けてもらう。

 同病院は2017年から、認知症予防に力を入れており、地域に密着したサービスとして「認知症予防サークルわっこ」を町内会館で実施。さらにMCIの患者向けに「なつめ」を開始した。

 回復プログラムの作成から実践までを、認知症予防専門士・臨床美術士の資格を持つ藤澤多喜子作業療法士と、在宅訪問管理栄養士の谷文乃管理栄養士が担当。認知症予防に効果的な生活習慣を身に着けてもらうため、毎週水曜日に実施している。


●回リハ5・6と療養のデータ提出 50床以上への拡大議論─中医協分科会

●地ケア病棟協報酬改定要望 在宅復帰支援実績 算定項目で格差

●マッチング中間公表 1位希望者数旭医大が全国11位

●定山渓病院 独自SSTで吸引認定療法士養成

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