北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(令和元年) 8月2日付

道総医協専門委、外来医療計画で方向性

 道総医協地域医療専門委員会(委員長・佐古和廣道医副会長)が開かれ、道は2019年度中に策定する「外来医療計画」について、方向性と骨子案、検討スケジュールを示した。方向性としては?外来医療の現状や今後の見通しを示す情報を整理して発信し、圏域ごとに不足する外来医療機能等を見える化?各調整会議で外来医療機能等の状況、外来医師多数区域等では新規開業の状況をフォローアップ?医療介護総合確保基金を利用し、不足する外来医療機能等確保を支援─の3本柱で施策を講じるとした。

 9月上旬に計画素案のたたき台を作成し、各調整会議で不足する医療機能についての協議を取りまとめた後、それを反映した計画素案を10月下旬に作成。

 


運営安定化推進プラン、収支改善へ3ビジョン─道総合在宅ケア事業

 道総合在宅ケア事業団は、2019年度から3カ年にわたる運営安定化推進プランをまとめた。2期連続で赤字決算になったことを踏まえ、「地域ニーズに対応できる事業団運営の長期的な安定化」を目標に、?競争力のある事業所づくり?組織運営の効率化?安心とやりがいのある職場環境と給与体系の整備─の3ビジョンを掲げて、質の高いサービス提供の継続、収支の健全化を進めていく。

 19年4月現在、訪問看護ステーション55カ所、ケアプラン相談センター(居宅介護支援事業所)22カ所(うち単独型3カ所)、地域包括支援センター3カ所を運営している。


本庶氏が特別講演、若手が研究専念できる環境を─北大医学部100周年記念

 今年4月に創立100周年を迎えた北大医学部は7月27日、2018年ノーベル生理学医学賞を受賞した京大高等研究院副院長の本庶佑特別教授を迎え、教職員や学生、同窓生らを対象とした特別講演会(共催・華岡青洲記念心臓血管クリニック)を医学部学友会館「フラテ」ホールで開催した。会場を埋め尽くした医学部関係者を前に本庶氏は、講演とパネルディスカッションを通じ、若い研究者が研究に打ち込める環境や機会の充実を訴えた。

 本庶氏は「獲得免疫がもたらした驚くべき幸運」と題した特別講演で、京大で早石修氏と出会って生化学に進み、PD─1抗体治療開発に至るまでの研究の歩みを振り返り、「非常に多くの人との出会いや、さまざまな幸運な遭遇によって、好きな研究を続けてこられた。若い人にも、そのような機会が与えられるべきだ」と訴えた。 


北星記念、ICT訪問リハ会議好評

 北見市の北星記念病院(松岡高博理事長・102床)は、在宅でICTを活用した訪問リハビリテーション会議を実施している。受診や通院が困難、遠隔地や介護度の高い利用者等の参加が着実に増加。その場で医師と話しながら、評価結果を視覚化、情報共有し、家族も含め安心を提供できる新たな在宅支援の形態として期待されている。

 同病院のリハビリスタッフはPT19人、OT11人、ST8人の計38人。2013年10月から訪問リハを提供しており、現在利用者は要介護者52人、要支援者8人が登録、セラピスト6人で対応している。

 18年度介護報酬改定で、リハビリテーションマネジメント加算にテレビ電話の活用による医師のリハ会議参加が認められたことから、担当医である戸島雅彦リハビリテーション科部長が提案。

 


胆振東部地震の派遣支援、先遣隊が迅速に活動─道薬

 道薬(竹内伸仁会長)は、2018年9月6日に発生した胆振東部地震で、被災地に派遣した薬剤師チームの支援活動に関する報告をまとめた。以前から蓄積してきた支援のノウハウを生かし、先遣隊を導入して活動基盤を整備。チームが連携し、避難所での医薬品のニーズに対応した。

 道薬は、東日本大震災や熊本地震における被災地支援の経験を基に、数年前に災害対策特別委員会を設置している。

 地震発生後、独自のBCPに沿って役員・会員の安否確認をした上で、支援体制を整備。3人体制の5チームを編成し、1チーム3日間を活動期間とした。9月7日から先遣隊が活動。9日に道の正式な要請を受け、先遣隊から引き継ぐ形で、11日から第1陣が活動を開始。第5陣まで段階的に派遣して切れ目のない支援を展開し、22日に苫小牧支部に引き継ぎ、活動を終えた。

 


●厚労省医療見直し議論 救急・災害の評価指標例示

●北海道の医療機関における電波利用推進協 専門家を無償派遣

●札幌禎心会でFEN開催

●東区がん医療薬剤師研究会 発足

 


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