北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

2019年(令和元年) 6月7日付

急性期1、90病院1万6928床に─本紙集計

 道厚生局資料に基づき本紙が行った集計によると、2018年3月31日時点で7対1一般病棟入院基本料を算定していた道内100病院・1万8,347床のうち、18年度診療報酬改定から丸1年の19年4月1日現在も急性期一般入院料1を算定していたのは10病院減の90病院、算定病床数は1,419床(7.7%減)の1万6,928床となった。経過措置が終了した昨年10月1日時点からは2病院減、病床数は340床減っていた。
 18年度改定では、一般病棟入院基本料(7対1、10対1)が7段階の急性期一般入院基本料に再編され、「7対1」に相当するのは急性期一般入院料1。

 


総合診療医のサブスペ専門医、20年度から3分野養成

 日本プライマリ・ケア連合学会(草場鉄周理事長)は、総合診療医のサブスペシャリティ専門医養成を2020年度からスタートする。新たなキャリアパスは「新・家庭医療専門医」「病院総合診療専門医」「在宅・緩和等の他のサブスペシャリティ専門医」で、8月にも研修プログラムを公表予定。教育効果の高い魅力的なプログラムの提供、多様で将来性のある総合診療医取得後の若手医師のキャリア形成を支援することで、プライマリ・ケアへの社会的関心や臨床能力を高めるとともに、実践する人材を増やし、地域での活躍の場を広げていくのが狙いだ。

 基本18領域に総合診療を加えた新専門医制度が日本専門医機構の運営で18年度から開始された。

 


北大皮膚科グループ、表皮水疱症の再生医療成功

 北大皮膚科学教室の松村若菜研究員と藤田靖幸講師(現・客員研究員、市立札幌病院皮膚科副医長)らの研究グループは、指定難病の表皮水疱症に対し、再生医療等製品の「ヒト(自己)表皮由来細胞シート」を用いた新たな治療に成功したと発表した。重症熱傷等を適応対象とする同シートはこの成果をもとに適応拡大が申請され、昨年末に厚生労働省の承認を取得し、近く保険収載される見込みだ。
 表皮水疱症は、皮膚をつなぎとめるタンパク質の先天的異常や欠損で起こる遺伝性疾患。全身の皮膚が弱くなって、わずかな刺激で水ぶくれや潰瘍ができ、潰瘍を長期間繰り返すことで皮膚がんを生じることもある。根本的治療法はほとんどなく、傷をガーゼで覆ったり軟膏を塗ったりなどの対症療法しかない。

 


北海道大野記念、腫瘍治療電場療法を導入

 札幌市西区の北海道大野記念病院(齋藤孝次理事長、大川洋平院長・276床)は、膠芽腫に対する腫瘍治療電場療法を導入した。標準治療に加えて行うことで、患者の生存期間の延長につなげていく。
 同病院は、2016年10月に現在地に移転新築した際、それまでの循環器メインから、がん、脳卒中を加えた3大疾病と運動器疾患の治療へと、大幅に機能を拡大。がん治療では、PET/CT、トモセラピー、サイバーナイフ、陽子線等を備え、国内でも有数の体制を整えている。
 腫瘍治療電場療法は、初回手術後に膠芽腫と診断され、初期治療の放射線療法と併用して行われる化学療法(テモゾロミド)が終了した患者に、維持療法として行う。

 


介護ロボット普及推進C、人気高い支援タイプ

 社会福祉法人渓仁会(谷内好理事長)は、手稲区・特養手稲つむぎの杜に2017年度から併設している介護ロボット普及推進センターの初年度活動状況をまとめた。さまざまなロボット開発が進む中、支援タイプに注目が集まっているものの、コストや設備面がネックとなり導入に踏み切れない実情が明らかになった。
 道は17年度から「介護ロボット普及推進事業」を開始。その一環で、北海道介護ロボット普及推進センターを、道北(旭川市・特養たいせつの郷)、道東(帯広市・十勝リハビリテーションセンター)、道央(札幌市・特養手稲つむぎの杜)、道南(函館市・特養百楽園)に設置した。

 



●医療・福祉改革プラン ロボット等実用化へ
●西胆振スワンネット 1年で参加登録5割増
●函館で7月12・13日開催 日本心臓核医学会
●札幌白石記念 心臓血管外科を標榜
●薬剤師の処方変更等で成果 北光記念

 


ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。