北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(令和元年) 5月24日付

透析患者数0.9%増加─18年度道内現況

 道が2018年12月1日現在でまとめた透析医療の現況(回答施設の集計)によると、透析患者は前年同期比0.9%、142人増の1万5,860人になった。入院患者数は2,108人で、10.8%、205人増加。入院患者比率は1.2ポイント増の13.3%へと上昇している。
 本道の透析ベッド1床当たり患者数は2.38人で、0.02人増加。2次医療圏別では、南桧山3.56人(前年比0.16人増)、北渡島桧山2.97人(0.03人増)、根室2.94人(0.28人減)が上位。低いのは富良野2.08人(0.08人増)、札幌2.21人(同数)など。

 


20年度専攻医採用数上限、本道は麻酔科が対象─医道審部会

 厚生労働省の医道審議会医師分科会医師専門研修部会が開かれ、日本専門医機構が示し多2020年度専攻医の都道府県別・基本領域別の募集定員シーリング(採用数上限)案を概ね了承した。本道は麻酔科が対象となり、上限23人となっている。同機構は今後、各都道府県地域医療対策協議会の意見を聞いて定員を確定し、9月ごろの登録開始を目指す。
 同機構が示した基本的な考え方は、▼16年の医師数が「16年と24年の必要医師数」と同数または上回る都道府県・基本領域を対象とし、採用数は19年度採用実績を上回らない▼シーリング対象の都道府県・基本領域プログラムの一定割合は、対象外都道府県(うち一部は、16年医師数が必要医師数の80%未満の「医師少数県」)での勤務期間が50%以上となる「連携プログラム」とする。

 


北大病院、希少がんレジストリ開始

 北大病院(秋田弘俊院長・944床)は、国立がん研究センターが中心となって希少がん研究開発やゲノム医療を産学共同で推進する「MASTER KEYプロジェクト」に研究拠点として参加し、同病院の患者を対象としたレジストリ研究への登録を開始した。今後、医師主導型治験や企業治験への参加準備も進める。
 希少がんは、年間発生数が人口10万人当たり6例未満のがんの総称で、種類は200に及ぶ。患者数の合計ではがん患者全体の2割を占めるものの、それぞれのがん種の患者数が少ないため標準治療が十分に確立されておらず、臨床試験もあまり行われてこなかったため、患者に新しい薬が届けられる機会が限られていることが世界的に問題となってきた。

 


札幌美しが丘脳神経外科、20年夏開設へ

 北星記念病院副院長を務める高橋明医療法人社団治心会理事長は、清田区で「札幌美しが丘脳神経外科病院」の2020年夏オープンを目指して、建設工事を進めている。堀江病院(石狩管内当別町)の病床58床を移設し、病床過剰地域での開設となるが、地域調整会議で協議の上、了承された。救急や手術、リハビリテーションを柱に、回復期・維持期やかかりつけ医と連携し、生活支援にも対応した、高機能で卒後教育機関の役割も果たす病院づくりを進める考えだ。
 砂川市立病院脳神経外科部長や白石記念病院院長等を務めた経験を持つ高橋理事長は北海道広域医療連携研究会を主宰。脳卒中連携パスの普及に尽力、ITを活用した患者情報共有ツール「DASCH Pro」を開発し、iPadを利用した運用や遠隔画像診断の機能追加などを行いながら、地域医療連携システムの構築を進めてきた。

 


開西 車いす除圧率等を調査、医療用・低反発で高効果

 帯広市の開西病院(細川吉博理事長・196床)は、高齢患者の車いす座面に使用するクッションの座圧を調査。材質別に除圧率や発赤の程度を比較して、患者の負担軽減につながる製品の選択に役立てている。
 回復期リハビリ病棟の患者は高齢化が進んでおり、長時間車いすを使用するケースが少なくない。車いすの座面にはクッションを使用しているが、材質等に指標がなく、選択は担当する看護師や介護士らの判断に任せられていた。中には臀部に発赤がみられるケースもあったため、座面クッションの効果を検証した。
 対象は、65歳以上で、病状が安定しており、身体に極端な変形や拘縮がない患者17人。

 



●日医概算要求要望─予防・健康は包括財源を
●札幌市救急安心センター─18年度利用2割近く増
●特定臨床研究1,140件に─厚生労働省
●院外ヘルパーに料理教室─北海道循環器
●新札幌循環器─緊急手術受け入れへ手順書

 



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