北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(平成31年) 4月12日付

19年度の地域医療構想方針、重点課題設定し議論へ

 道は、2019年度における地域医療構想の議論について、地域の実情を踏まえた「重点課題」を設定し進めていく方針を示した。方向性や場づくり、スケジュール感を関係者間で共有し、更新後の構想推進シートに基づき、より具体的な話し合いを促していく考えだ。
 医療機関を対象にした、2回目の地域医療構想に係る意向調査を今秋実施するほか、調整会議は年4回計画し、21圏域全てで地域医療構想アドバイザーが参加できるよう調整していく。

 


公私病院連盟の18年運営実態分析、全開設者とも赤字割合増加

 全国公私病院連盟がまとめた、2018年病院運営実態分析調査によると、総損益差額からみた赤字病院割合は73.6%で前年より4.6ポイント増えた。開設者別では自治体が2.0ポイント増の90.3%、私的が10.8ポイント増の48.1%、その他公的が9.0ポイント増の63.9%と、全てで増加している。
 一般病院の平均在院日数は0.08日延びて14.92日となった。病床規模別では短い順に、@600床台(前年比0.45日減)A500床台(0.32日増)B400床台(0.18日減)C700床以上(0.34日増)D300床台(0.38日増)E200床台(0.14日減)F99床以下(1.41日減)G100床台(1.08日減)。

 


瀬谷北大客員教授が青森大で創薬研究、がん免疫療法 効果向上へ

 北大の瀬谷司客員教授(免疫学教室前教授)が代表者を務める研究開発課題「サイトカイン毒性のない免疫増強アジュバントARNAXの非臨床試験へ向けて」が、日本医療研究開発機構(AMED)の2019年度革新的がん医療実用化研究事業(1次公募)に採択された。瀬谷氏は4月から青森大教授に就き、松本美佐子特任教授とともに、がん免疫療法の効果を飛躍的に向上させる非炎症性抗がんワクチンアジュバント実用化に向けて、3年以内の臨床試験開始を目指す。

 


稲生会、5施設を移転集約

 医療法人稲生会(土畠智幸理事長)は、札幌市手稲区の生涯医療クリニックさっぽろ(無床)をはじめ、運営する5施設を同区前田4条14丁目に移転した。従来からの診療機能に加え、同法人が学びの場と位置付ける「みらいつくり大学」の充実を図るなど、地域に開かれた施設として、医療・介護・福祉を総合的に実践している。
 同クリニックは、2013年11月に開業。小児在宅支援のための訪問診療をメインに、NPO法人と合併して訪問看護ステーションや居宅介護事業所などを併設し、家族の介護負担軽減や交流会等などにも力を入れている。

 


WAM17年度経営分析、一般病院利益率が上昇

 福祉医療機構まとめの2017年度病院経営状況によると、貸付先の一般病院(全病床に占める一般病床割合が50%超、平均病床数201.6床)683施設の医業収益対医業利益率は、前年度比0.9ポイント増の1.2%に上昇した。療養型病院457施設では前年度と同じ4.7%、精神科病院234施設は0.6ポイント低下して1.9%。
 上昇傾向にあった赤字病院の割合は、一般病院が4.5ポイント減の36.7%に改善したものの、機能別で依然として最も高い。療養型病院は0.9ポイント減の22.1%、精神科病院は29.5%へと2.7ポイント悪化している。

 


●20年度改定、年代別に課題整理へ
●医療・介護ビジョン策定 施設実現へ20団体が協定
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