北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(平成31年) 4月5日付

横倉日医会長、医師偏在対策の実効性確保へ

 日医は第144回臨時代議員会を開催した。横倉義武会長はあいさつで、改正医療法・医師法により、医師偏在解消に向けた取り組みが動きだす中、医師偏在指標の数字が独り歩きしないよう注視し、都道府県が新たに作成する医師確保計画に基づき、偏在対策の実効性確保に寄与していくと述べた。
 医師の働き方改革は、これまで同様、健康への配慮と地域医療の継続性の両立を訴えていくとともに、地域の実情に柔軟に対応可能な制度設計へ協力していくとした。

 


札幌市認知症医療推進協が発足、医師・診療科 横断的に連携

 認知症に関わる医師の連携推進と認知症医療の振興発展を目指して、「札幌市認知症医療推進協議会」が発足し、設立総会を開いた。
 認知症学会や老年精神医学会等の関連団体専門医、認知症サポート医、かかりつけ医らがメンバーとして参加。精神科、神経内科、内科、総合診療科、脳神経外科など関係する診療科が横断的な連携を図るとともに、研修・交流などを通じて、分かりやすい医療情報の発信、地域包括ケアシステム構築を推進していく。

 


新たな膵がん検診の臨床研究、道対がん協会・北大で実施

 国立がん研究センター研究所は4月から、膵がんリスク疾患(慢性膵炎や膵管内乳頭粘液性腫瘍など)や早期膵がんを効率的に発見する検診法開発に向け、新たな血液バイオマーカー「アポリポプロテインA2(apoA2)アイソフォーム」を用いた試験的検診の検証を行う臨床研究を、道対がん協会札幌がん検診センターと北大病院で開始すると発表した。
 研究は2017年度から開始され、18年度までは鹿児島県と神戸市で実施。本道は1月に公表された16年全国がん登録で膵がん罹患率が最も高かったことから、精密検査受診率が高いなどの検診体制が整っている同検診センターが19年度の実施場所に選ばれた。北大病院では、陽性者に対する精密検査を行う。

 


ロボット支援下弁形成術、道内初の保険適用に─北海道大野記念

 札幌市西区の北海道大野記念病院(齋藤孝次理事長、大川洋平院長・276床)は、手術支援ロボット・ダビンチを使った胸腔鏡下弁形成術で、道内初の保険適用が認められた。従来の低侵襲心臓手術よりも侵襲が少なく、安全性に優れることから、今後、全ての弁形成術で活用していく意向だ。
 同病院は、心臓血管外科でさまざまな先駆的取り組みを進めており、2012年から右開胸小切開開心術(MICS)を開始し、18年10月からはロボット支援下心臓手術(RACS)を行っている。

 


北海道循環器、栄養相談にBOOCS理論

 札幌市中央区の北海道循環器病院(大堀克己理事長、堀田大介院長・95床)栄養科は、肥満度が高い患者の栄養相談にBOOCS理論を活用。従来の食事療法よりもストレスを軽減することで、行動変容を促し、効果的な減量の実現を目指している。
 BOOCS理論は、藤野武彦九州大名誉教授が提唱する脳疲労解消法。ストレス過多が脳の機能に影響を与え、それが食行動の異常や、肥満、生活習慣病などにつながるといわれている。特に食事療法は長期間の継続が重要となるが、患者がこれまで長く続けてきた生活習慣・食生活を変えると大きなストレスがかかり、食事療法を継続できないケースもあったため、同理論の活用を試みた。

 


●勤務医の時間外特例、上限1860時間に
●「がん患者へ配慮」は4割強─道、企業に就労支援調査
●薬剤師国試 北大合格率が全国6位
●札幌白石記念、外来棟増築へ
●伊達市・聖ヶ丘病院、ケアバンドルを活用

 


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