北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(平成31年) 3月22日付

道医代議員会で長瀬会長、働き方改革 慎重対応を

 道医(長瀬清会長)の第153回臨時代議員会が17日に道医会館で開かれ、長瀬会長はあいさつで「医師のみならず、多くの医療従事者の不足は深刻。医師偏在も改善がみられない」と強調。さらに働き方改革は専門分化など問題が複雑多岐にわたって簡単に解決するものではなく、「規定によっては夜間の急病対策・対応、当直員問題など、病院の存続に関わってくる」として、慎重な対応を求めた。
 厚生労働省が示した医師偏在指数で本道は全国28位、医師少数区域が11圏域あり、それを解決すべく4月施行の改正医療法に従って道医対協や道総医協と連携し、2036年に医師需給を一致させるが、「加えて医療界の過重労働問題から発した働き方改革がどう決着するかが問題だ」とした。

 


17年患者調査、入院・外来とも減

 厚生労働省まとめの2017年患者調査の概況によると、指定された調査日に全国の医療施設で受療した推計患者数は、前回14年に比べて入院が0.5%減の131万2,000人、外来が0.7%減の719万1,000人で、前回に続いて、ともに減少した。
 受療率(人口10万対)もそれぞれ、2ポイント減の1036、21ポイント減の5675といずれも減った。本道は、入院が全国より高く57ポイント増の1505、外来は低く105ポイント増の5133となっている。

 


札医大で卒業式、地域貢献を胸に旅立ち

 札医大(塚本泰司学長)の卒業式が札幌市で開かれ、医学部100人、保健医療学部90人、保健医療学部90人、医学研究科修士課程7人、博士課程21人らが学び舎を後にした。
 塚本学長は式辞で、「患者を目の前にした時、背景には想像もしない出来事が起こり得る」とし、常に複数の視点を持ち、自己の決定を一度は疑う姿勢が最良の医療につながると強調。

 


カレスサッポロ・クリニカルシミュレーションC、施設出向きトレーニング

 札幌市中央区の社会医療法人社団カレスサッポロ(大城辰美理事長)が2015年に開設した「クリニカルシミュレーションセンター」は、センター内でのトレーニングに加え、同一法人の施設へ出向き、シミュレーション研修を実施している。指導先の施設職員が現場の状況を確認しながら、より実践的・効果的な訓練を積むのに役立てている。
 法人関連施設の介護福祉士、看護師ら全職員を対象にした救急対応トレーニングでは、ベッド上で意識のない利用者を発見し、観察から初期対応するまで一連の流れを学んでいる。
 施設職員が働く現場でシミュレーションするため、発生する事態を想定しやすく、より効果的な指導に結び付く。

 


18年度地域応援ナース事業、延べ15人を11施設に─道看協

 道看協(上田順子会長)は、2018年度地域応援ナース事業の実績をまとめた。登録者は27人で、新規5施設を加えた計11施設へ15人の応援が実現。応援件数はここ数年、ほぼ横ばいを維持している。
 地域応援ナース事業は、看護職の地域偏在解消へ、道看協ナースセンターが主体となって15年8月に開始。他県を含む都市部の未就業看護職と、看護職が不足する地域の医療機関等をマッチングしている。
 応援エリアは南桧山、後志、南空知、日高、富良野、留萌、宗谷、遠紋、根室の9つの2次医療圏で、就業期間中(1カ月〜1年間)は、現地での居住が条件。派遣希望で登録した未就業者や退職予定者の中から、コーディネーターが勤務条件などマッチングに向けて調整している。

 


●働き方改革検討会─時間外上限1860時間
●日慢協─医療療養25対1意向調査
●北大や旭医大研究G ロリクリン角皮症、自然治癒の仕組み解明
●札幌白石記念、服薬自己管理へ指導統一
●特定行為の実践開始─市立旭川

 


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