北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2019年(平成31年) 3月1日付

本道の「定量的な基準」、看護必要度も活用へ

 道は、地域医療構想調整会議の活性化を図るために導入する、地域の実情に応じた「定量的な基準」について、急性期機能として報告した病棟で「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)を活用する方針を明らかにした。2019年度に開催される地域医療構想調整会議に、在棟日数区分を含めた2パターンの定量的な基準で整理した参考資料を提供し、2次医療圏ごとの議論に役立ててもらう。

 


医療を良くする契機に、吉田氏が働き方改革を解説

 道医療勤務環境改善支援センター、道医、道が主催する「医師の働き方改革セミナー」が札幌市で開かれた。講演した厚生労働省の吉田学医政局長は、地域医療構想や医師偏在対策、人材確保、さらに患者や住民の医療のかかり方の意識変革も含め、「働き方改革を通じて、日本の医療を良くすることにトータルでつながるよう、みんなで考え、進めていかなければならない」と訴えた。また、旭川赤十字、札幌麻生脳神経外科、名寄市立総合の3病院がそれぞれ事例報告を行った。

 


アダプター分子、好塩基球依存性アレルギーを増強─北大薬学グループ

 北大薬学研究院の柏倉淳一講師と松田正教授らの研究グループは、細胞内シグナル伝達に関わるアダプター分子「STAP-2」が、好塩基球依存性アレルギーを増強させる新たな機能を発見したと発表した。グループでは、好塩基球が関与するアレルギー疾患の新たな治療薬開発につながると期待している。
 アレルギーは、アレルギー原因物質(アレルゲン)に対する過剰な免疫応答で発症し、国民の2人に1人が花粉症や食物アレルギーなど、何らかのアレルギーを持っているといわれている。

 


札幌南一条、新病院4月15日開設

 札幌市中央区の札幌南一条病院(西田憲策理事長、工藤靖夫院長・147床)が建設を進めている新病院が、4月15日オープンする。療養環境やスタッフの勤務環境向上を図るとともに、院内で用いるエネルギー削減に取り組む。
 現病院東側の隣接地で建設中の建物は、S造地下1階地上7階建て延べ約8,600平方メートル。1階は待合ロビー、生理検査室、放射線撮影室など。正面玄関は西向きとなり、南一条通りからのアプローチを設置するほか、現在は2階に設けている外来機能を1階に集約し、診察や検査などを受ける患者のスムーズな動線を確保する。

 


日医総研が医療継承問題分析、診療所86%が後継者不在

 日医総研は、独自調査や政府統計などを基に、「医業承継の現状と課題」をまとめた。近年、診療所の廃止・休止が増加傾向にあり、その背景には経営者の高齢化に加えて後継者がいないという、産業界に共通する事情があると指摘している。
 報告によると、診療所数は漸増が続くものの、病院数は、1990年頃をピークに減り続けており、特に99床以下の小規模病院の減少傾向が著しく、有床診療所も20年弱で半減している。 医療機関経営者の平均年齢をみると、2004年に診療所は59.4歳、病院は62.0歳だったが、16年にはそれぞれ61.2歳、64.2歳へと上昇している。

 


●災害拠点精神科病院で整備指針 都道府県に原則1カ所
●ACP普及へ課題共有─地域包括ケア多職種合同会議
●妊婦の血中水銀・セレン濃度、健康危惧する差は認めず─エコチル調査
●静和会医療セミナー、在宅医療の取り組み報告
●17年度医療法人経営状況、赤字割合が拡大

 


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