北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年) 10月12日付

医師確保対策、「偏在指標」導入へ

 厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会」は第22回医師需給分科会を開催。医師偏在の度合いに応じて「医師少数区域(仮称)」と「医師多数区域(同)」を指定することや、統一的・客観的に把握できる「医師偏在指標」の導入などについて議論した。医師の地域偏在解消等を通じ、地域における医療提供体制の確保を目指す、改正医療法・医師法の2019年4月施行を踏まえ、都道府県が策定する「医師確保計画」に盛り込み、産科、小児科領域から暫定的に取り組んでいく方針だ。

 


初のジェネリック使用調査、63.9%で全国最高─協会けんぽ道支部

 協会けんぽ道支部は、2015年5月診療分のレセプトデータを基に、ジェネリック医薬品使用割合に関する調査分析を初めて実施。本道は全国を3.5ポイント上回る63.9%で、支部の中で最も高かった。
 35歳以上の道内加入者104万人を、レセプト種別(数量ベース)に分析したところ、医科外来56.7%(全国52.2%)、医科入院53.2%(57.6%)、薬剤数量構成比は、それぞれ17.7%(22.0%)、1.0%(0.8%)などだった。

 


北大分子病理宮武助教ら、がん組織挙動の撮影成功

 北大分子病理学教室の宮武由甲子助教らの研究グループは、生体内により近い腫瘍細胞組織を培養・観察できるマイクロナノ基板を開発し、腫瘍組織が基板上をダイナミックに動き回り、死細胞をとらえたり、免疫系から巧みに逃れたりするなど、がん組織の攻撃的・戦略的な挙動を世界で初めて動画でとらえることに成功した。英科学誌「Scientific Reports」に9月発表した。
 従来のがん研究は平面の培養皿(ディッシュ)上で培養された細胞が用いられ、そこで得られるデータが実験動物や臨床検体を用いた実験結果と必ずしも一致しないことが課題だった。

 


朋仁会、東区で2病院統合 新病院開設へ

 社会医療法人朋仁会(青木喜満理事長)は、札幌市白石区の整形外科北新病院(52床)と東区の整形外科北新東病院(60床)を統合し、2020年夏以降に東区で新病院をオープンする計画だ。今後、詳細な構想を詰め、19年4月着工を目指す。
 新病院は、JR北海道の社宅用地(北8条東4丁目)を賃貸し新築する。規模は、RC造地下1階地上6階建て延べ8,000平方メートル。1階は診察室10室や放射線室、事務室など。2階に400平方メートルのリハビリ室、3階には手術室や医局を設ける。

 


市立札幌、網膜硝子体センター開設

 市立札幌病院(関利盛事業管理者・747床)は、網膜硝子体センターを開設した。センター化により各診療科との連携を強化。網膜剥離など網膜硝子体疾患の診療や、ロービジョン外来で限られた視機能の活用方法を提案している。
 同センターは、今泉寛子センター長を中心に、網膜硝子体手術に対応できる医師4人を含む眼科医と糖尿病内分泌内科医、腎臓内科医、および視能訓練士の充実したスタッフを配置し、糖尿病網膜症や網膜剥離、加齢黄斑変性など幅広い網脈絡膜疾患に対応している。

 



●EMIS強化へ議論─救急・災害医療体制検討会
●17年度の公営病院事業決済規模 3年ぶりプラス
●国際観光医療学会 札幌東徳洲会・増井氏が対応解説
●帯広市・博愛会 半日勤務「ありが隊」導入
●中央区・桑園中央 陰圧閉鎖療法に新治療システム運用

 


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