北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)8月3日付 

医師適合率、3年連続90%台─道内16年度立入検査

 道がまとめた2016年度立入検査の状況によると、検査対象562病院(前年度比1病院減)のうち、医師充足率「100%以上」は507病院(1病院減)で、適合率は初の前年度比マイナスとなった15年度から横ばいの90.2%と3年連続90%台になった。全国では09年度から90%を超えている。
 医師標欠55病院(増減なし)における充足率「70%以下」は3病院増の12病院(2.1%)、うち「50%以下」が1病院増の4病院(0.7%)。

 


外国人受け入れ・医療提供、道が初の意見交換会

 道は、「地域における外国人患者の受け入れ体制のモデル構築事業」に選定されたのを受けて、外国人への医療提供に関する意見交換会を初めて開催した。厚生労働省や運輸局、道医、道歯、道薬、道病院協会、日本医療教育財団、医療機関、ドラッグストアー、保険会社などが参加。各関係団体が取り組み状況や課題などを報告した。
 外国人患者受入れ医療機関認証(JMIP)を受けている札幌東徳洲会病院(鈴木隆夫理事長、太田智之院長・325床)は、14年に391人だった外国人患者が、17年度は1,429人と4倍近くに増えた。

 


北大理学共同G、抗マラリア薬候補を合成

 北大理学研究院の及川英秋教授と東京農工大、北里大の共同研究グループは、抗マラリア剤「アルテミシニン」母骨格の炭素を窒素に置き換えた分子を設計し、これまで合成が難しかったアルテミシニンの類縁体を簡便迅速に合成することに成功した。次世代マラリア治療薬のほか、がん治療薬開発への発展も期待されるという。米国化学会誌「Organic Letters」に7月公表された。
 漢方薬の有効成分であるアルテミシニンは、赤血球内に侵入したマラリア原虫をほぼ一掃する薬効があり、近年、がんや他の感染症の治療に適用する取り組みも活発になっている。

 


北海道循環器、独自ツールで「入退院支援加算」算定増へ

 札幌市中央区の北海道循環器病院(津久井宏行理事長、堀田大介院長・95床)は、退院困難者の抽出を効率的に行うツールを独自に開発。病棟看護師を含む退院支援チームで、「入退院支援加算」にかかわる情報を共有し、算定数増につなげている。
 入退院支援部門は、MSW5人、退院調整看護師1人で組織し、2、3階病棟とCCU・ICUに配属している。

 


道理学療法士会学術大会、藤野氏がICT活用例紹介

 第69回道理学療法士会学術大会(大会長・杉原俊一札幌秀友会病院リハビリテーション科科長)が、札幌市で2日間にわたり開催された。
 藤野雄一公立はこだて未来大教授が「ICTやライフログで変わる医療・介護の近未来」と題して特別講演。ネットワーク医療で手術室全体をシステム化するスマート治療室の研究開発や、学生が医療現場のニーズに沿ったICTシステムを開発する学習プロジェクトなどを紹介した。

 




●控除対象外消費税、病院の2016年度補填率85%
●医療情報等の利活用促進、ID導入へ考え方示す
●セコマとの連携で学内コンビニ開店─北大
●カレスサッポロ、複合ビル19年3月着工へ
●新素材・新技術で発展─義肢装具士学術大会


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