北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)3月16日付 

20年度の臨床研修制度見直し、都道府県が定員設定

 厚生労働省は、医道審議会医師分科会医師臨床研修部会での議論を踏まえ、2020年度からの初期臨床研修制度見直しに関する報告書案をまとめた。都道府県が大学病院を含む臨床研修病院の指定・募集定員設定を行えるようにするほか、地域枠学生が地域医療従事要件等に反しないようなマッチング等の在り方を盛り込んだ。
 臨床研修病院の募集定員は20年までに約1.1倍とするため、19年度は1.12倍に設定される。20年度以降も研修医の都市部集中をさらに抑制するため、前年度採用者数の保障を行った上で、25年度に1.05倍となるようさらに圧縮。大都市圏の都府県の募集定員を圧縮し、他の道県の募集定員を確保するとした。

 


周産期シンポ、特区的取り組み提案も

 道地域政策調査会は、シンポジウム「北海道の周産期医療の現状と課題、今後のあり方について」を札幌市で開いた。周産期医療体制、産婦人科医の勤務実態がますます厳しさを増し、地域偏在も進む中、医療機関や自治体に実施した第7期道医療計画への要望等に関するアンケートを踏まえて、大学、道、自治体の立場から意見交換した。
 調査結果では、産婦人科医師の優先・重点配置や医師派遣(システム)の強化をはじめ、(セミ)オープンシステムの活用、助産師外来や院内助産所の推進、女性医師支援、産科のインセンティブ付与などを求める声が多かった。

 


北大消外グループ、胆道がん原因遺伝子同定

 北大消化器外科学教室2の平野聡教授、中村透助教らと理研などの国際共同研究グループは、日本とイタリアの胆道がん412例の大規模ゲノムシークエンス解析を行い、32個の原因遺伝子や変異を同定し、発がん機構を解明した。特に今回新たに同定されたMUC17遺伝子の欠失例は周辺血管への浸潤傾向が強く、再発率が有意に高かったほか、国内症例の11%にさまざまなタイプの遺伝性腫瘍が含まれていることも分かった。

 


北海道大野記念が女性向けドック、全身と乳房をPET検査

 西区の北海道大野記念病院(齋藤孝次理事長、大野猛三院長・276床)は、PETを使った女性向けがんドック「レディースPET/CTコース」を設定。全身と乳房の検査を異なる装置で行い、従来は難しかった微小がんの早期発見に取り組んでいる。
 近年、乳がんに対する早期治療の意識が高まっているのに加え、遺伝的な理由から全身のがんの早期検査を望む女性が増えているのを踏まえ、同コースを設けた。

 


18年度改定説明会、回復期リハ全て届け出必要─道医連絡協

 道医(長瀬清会長)の社会保険医療指導委員連絡協議会が、札幌市で開かれた。道厚生局は2018年度診療報酬改定の新設項目や、要件変更によって出し直しが必要な施設基準などを紹介。回復期リハビリテーション病棟入院料は、再編とともに全ての入院料の要件が変更となっているため、届け出が必要と注意を促した。

 



●有床診の病床設置特例、調整会議で事前協議を─厚労省
●道医療連携NW協議会、アプリ事業18年度試行へ
●黒松内国保診療所 18年度移転新築へ
●DNAR誤解解決へ協議の場を─「高齢者の救急医療」テーマに討論
●「10対1から7対1へ転換」 10年間で17万床超に


ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。