北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

2018年(平成30年)1月26日付 

厚労省検討会、医師働き方改革で骨子案

 厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」は第6回会合で、労働時間短縮に向けた緊急的な取り組みの骨子案を議論した。「労働時間管理の適正化」「36協定の自己点検」「既存の産業保健の仕組みの活用」「タスク・シフティング(業務の移管)の推進」「女性医師等に対する支援」「医療機関の状況に応じた取り組み」の6項目を挙げ、早急な対応検討を求めている。
 タスク・シフティング推進へ、▼初療時の予診▼検査手順の説明や入院の説明▼薬の説明や服薬の指導▼静脈採血▼静脈注射▼静脈ラインの確保▼尿道カテーテルの留置▼診断書などの代行入力▼患者の移動─などを他職種へ移管するよう提言。

 


室蘭市医師会、スワンネット開設記念講演会を開催

 室蘭市医師会(稲川昭会長)は、地域医療介護情報ネットワーク「スワンネット」開設に伴うイベントを同市で開催した。スワンネットは、道内初の総務省クラウド型EHR(医療情報連携基盤)高度化事業で、4月の本稼働に向けて30日からスタートする。稲川会長は、「ICTの活用により多くの連携課題を解決し、医療と介護の質向上と地域包括ケアシステムの充実を目指す」とし、関係者と住民へ積極的参加を呼び掛けた。
 17日時点で、西胆振6市町の医療機関や介護施設、薬局等105施設が参加し、住民登録累計は当初目標まで、あと3,000人と迫る1万400人。

 


北大神経内科・矢部准教授ら、新たな神経変性疾患発見

 北大神経内科学教室の矢部一郎准教授らの研究グループは、認知症とパーキンソン症状を主な症状とする新たな神経変性疾患を発見し、発生原因として神経終末アクティブゾーンに存在するBassoon(BSN)遺伝子の変化を見出した。神経終末アクティブゾーンと神経変性の関与を報告した世界初の研究成果で、病態解明や診断・治療法の開発が期待される。英科学誌「Scientific Reports」に16日付で公表された。
 神経変性疾患は、脳や脊髄の特定の神経細胞群が徐々に死んでいく病気で、難治性疾患が多数含まれ、病態がよく分かっていないものも多い。

 


坂泌尿器科、膀胱がんにPDD導入

 札幌市北区の坂泌尿器科病院(坂丈敏理事長・40床)は、膀胱がんのPDD(光力学診断)実施へ蛍光内視鏡システムを国内で初めて導入した。今後、膀胱の表層のみに存在する筋層非浸潤性膀胱がんの全ての手術で活用していく。
 同病院は、1987年の開業以来、泌尿器科に特化して、さまざまな疾患に対応。前立腺がん、前立腺肥大症、尿路結石等では低侵襲治療に力を入れ、道内だけでなく、全国的にも有数の症例数を誇っている。

 



●日病「病院総合医」育成 道内4病院を認定
●公立病院経営「見える化」を─総務省・調査研究会が報告書
●17年度先進医療実績、総金額278億円に
●平取国保新病院、19年6月開院へ


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