北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成29年(2017年)10月13日付 

道内の専門医研修基幹施設、総合診療 11圏域で対応

 2018年4月開始予定の新専門医制度における専攻医の1次登録が各関係学会と日本専門医機構で開始された。道内専門研修基幹施設は、内科が19施設、救急科が7施設、外科が6施設などで、新たに設けられる総合診療が27施設(1次審査結果分)となっている。
 新制度は、学会ごとに運用してきた研修を、中立的な第三者機関を設立し、キャリア形成支援の視点も重視した、専門医の認定と養成プログラムの評価・認定を統一的に行うシステムに移行。当初計画より1年準備期間を延ばして体制を整え、来春スタートする。

 


日病「病院総合医」、育成プログラム受付

 日病は、「病院総合医」の養成に向けた新しい認定制度を2018年4月からスタートする。これに伴い基準と細則を公表し、プログラム(カリキュラム)の申請受付を開始した。医療の専門化や細分化が進み、総合的に患者の病態に対応できる医師不足が指摘されていることから、超高齢社会を見据え、専門性を保持しつつ「横串し機能」を発揮できる人材を組織的に育てていく。
 卒後6年目以降の医師が対象で、研修期間は(原則)2年間。

 


札医大皮膚科学講座、ウイルス製剤の治験開始

 札医大皮膚科学講座(宇原久教授)は、根治切除不能、または転移性悪性黒色腫の患者を対象とした国産の腫瘍溶解性ウイルス(ヘルペスウイルス)の治験を開始した。ウイルス製剤の治験は道内初で、早期実用化へ検証が進められている。
 がん領域では、免疫治療や分子標的薬などと同様に、ウイルスによってがんを死滅させる治療法が以前から研究されてきた。ウイルスを注射した転移巣以外の病変への効果が不十分であるなどの課題があったが、2015年には、米国でヘルペスウイルスを使った初めての腫瘍溶解性ウイルス製剤が悪性黒色腫に対して承認されている。

 


北海道大野記念、本態性振戦にMRgFUS実施へ

 札幌市西区の北海道大野記念病院(齋藤孝次理事長、大野猛三院長・276床)は、本態性振戦の治療に従来の手術よりも低侵襲なMRgFUS(MRガイド下集束超音波治療器)を導入、30日から本格的に実施する。道内2施設目、国内では9施設目となる。
 本態性振戦は、65歳以上の10〜20人に1人が発症するといわれる。軽度の場合は薬で症状を抑えられるが、生活に支障を来すほど重く、薬で十分な効果が出なければ、穿頭手術で視床腹中間(Vim)核を凝固して症状の緩和を図る。

 


日医報告書、女性医師キャリア支援を

 日医の男女共同参画委員会と女性医師支援センターは、病院に勤務する女性医師を対象に8年ぶりに実施した「勤務環境の現況に関する調査」の報告書を公表した。職場の男女共同参画や育児支援への意識は高まっている一方、家庭内ではまだ女性医師だけへの負荷が大きく、出産育児の応援だけでなく医師業務との両立、キャリア形成確保のための支援も重要と指摘している。
 調査は2〜3月、全病院に調査票を配布し、病院勤務女性医師の25%にあたる1万373人から有効回答を得た。

 


●緩和ケア 連携等考慮した評価を─中医協総会
●事故調査にAi活用を 医療安全・倫理研修会
●日本神経免疫学会 進行型MS克服へシンポ
●道北勤医協一条通─旭川市死亡状況を分析
●MR、3年連続減少─認定センター調査


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