北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成29年(2017年)9月22日付 

17年度総合確保基金・道内医療分、従事者確保が4.6億円増

 厚生労働省は、2017年度地域医療介護総合確保基金の医療分を内示した。本道は44事業35.4億円(前年度比4.9億円減)の要望に対し、内示が43事業29.8億円(0.5億円増)、内示率は84.3%(11.7ポイント増)だった。
 @「地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設または設備の整備に関する事業」は前年度に続き100%認められ、A「居宅等における医療の提供に関する事業」は7割、道が強く要望していたB「医療従事者の確保に関する事業」は85%にとどまったが、4.6億円の増額となった。

 


さっぽろ医療計画18、在宅の連携体制等課題に

 札幌市の「さっぽろ医療計画2018」(計画期間18〜23年度)策定に向けた専門委員会(委員長・今眞人札医副会長)第5回会議が開かれ、事務局から計画案が示され、概ね了承された。29日開催予定の市保健所運営協議会に報告、市長への答申、パブリックコメントを経て、3月に策定される予定だ。
 同計画は、望ましい医療提供体制の確立に向けた第2ステップで、5疾病・4事業、在宅医療における医療連携体制の構築が柱。主要な疾病、事業ごとに「現状」「課題」「推進する基本施策」「主な取組例」を記している。

 


札医大金子准教授ら研究チーム、VR活用のリハビリ機器開発

 札医大の金子文成札医大理学療法学第1講座准教授ら研究チームは、麻痺した運動機能を改善するリハビリ機器として、バーチャルリアリティー(VR)を活用して自己運動錯覚を引きおこす「KiNvis(キンビス)」を開発した。今秋からの販売を目指しており、海外輸出も視野に、さらなる研究を進める考えだ。
 同研究は、日本医療研究開発機構(AMED)プロジェクト「未来医療を実現する先端医療機器・システムの研究開発」における「ニューロリハビリテーションシステム開発プロジェクト」の一環。最重度の機能障害を持った患者に効果のあるリハビリ機器開発を目指し、2014年から慶応大リハビリテーション医学教室などと研究を進めてきた。

 


平岸脳神経クリニック、臨床美術で達成感

 豊平区の平岸脳神経クリニック(及川光照院長・無床)と、臨床美術ほっかいどうは、「臨床美術ひらぎし」を開催した。道内のクリニックでは初の試みで、臨床美術士の指導のもと、参加者は五感を働かせながらリンゴを描いた。
 臨床美術は、絵画や立体造形などの美術活動を通して脳機能を活性化し、感性の解放と自己実現を目指すもの。1996年から、医師や美術家、ファミリーケアアドバイザーらがチームで実践研究を進め、認知症の症状改善をメインに現在は600以上のプログラムが作られている。

 


看護管理者が地域連携を推進、「考え」見える関係構築

 手稲区、西区、北区、石狩市を中心とした医療機関の看護部長らが集まり、看看連携の推進へ「ナースっくる」を結成。患者を中心とした情報交換、医療・介護の質向上を目指して、講演会の開催など各種取り組みを精力的に行っている。
 「連携の必要性は認めつつも、集まる機会がなかった」(田中いずみ手稲渓仁会病院看護部長)という中で、2014年に樋口春美前手稲渓仁会病院副院長の声掛けにより、複数施設の看護部長らが集まったのをきっかけに交流がスタート。

 


●「直接対面まで12時間以上」要件─ICT利用の死亡診断GL
●道、新感染症予防計画策定へ 18年度から6年間に
●釧路公立大皆月グループ、心肺蘇生法学習にAR活用
●新札幌豊和会、2病院を統合し140床体制スタート
●17年度認定看護師審査、道内73人が合格


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