北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成29年(2017年)7月28日付

旭医大、18年度から入試に国際医療人育成枠

 旭医大(吉田晃敏学長)は2018年度から入試改革を行い、医学部医学科のAO入試に国際医療人特別選抜(定員5人)を新設する。全国から学生を募り、語学力修得や海外留学等の経験を積んでもらい、卒業後は世界水準の医療・医学・保健福祉等の分野で国際的に活躍できる医師の養成を目指す。

 同大は99年に全国に先駆け遠隔医療センターを設置し、国内のみならず米国や中国等と国際的ネットワークを形成。16年度からは世界に先駆けクラウド医療の実践に取り組み、AIとビッグデータを組み合わせた医療診断支援の仕組みを構築しつつある。


日赤道支部16年度病院決算、5年連続マイナスに

 日赤道支部がまとめた2016年度医療施設特別会計決算によると、10病院合計の収益的収支は23億200万円の赤字だった。超少子高齢社会の医療提供体制や地域包括ケアシステムの構築に向け、地域の医療ニーズに応じて、他医療機関との連携推進や病床構成の見直し等に取り組み、医業収益が0.2%増加したものの、患者数の減少、北見病院増改築工事に伴う固定資産除却損の減少影響などにより、5年連続のマイナス決算になった。

 患者数は入院延べが0.4%増の74万7,332人、外来延べが1.0%減の114万9,745人。1人1日当たり単価は入院が1.4%減の4万9,484円、外来は3.6%増の1万2,759円だった。

 


サイコネフロロジー研究会、透析患者の心理的ケアを

 第28回日本サイコネフロロジー研究会(会長・伊丹儀友伊丹腎クリニック理事長)が22、23の両日、中央区のホテルさっぽろ芸文館で開かれた。「現在のサイコネフロロジーと今後の課題」と題した特別講演では、研究会会長の堀川直史埼玉医大かわごえクリニックメンタルヘルス科客員教授が、長期透析患者の心理的ケアの基本として「丁寧な身体的治療とケア」「傾聴と理解」「共同決定」の大切さを訴えた。

 堀川氏はサイコネフロロジーの役割を▼全ての患者を対象に協力的な治療関係をつくり腎疾患診療の効果を高める▼心理的問題が大きい患者や精神症状が強い患者に適切な治療とケアを行う─の2つであると前置きし、「どちらも心理的ケアの基本は同じ」と述べた。

 


道病院学会、地域医療構想見据え3施設が報告

 第16回道病院学会(道病院協会主催)が札幌市で22日開かれ、シンポジウム「競合から連携へ〜地域医療構想がもたらすもの」で、道内3施設のトップが登壇。中長期的な医療ニーズを見据え、住民へ啓発し、理解を得るとともに、基幹病院間の連携や統合促進を求める声が挙がった。

 市立函館病院の木村純院長は、南渡島の地域医療構想調整会議での議論を踏まえ、「高度急性期・急性期の病院でも一定数の回復期病床が必要」「回復期の病院でも一定数の急性期病床が必要」とするとともに、▼人口の少ない地域でも担保すべき医療レベルがある▼人材確保ができなければ計画倒れになる▼医療機関の経営が成り立つことが大前提─との考えを示した。

 


全自病協決算見込み、4年連続で赤字拡大

 全自病協がまとめた2016年度決算見込額調査報告書によると、地方公営企業法適用病院の赤字割合は62.8%と前年度を4.9ポイント上回り、4年連続で増えた。地方独立行政法人が設立する病院は前年度と同じ47.8%だった。

 法適用の中で経常収支が赤字になったのは、一般が64.0%(前年度決算比4.7ポイント増)、精神が38.9%(同11.1ポイント増)。

 一般の病床規模別でみると、500床以上で13.7ポイント増と悪化が目立ったほか、200床台で8.1ポイント、100床台で5.5ポイントそれぞれ増加した。

 




●改革プラン策定要請へ─地域医療構想WG
●就業看護師、5.8%増え115万人に
●表皮「若返り」仕組み解明─北大研究G 
●札医大病院ハンズオントレ─初期研修医に内視鏡指導 
●16年度医師給与─JCHOと労災病院


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